2023年05月07日
ちょっとだけMリーグ#147
今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。
今日の主役は佐々木 寿人プロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/w4hqA0LSmTI
2022年4月8日 第2試合 (’21−22シーズンセミファイナル)
南1局
東家 勝又 健志 73800
南家 佐々木 寿人 10900
西家 多井 隆晴 2900
北家 小林 剛 12400
(敬称略)
勝又さんが断トツ目、子三人が二着の席を争う椅子取りゲームになっています。
ここで親に大きな放銃(8000点クラス)をすると、かなりラスの確率が高まります。
最初に親・勝又さんの手は
ドラ勝又手牌
ドラ1のメンツ手2シャンテン。
二着目以下との点差が61400点差もあり、子はここで大きな放銃すると着順に大きく影響します。
その条件があるだけで勝又さんはかなり押し寄りです。
ツモ打
次に南家・寿人さんの手は
ドラ寿人手牌
赤1のメンツ手2シャンテン。
ペンがこの手最大のネックですがここが何とかなればアガリが望めそう。
またピンズは四連形なので、引きでリャンメン受け入れで好形になりやすい形です。(ツモでも1メンツ+雀頭)
後はにがくっつくと1ターツ+雀頭になるので雀頭が無い時はこんな作り方があります。(待ちになっても良形になりやすい)
役はタンヤオや345三色同順などがありそうです。
この手にはがありリーチ・赤・ドラ5200点以上になるので打点的には押し寄りです。
ツモ打
続いて西家・多井さんの手は
ドラ多井手牌
こちらは赤もドラも無いメンツ手3シャンテン。
場風で役ありにはなりそうですが、赤やドラを引いてもあまり高い手にはならなそうです。
ツモ打
最後に北家・小林さんの手は
ドラ小林手牌
赤+ドラがあるメンツ手5シャンテン。
この手にピンズが7枚+字牌4種あるのでピンズや字牌が増えればピンズホンイツ、赤やドラにくっつけたタンヤオ・赤・ドラで3900〜、役牌を重ねてポンでも役牌・赤・ドラ3900〜になります。
ツモ打
次巡、勝又さんは
ドラ勝又手牌
4枚で時間を使って勝又さんはアンカン、新ドラは。
アンカンドラ槓ドラ勝又手牌
ツモ打ソウズリャンカンが埋まり、受け入れの1シャンテン。
同巡、寿人さんは
ドラ槓ドラ寿人手牌
ピンズとソウズが伸びやすい形になり3メンツ+雀頭はなんとかなりそうです。
残りマンズ部分がどう変化するかを意識します。(や)
同巡、小林さんは
ドラ槓ドラ小林手牌
マンズリャンメンに変化した4シャンテン。
次巡、寿人さんは
ドラ槓ドラ寿人手牌
マンズメンツ完成の1シャンテン。
同巡、多井さんは
ドラ槓ドラ多井手牌
役牌2トイツで更に鳴きやすい手になりました。
また同巡、小林さんは
ドラ槓ドラ小林手牌
1メンツ完成の3シャンテン。
次巡、勝又さんは
アンカンドラ槓ドラ勝又手牌
テンパイ、待ちリーチ!
待ちは山に0枚、は4枚の合わせて4枚。
同巡、寿人さんは
ドラ槓ドラ寿人手牌
現物切ってタンヤオか?
また同巡、多井さんは
ドラ槓ドラ多井手牌
上家のはチーせず打。
次巡、寿人さんは
ドラ槓ドラ寿人手牌
打1シャンテン。
次に引きなら勝負か?
また同巡、小林さんは
ドラ槓ドラ小林手牌
カンドラが重なりチートイツ・ドラ2もあるかもしれません。
ここで解説の渋川さん(当時は選手になる前)は「放銃はほんとに罪ですよ!12000打ったらほんとにまずい。」と力説されています。
この親のリーチはアンカンが入り実質一翻アップ、裏ドラが乗る確率が約2倍に上がっています。
勝又さんはリーチ・ドラ50符二翻ですが裏1枚乗ると9600点です。
2巡後、寿人さんは
ドラ槓ドラ寿人手牌
ツモ打スライドのタンヤオで一翻アップ。
次巡、勝又さんが打、これを寿人さんがチーして打テンパイ。
チードラ槓ドラ寿人手牌
待ち、は山に2枚、も2枚の合わせて4枚。
次巡、寿人さんは
ツモチードラ槓ドラ寿人手牌
ツモアガリ。タンヤオ・赤・ドラ2の満貫、2000-4000。(リーチ棒+1000)
このアガリで
勝又 68800
寿人 19900
多井 900
小林 10400
寿人さんが三着目に約・満貫ツモ差をつけました。
ここで寿人さんがチーした場面に戻ってみましょう。
勝又捨牌
寿人捨牌
多井捨牌
小林捨牌
この時点で寿人さんから3枚見えなのではワンチャンス、寿人さんはチー打します。
ドラ槓ドラ寿人手牌
メンゼンでもツモでリャンメン待ち以上になり、食いタン(ヤオ)で鳴く時も以外で鳴きを考えます。(鳴きはポン待ちも)
マンズの形はの中ぶくれ形、ピンズはの四連形とあと1枚引くとリャンメン以上の好形を作りやすい形です。
また、勝又さんはアンカンした後にリーチしていてもし待ちだと仮定すると、
例1
こんな形からアンカンしてリーチした事になります。
例1では既にアガっていて矛盾しています。
それに勝又さんはを切っているので待ちも否定しています。
後はカンとタンキ待ちですがからアンカンするのも変で、それなら切りカン待ちを選びそうです。(タンキもへくっつきやへくっつきを考えそう)
寿人さんのスピーディな動きと鋭い押しがアガリを決めた一局でした。
今回のまとめ
・子は親の連荘を防ぐ役目がある
南1局
東家 勝又 健志 73800
南家 佐々木 寿人 10900
西家 多井 隆晴 2900
北家 小林 剛 12400
親・勝又さんは断トツ目で子は二着争いが予想される。
ここで連荘を許すとますます親との点差が広がり、親を止められなくなるから良くない。(10万点トップが生まれるのは親連荘させたのが理由)
親の点数は子の1.5倍で大トップに親連荘は欠かせない。
・断トツ目が親の時、親へ放銃は致命傷
↑の点棒状況で親へ放銃するとラス確率が大幅に上昇するからこの場面の放銃は×。
・四連形は真ん中(5)に近づくほど好形(リャンメン以上)を作りやすい
寿人さんのピンズはでここにを引くとリャンメン以上の受け入れになる。
・中ぶくれ形も好形を作りやすい形の一つ
寿人さんのマンズ(この間の牌が2枚で1メンツ+1枚が中ぶくれ形)でここにを引くとリャンメンになる、好形作りに欠かせない内の一つ。
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