元メンバーの麻雀講座と独り言（Riichi Mahjong Course）

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今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。

今日の主役は二階堂　亜樹プロです。

まずは動画からご覧ください。

https://youtu.be/9TMin2M0PkU?si=vhVrby6MxsxM3_03






２０２３年９月２５日　第１試合

南１局　１本場

東家　　本田　朋広　　３２５００

南家　　茅森　早香　　１６０００

西家　　鈴木　優　　　４５３００

北家　二階堂　亜樹　　 ６２００

（敬称略）

南入して連荘の一本場でトップ目と二着目は４０００オールツモ等で変わり、二着目と三着目は跳満ツモ差、

三着目とラス目は満貫ツモ差です。　



最初に親・本田さんの手は

ドラ本田手牌

赤もドラもないメンツ手４シャンテン。

まだタンヤオやピンフもつかなそうで愚形待ちが残りそうなのであまり勝負手には見えません。

ツモツモ切り





次に南家・茅森さんの手は

ドラ茅森手牌

を雀頭とするとイーぺーコーや４トイツにつきチートイツ２シャンテンと見ることもできます。

現状、赤もドラもないのでドラ引きならチートイツ・ドラ２を見たりを引けばメンツ手・イーぺーコー狙いもできます。

つまりツモによってメンツ手とトイツ手のどちらにも行ける手になっています。

ツモ打





続いて西家・優さんの手は

ドラ優手牌

赤もドラもないメンツ手５シャンテン。

まだ１ターツしかなく明らかに他家よりテンパイスピードで遅れそうな安手です。

ツモ打




最後に北家・亜樹さんの手は

ドラ亜樹手牌

赤＋ドラのメンツ手４シャンテン。

そのままでもリーチ・赤・ドラ５２００以上になりそうなのでテンパイが近ければ勝負か？

ツモ打





次巡、本田さんは

ドラ本田手牌

雀頭＋３ターツあるので残り１ブロックを探します。




同巡、茅森さんは

ドラ茅森手牌

を残していれば、の裏目ツモ。

場に１枚切れ切りでも良さそうですが、茅森さんはチートイツやマンズホンイツまで考えているのかもしれません。





また同巡、優さんは

ドラ優手牌

これで０メンツ３トイツ、４トイツになればチートイツでタンヤオもありそう。



更に同巡、亜樹さんは

ドラ亜樹手牌

こちらも３トイツになった手です。




たった２巡ですが２巡目は４分の３がトイツになるツモで、場全体的に縦寄りのツモの傾向に見えます。（本田さん、優さん、亜樹さん）




次巡、本田さんは

ドラ本田手牌

またトイツができて３シャンテン。





同巡、亜樹さんは

ドラ亜樹手牌

赤＋ドラの３シャンテン。






２巡後、本田さんは

ドラ本田手牌

これでドラスジ受け入れもできました。





同巡、茅森さんは

ドラ茅森手牌

ほぼ進んでない茅森さんはチートイツ・ドラ２の２シャンテン。





次巡、本田さんは

ドラ本田手牌

マンズ１〜２メンツ＋ピンズ１〜２メンツ＋ソウズ１メンツで十分。






同巡、茅森さんは

ドラ茅森手牌

受け入れの１シャンテン。







同巡、亜樹さんは

ドラ亜樹手牌

から先切り。

ちょっとツモが縦（トイツやアンコになりやすい）傾向なのに亜樹さんは逆を行ってる印象です。






次巡、茅森さんは

ドラ茅森手牌

チートイツ・ドラ２テンパイ、ドラタンキ待ち。

待ちは山に２枚。



茅森捨牌


第一打からと数牌ばかり切られて字牌が場に１枚切れが初めて切られてリーチ宣言牌。

字牌が数牌より必要になるのはメンツ手よりトイツ手、ドラや赤、字牌や端（１と９）に近い待ちが候補。


同巡、亜樹さんは

ドラ亜樹手牌

一発でドラ引き、は山に１枚。







次巡、亜樹さんは

ドラ亜樹手牌

現物が増え、打の満貫２シャンテン。








２巡後、亜樹さんは

ドラ亜樹手牌

受け入れ１シャンテン。






次巡、亜樹さんは

打ドラ亜樹手牌

ドラが出ない形になり、現物の中スジ打。




２巡後、本田さんは

ドラ本田手牌

、、受け入れの２シャンテン。




同巡、亜樹さんは

ドラ亜樹手牌

受け入れの１シャンテン。





次巡、本田さんは

ドラ本田手牌

現物が増えてトイツ落としで２巡凌げます。






同巡、優さんは

ドラ優手牌

茅森さんの当たり牌、４枚目を引き、山に０枚。

フリテン含みの２シャンテン。






また同巡、亜樹さんは

ドラ亜樹手牌

ツモ打リーチ、が茅森さんの当たり牌。

リーチロンドラ裏ドラ茅森手牌

リーチ・七対子・ドラ２・裏２の跳満一本場、１２３００点。

このアガリで

本田　　３２５００

茅森　　２８３００

　優　　４５３００

亜樹　−６１００


亜樹さんのラス率が更に高くなった一局でした。



今回のまとめ

・トイツができやすい場がある

茅森さんは１巡目、４トイツになり

ツモ打ドラ１巡目茅森手牌
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　↓

ドラ６巡目茅森手牌

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　↓

ドラ７巡目茅森手牌

７巡目リーチ、１４巡目亜樹さんから出アガリ。

リーチロンドラ裏ドラ茅森手牌


例えば一つとってもターツになるのはなのに残り３枚しかないを引くような枚数が少ない方ばかり引く場がある。


・チートイツにありがちな捨牌に注目


茅森捨牌

数牌から切られて字牌が切られず、初めての字牌が場に１枚切れでリーチ宣言牌。

メンツ手ではない変則手に見えタンキ待ちまで考えていたと思われる。

リーチがチートイツならドラ、赤、字牌や端（１と９）に近い牌、現物のスジ待ちなどが候補。

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今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。

今日の主役は東城　りおプロです。

まずは動画からご覧ください。

https://youtu.be/y791fb8Vj5M?si=5BSS-So2fzqUzSQG




２０２３年９月２８日　第２試合

南３局

東家　　東城　りお　　　６３００

南家　　渋川　難波　−１６１００

西家　　園田　賢　　　５１０００

北家　二階堂　亜樹　　５８８００

（敬称略）

トップ目・亜樹さんと二着目・園田さんは園田さんの３９００直撃で同点、満貫ロンで逆転される程度の差です。

三着目・東城さんは二着目と４４７００点差で役満ロンや三倍満ツモしないと逆転できませんが、東城さんは

親なので連荘し続ける限り逆転のチャンスは残ります。

ラス目・渋川さんはラス親なので理論上は逆転のチャンスがあります。



最初に親・東城さんの手は

ドラ東城手牌

赤１のメンツ手３シャンテン。

ここになどを引いてくれば３４５三色や４５６三色もありそうですが、そうならない確率の方が高そう。

後は役牌を重ねてポンなど連荘狙いもあります。

ツモ打






次に南家・渋川さんの手は

ドラ渋川手牌

トイツで形上はポンして１０００点もありますが渋川さんは断ラス目なのでせめて三着目に近づく満貫以上の手にしたい。

それにはトイツ落とししてタンヤオやピンフでリーチならツモや裏ドラで満貫〜狙い。

ツモ打





続いて西家・園田さんの手は

ドラ園田手牌

赤もドラもないメンツ手５シャンテン。　

園田さんは３９００直撃か満貫ロンなどが必要なので赤引きのピンフでリーチが目標ですが、５シャンテンと他家よりテンパイスピードで遅れる可能性が高いので受ける（守備）展開になりそうです。　

ツモ打






最後に北家・亜樹さんの手は

ドラ亜樹手牌

こちらも赤もドラもないメンツ手３シャンテン。

この手はカンチャン２＋ペンチャン１とテンパイスピードは遅くなりそう。

のくっつきや、部分の変化も見ながら進めたい。

を引けばに変化もあります。

ツモ打





次巡、東城さんは

ドラ東城手牌

雀頭のできた３シャンテン。





同巡、園田さんは

ドラ園田手牌


切りしてタンヤオかピンフ狙いの様子。



　
また同巡、亜樹さんは

打ドラ亜樹手牌

ペンチャンの打。

ここでから切るのはを引くとリャンカンに変化するのも理由の一つです。

　




次巡、東城さんは

ドラ東城手牌

ピンズ７枚になりを引けば一気通貫。





同巡、園田さんは

ドラ園田手牌

メンツ手４シャンテン。





５巡後、東城さんは

ドラ東城手牌

が２枚、河（捨牌の呼び名）に並んでいます。

７巡目、切りの時点で東城さんから３枚見えならカンは良いと見たのかもしれません。

もし東城さんがを残しているとこんな１シャンテンにも取れています。

ドラ例１

リーチ・ツモ・タンヤオ・赤でも４０００オールあります。






同巡、渋川さんは

ドラ渋川手牌

マンズリャンカンに変化し受け入れ、イーぺーコー含みの１シャンテン。





また同巡、亜樹さんは

打ドラ亜樹手牌

ここでイーぺーコーかマンズホンイツかチンイツのどれか？の選択。

二着の３９００直撃や満貫ロンで変わってしまう亜樹さんは二着目を突き放すアガリが欲しい様子。








次巡、東城さんは

ドラ東城手牌

一気通貫の可能性を残す打。







同巡、亜樹さんは

ドラ亜樹手牌

受け入れの１シャンテン。





次巡、渋川さんは

ドラ渋川手牌

イーぺーコー完成のテンパイ、カン待ちリーチ。

待ちは山に１枚。






リーチ一発目、東城さんは

ドラ東城手牌

ツモ打で渋川さんのアガリ牌は山に０。






次巡、東城さんは

ドラ東城手牌

ツモ打で東城さんはタンヤオ・赤、受け入れの１シャンテン。



渋川捨牌

渋川さん２巡目切りでからの先切り以外はは当たらなそう。



同巡、亜樹さんはが通ったので中スジ切り。





次巡、東城さんは現物のスジツモ切り。




同巡、亜樹さんは現物のスジツモ切り、これを東城さんがチー長考の上、打テンパイタンキ待ち。

待ちは山に０。


おそらく東城さんから３枚見えではダブルワンチャンスだから切ったようです。（ただのワンチャンスより当たりにくい）




その後、亜樹さんは最後のツモでもテンパらず打オリ。



次巡、東城さん最後のツモで

チードラ東城手牌


ここから１枚切る場面。

オリるなら現物があります。

待ちが否定されず現物にがあるので東城さんは打。


これに渋川さんからまさかのロン！

リーチロンドラ裏ドラ渋川手牌

リーチ・イーぺーコー２６００点。

このアガリで三着目とラス目の点差は２６００×２＝５２００点縮まり１７２００点差。





今回のまとめ

・３〜７牌の切られた枚数に注目


渋川捨牌

ドラ渋川手牌

変則手を除いて字牌（１と９）→１と９（字牌）→２と８→３〜７の順で切るから３〜７が何枚も切られると早い手。

渋川さんはと３〜７を３枚切って１シャンテン。

・スジひっかけになりやすい形の一つがリャンカン形

渋川さんは１０巡目、テンパイ即リーチ！

打リーチドラ渋川手牌


リャンカン形から切りリーチ！


・スジが当たりやすい捨牌と当たりにくい捨牌の違いに注目


渋川捨牌


渋川さんは後にをツモ切り後スジひっかけになる。（カン待ち）

リーチ宣言牌やその１巡前に待ちの関連牌（今回は）が切られた捨牌ではスジひっかけになる確率が上がる。（逆に言えばそれ以前に関連牌が切られるとスジひっかけは否定しやすい）

ドラ渋川手牌

もしこの１シャンテンから切りしてツモや切りしてツモした時が激痛なのでのリャンカン形がテンパイ付近まで残りやすいから。


・スジひっかけを否定しやすいパターンを把握


捨牌例１

こんな例１のような捨牌からペン待ち、カン待ちはまず出てこない。

ペン待ちが残るならから先に切り、カン待ちが残るならから先に切りしたことになり愚形フォロー牌（のペンチャンフォロー）を先切りするような不自然な手順になる。（愚形ほど受け入れ枚数が少なく埋まりにくい）

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今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。

今日の主役は中田　花奈（なかだ　かな）プロです。

まずは動画からご覧ください。

https://youtu.be/Q8IAcNypa24?si=CCDA_QZF1UTyZqkY

※今回で新Mリーガー一周です







２０２３年１０月２日　第２試合

東３局

東家　　鈴木　たろう　 ２７０００

南家　　松本　吉弘　　 ２８６００

西家　　中田　花奈　　 １９４００

北家　　　堀　慎吾　　 ２５０００

（敬称略）

上３人は３６００点差に詰まっていて、ラス目・中田さんもトップ目と満貫ツモ差で１アガリでもトップ目と入れ替わります。



最初に親・たろうさんの手は

ドラたろう手牌

こちらは赤もドラもないメンツ手４シャンテン。

ピンフくらいしか役が付かなそうなので赤引きを見たい。

ツモ打







次に南家・松本さんの手は

ドラ松本手牌

こちらは赤１のメンツ手４シャンテン。

現状、タンヤオにならず雀頭もなくピンフも厳しそうなので役ありテンパイ率は低めです。

ただドラを引くとタンヤオ＋ドラで満貫が見えてくるので勝負手にもなり得る手と言えるでしょう。

ツモ打








続いて西家・中田さんの手は

ドラ中田手牌

赤もドラもないメンツ手５シャンテン。

中田さんはトップ目と満貫ツモ差なのである程度高打点の手が欲しい。

ですがタンヤオでもピンフでもなさそうな５シャンテン。

ツモ打







最後に北家・堀さんの手は

ドラ堀手牌

こちらはドラ＋赤のメンツ手２シャンテン。

マンズ７種でどちらかを引けば一気通貫、６７８三色同順、変化によってはリーチ・ピンフ・赤・ドラの満貫もありそう。

ツモ打





次巡、たろうさんは

ドラたろう手牌

イーぺーコー、ドラ２枚引けばリーチ・ピンフ・イーぺーコー・ドラ２でツモれば跳満も。





同巡、松本さんは

ドラ松本手牌

雀頭完成の３シャンテン。






同巡、中田さんは

ドラ中田手牌

まだ０メンツ４シャンテン。







次巡、たろうさんは

ドラたろう手牌

、、、雀頭、の４メンツ１雀頭かマンズ１メンツにしてにくっつけた１メンツもあります。





同巡、中田さんは

ドラ中田手牌

一応４ターツ＋１雀頭の５ブロック。






また同巡、堀さんは

ドラ堀手牌

カンチャン２つ残り、一気通貫の受け入れ１シャンテン。







次巡、松本さんは

ドラ松本手牌

２メンツ完成の２シャンテン。




同巡、中田さんは

ドラ中田手牌

７８９三色の必要牌６枚あるので残りの内２枚以上を引けばOK。（残りを待ちに）






次巡、中田さんは

ドラ中田手牌

２メンツ完成、受け入れの役なし１シャンテン。





次巡、たろうさんは

ドラたろう手牌

受け入れの1シャンテン。






同巡、松本さんは

ドラ松本手牌

受け入れの１シャンテン。






次巡、たろうさんは

ドラたろう手牌

受け入れの１シャンテン。




同巡、堀さんは

ドラ堀手牌

受け入れ１シャンテン。








次巡、中田さんは

ドラ中田手牌

役なしペン待ちダマテン。

中田さんは役なしなのでツモかリーチしないとアガれません。

待ちは山に２枚。





２巡後、たろうさんは

ドラたろう手牌

赤引きで打点は倍。







同巡、松本さんは

ドラ松本手牌

が場に２枚切れになりシャンポン待ちになっても待ちの片方が０枚では不利になるので打。

ソウズ一気通貫ならペンチー、カンチーで鳴けます。





同巡、中田さんは

ドラ中田手牌

ここから１枚切る場面。

打なら一手変わり７８９三色、打なら一手
変わり６７８三色。

もし６７８三色なら必要なは場に１枚切れ、７８９三色ならは場に１枚切れとほぼ同条件に見えます。

が、たろうさんは切り、松本さんは切り、堀さんは３巡目切りでを使っている人はいなそうです。


中田さんは打。





次巡、たろうさんは

ドラたろう手牌

受け入れの１シャンテンに変化。




同巡、中田さんは

ドラ中田手牌

ツモ打リーチ。

ペン待ちは山に２枚。





リーチ一発目、たろうさんは現物のスジ押し。


同巡、松本さんは

ドラ松本手牌

一気通貫カン待ちは山に１枚。





また同巡、堀さんは

ドラ堀手牌

受け入れの１シャンテンでピンフか一気通貫が残ります。









次巡、中田さんは

リーチツモドラ裏ドラ中田手牌


リーチ・ツモ・三色同順の満貫、２０００−４０００。

赤もドラも無い配牌からすると上々のアガリに見えますが、中田さんは表情一つ崩しません。（動画５：２９〜５：４５）


このアガリで

たろう　 ２３０００

松本　　 ２６６００

中田　　 ２７４００

　堀　　 ２３０００


一時的にトップ目に立った中田さん。



中田　花奈（なかだ　かな）プロは元・乃木坂４６メンバーで日本プロ麻雀連盟所属。

テレビ朝日公式YouTube「動画、はじめてみました」内で麻雀カフェ出店とプロ雀士を目指す「中田花奈の

プロ雀士への道」がスタートし２０２１年３月９日、日本プロ麻雀連盟第３７期後期プロテスト正規合格を発表。

２０２３年、BEAST Japanextから指名されMリーガーとなる。（現役Mリーガー最年少）

キャッチフレーズは「純卓のインフルエンサー」





今回のまとめ

・赤もドラも無い時は二翻役

ドラ中田手牌

赤もドラもないメンツ手５シャンテン。

中田さんはトップ目と満貫ツモ差なのである程度高打点の手が欲しい。

リーチ・ツモ＋二翻＝満貫の目安。


・どちらの三色？と迷ったら山にありそうな方狙い

中田さんは１０巡目（動画４：０２〜）

ドラ中田手牌

ここから１枚切る場面。



たろう捨牌


松本捨牌


堀捨牌


中田さんの手がもし６７８三色なら必要牌は、７８９三色なら必要牌は。

は共に場に１枚切れで見た目上は同条件に見える。

たろうさんは切り、松本さんは切り、堀さんは３巡目切りでを使っている人はいなそう。

この時は山に２枚、は３枚。


次巡、中田さんは

ドラ中田手牌

７８９三色に変化しリーチ。

リーチツモドラ裏ドラ中田手牌

２巡後リーチ・ツモ・三色同順の満貫。

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今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。

今日の主役は醍醐　大プロです。

まずは動画からご覧ください。

https://youtu.be/TcrD5aNeVMs?si=XuV3JnhW1WTk-miU




２０２３年９月１９日　第１試合

南２局

東家　　仲林　圭　　　２５８００

南家　　園田　賢　　　３４４００

西家　　醍醐　大　　　２４５００

北家　　渋川　難波　　１５３００

（敬称略）

トップ目・園田さんが二着目と満貫ツモ差、二着目・仲林さんと三着目・醍醐さんは微差、そこから満貫ツモ差にラス目・渋川さんがいます。




最初に親・仲林さんの手は

ドラ仲林手牌

赤＋ドラのメンツ手５シャンテン。

ドラが重なれば雀頭にして１２０００、ピンフが付けばリーチ・ツモで６０００オールもあります。

ツモ打




次に南家・園田さんの手は

ドラ園田手牌

こちらもドラが浮いているメンツ手４シャンテン。

ドラが重なれば雀頭かポン、遠い６７８三色や７８９三色を見たりは可能です。

ツモ打






続いて西家・醍醐さんの手は

ドラ醍醐手牌

またこちらもドラが浮いているメンツ手４シャンテン。

もしタンヤオならドラが不要、ドラが重なるとタンヤオが消える二者択一です。

ツモ打





最後に北家・渋川さんの手は

ドラ渋川手牌

こちらもまたドラが浮いているメンツ手４シャンテン。

赤引きやドラが重ならないと高くならなそう。

一応６７８三色の可能性があるので上メンツ中心（６７８、７８９）の手になりそうです。

ツモ打



４人全員にドラが浮いているパターン来ました！

ドラが純カラ（山に０枚）で重ならないので誰が最初にドラを切るのか？が注目ポイントの１つ。




次巡、仲林さんは

ドラ仲林手牌

二度受けの形ですが、でイーぺーコーはあります。





同巡、園田さんは

打ドラ園田手牌

はロスになりますがはがあり、で使えます。


おそらく園田さんは愚形の多い遅い手なので６７８三色、ドラ重なりなど高い手になった時だけ前に出るつもりのようです。




また同巡、醍醐さんは

ドラ醍醐手牌

これで３トイツ、ドラが重なればチートイツ・ドラ２やトイトイ・・ドラ３を見て進め、そうでなければタンヤオで良さそう。






２巡後、醍醐さんは

ドラ醍醐手牌

タンヤオやイーぺーコー、トイトイ、チートイツとまだ選択肢は残されています。





同巡、渋川さんが切ったを醍醐さんがポンして打。

ポンドラ醍醐手牌


今局は二着目の親ということもあり、醍醐さんはかわし手のようです。

早いドラ切りで石橋さんもびつくり。

このドラ切りを見ても、醍醐さんは見えているリスクを可能な限り小さくしたがる打ち手だと私は感じます。（先切り十段のキャッチフレーズもそう）






次巡、園田さんは

園田手牌


中張牌を並べ切りして他家の攻めに備えている様子。

ドラ園田手牌






同巡、醍醐さんは

ポンドラ醍醐手牌

シャンポン待ちテンパイ。

待ちは共に山に２枚ずつの計４枚。





次巡、仲林さんは

ドラ仲林手牌

引き２シャンテン。

醍醐さんのアガリ牌はあと３枚。






同巡、醍醐さんはを引き加カンしてカンドラ。

加カンドラ槓ドラ醍醐手牌


カンドラ２枚乗りタンヤオ・ドラ２〜ドラ３のチャンス手に変化。







次巡、仲林さんは

ドラ仲林手牌

受け入れの１シャンテン。








２巡後、仲林さんは

ドラ槓ドラ仲林手牌

カンドラくっつきと受け入れの１シャンテン。






２巡後、仲林さんは

ドラ槓ドラ仲林手牌


待ちテンパイ即リーチ！


待ちはそれぞれ１枚ずつ計２枚。

既にカンが入っているので裏ドラはいつもの２倍です。








同巡、醍醐さんは無スジをツモ切り。

リーチにが通ったのでスジは切りやすくなりました。






次巡、渋川さんは引き、醍醐さんのアガリ牌はあと２枚。








次巡、醍醐さんは

加カンドラ槓ドラ醍醐手牌


ツモ打のカン待ちに変化。

待ちは山に１枚。







次巡、醍醐さんはツモアンカン、新ドラリンシャンツモツモ切り。





同巡、渋川さんは引き、醍醐さんのアガリ牌は０。







次巡、仲林さんは

リーチツモドラ槓ドラ裏ドラ槓裏ドラ仲林手牌

リーチ・ツモ・赤・裏の満貫４０００オール。


このアガリで

仲林　　３７８００

園田　　３０４００

醍醐　　２０５００

渋川　　１１３００


親流しどころか親連荘されてしまいます。





醍醐　大プロは１９７６年４月２１日生まれ。

２００５年、最高位戦日本プロ麻雀協会第３０期生でプロデビュー。

２０２０年、第４５期最高位獲得、第２３回BIG１カップ優勝。

２０２３年、Mリーグドラフトでセガサミーフェニックスから指名されMリーガーに。

骨折をきっかけにネット麻雀「天鳳」を始め十段到達、天鳳名人戦にも出場。

愛称は「先切り十段」

妻は最高位戦の同期・近藤　加那子。







今回のまとめ

・親流しやアガリを防ぎたい時はかわし手

南２局

東家　　仲林　圭　　　２５８００

南家　　園田　賢　　　３４４００

西家　　醍醐　大　　　２４５００

北家　　渋川　難波　　１５３００



トップ目と醍醐さんは満貫ツモ差でこれ以上離されたくない、今局は二着目が親で連荘されたくない。

醍醐さんは４巡目

ドラ醍醐手牌

タンヤオかドラ重なり、トイツ手が良さそう。

直後、渋川さんのポンしてドラ切りタンヤオへ。

ポンドラ醍醐手牌


加カンするまでこの１０００点。

ポンドラ醍醐手牌


・自分が鳴き、相手がメンゼン時のカンは相手が得しやすい

醍醐さんは加カン、アンカン。


アンカン加カンドラ槓ドラ醍醐手牌


仲林さんの裏ドラは２回のカンで１→３枚に増加。


リーチツモドラ槓ドラ裏ドラ槓裏ドラ仲林手牌

リーチ・ツモ・赤・裏の満貫４０００オール。

カンはリーチの裏ドラが乗る確率を高めるので鳴いている自分には損。

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今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。

今日の主役は浅見　真紀プロです。

まずは動画からご覧ください。

https://youtu.be/OPmbWZoB5WA?si=xAymwQa6rxrXAkpt





２０２３年９月２６日　第１試合

東４局

東家　　浅見　真紀　　２００００

南家　　中田　花奈　　３５０００

西家　　高宮　まり　　２０８００

北家　　白鳥　翔　　　２４２００

（敬称略）

トップ目・中田さんは二着目と満貫ツモ＋リー棒差。

二着目以下は４２００点差に三人が詰まっています。



最初に親・浅見さんの手は

ドラ浅見手牌

ドラ１のメンツ手４シャンテン。

ソウズ６枚＋字牌トイツ１組でソウズや字牌トイツが増えるとソウズホンイツ、トイツが増えるとホンイツ・チートイツもありそうです。

ツモツモ切り






次に南家・中田さんの手は

ドラ中田手牌

を切ればタンヤオ、マンズやソウズの伸び方によっては２３４三色もありそうです。

これをメンツ手と見ると４シャンテン、赤もドラもないので勝負手になるかどうかは微妙です。

ツモ打





続いて西家・高宮さんの手は

ドラ高宮手牌

赤なしドラなしのメンツ手３シャンテン。

ただドラを使わない限りリーチ・ピンフ２０００点止まり。

他にもイーぺーコーや１２３三色もありそう。

ツモ打






最後に北家・白鳥さんの手は

ドラ白鳥手牌　

ダブドラがあるメンツ手５シャンテン。

テンパイスピードで遅れそうなのとを使わないと高い手にならなそう（タンヤオや三色同順が遠そう）なのであまり勝負手にはならなそうです。

ツモツモ切り







次巡、中田さんは

ドラ中田手牌

タンヤオに向けてまっすぐ。






同巡、高宮さんは

ドラ高宮手牌

２メンツ＋１ターツ＋雀頭の４ブロックはほぼ決まったので残りへのくっつきを考えたい。





次巡、浅見さんは

ドラ浅見手牌

ドラにくっつけるかソウズホンイツの二択になっています。





同巡、高宮さんは

ドラ高宮手牌

受け入れの１シャンテン。





次巡、高宮さんは

ドラ高宮手牌

受け入れの１シャンテンに変化。






次巡、浅見さんは

ドラ浅見手牌

受け入れの１シャンテン。







同巡、中田さんは

ドラ中田手牌

タンヤオ２シャンテン。





次巡、浅見さんは

打ドラ浅見手牌

ドラ重なり以外はソウズホンイツ本線と見たようです。

ホンイツならポンで鳴けるのが大きい。






同巡、高宮さんは

ドラ高宮手牌

待ちテンパイ即リーチ。

待ちは山に２枚、は１枚の計３枚。






リーチ一発目、浅見さんはツモツモ切り。

もし浅見さんがホンイツの場合、が高宮さんの当たり牌。





次巡、浅見さんは

打ドラ浅見手牌


おかえりで打。








同巡、中田さんは

打ドラ中田手牌


高宮さんのリーチは


高宮捨牌


高宮さんの現物があるので中田さんはスジ切りしそうな場面でピンズが一番当たりそうですが中田さんから３枚見えワンチャンスだから切りしたようです。（からの切りリーチを警戒？）







２巡後、中田さんは

ドラ中田手牌

親現物待ちになりテンパイ即リーチ！

待ちは山に１枚ずつの計２枚。






同巡、高宮さん現物が増え、白鳥さんも合わせ打ち。


このを浅見さんがチーして打テンパイ。

チードラ浅見手牌

シャンポン待ちですがだけ役ありの役牌バック。（後付け）

アガれる方は山に２枚。







チーから３巡後、浅見さんは

ツモツモ切りチードラ浅見手牌

４枚切れ、は３枚見えなのでペンチャン待ちはなし、リャンメン待ち、カンチャン待ちはワンチャンス。








次巡、中田さんがをツモ切りロン。

ロンチードラ浅見手牌

・ドラ、２９００点。（＋リーチ棒２０００）


このアガリで

浅見　　２４９００

中田　　３１１００

高宮　　１９８００

白鳥　　２４２００


浅見さんは二着目になり連荘、次局も浅見さんは１１００オールツモ、南１局６４００など要所のアガリを重ねトップ。


浅見　　＋５６．４

中田　　＋４．５

高宮　　−１９．５

白鳥　　−４１．４





浅見さんは２０１０年〜最高位戦日本プロ麻雀協会３５期生としてプロデビュー。

２０１０年　第９回野口恭一郎賞　女性棋士部門　獲得

２０１５年　第１３回日本オープン　準優勝

２０２３年　赤坂ドリブンズからの指名で新Mリーガーになる。

キャッチフレーズは「守備を忘れた特攻シンデレラ」

夫は日本プロ麻雀協会の橘　哲也プロ。

最高位戦日本プロ麻雀協会の配信対局実況を多く担当している。




今回のまとめ

・二人（二軒）リーチはオリ寄り


高宮捨牌


中田捨牌


高宮さん先制リーチと中田さん追いかけリーチが入っても浅見さんは全ツッパ。


・親は少し押し寄り

浅見さんは上家のチーして役牌バック（後付け）テンパイ。

チードラ浅見手牌


親のチャンスは東場と南場に１回ずつ計２回しかなく親は子の点数の１．５倍で連荘があるから親は少し押し寄り。

そこから点棒でマイナスしているから更に押し寄りなど押し引きを調整していく。

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今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。

今日の主役は猿川　真寿プロです。

まずは動画からご覧ください。

https://youtu.be/m5LDy7D0kvs?si=hQurvc_fFxcDeoee





２０２３年９月１８日　第１試合

南１局　１本場

東家　　瀬戸熊　直樹　　３５２００

南家　　　勝又　健志　　１９０００

西家　　　松本　吉弘　　２２２００

北家　　　猿川　真寿　　２３６００

（敬称略）

トップ目が瀬戸熊さんで二着目と満貫ツモ差。

二着目以下は４６００点差に三人が詰まっています。




最初に親・瀬戸熊さんの手は

ドラ瀬戸熊手牌

アンコのメンツ手３シャンテンで１アンコ＋３トイツのチートイツ２シャンテン。

役がほぼで決まっているのでリーチ・かチートイツ、トイトイ方面にするのかどちらかの選択は残ります。

ツモ打






次に南家・勝又さんの手は

ドラ勝又手牌

赤２＋ドラのメンツ手５シャンテン。

テンパイスピード的に遅れそうですが、他家に追いつけばチャンスはありそうです。

へのくっつきを見ながら４５６三色同順やイーぺーコーになれば十分。

ツモ打




続いて西家・松本さんの手は

ドラ松本手牌

赤もドラもないメンツ手５シャンテン。

一応３トイツのチートイツ３シャンテンでもありますが、前回も言った通りチートイツの受け入れ枚数はそれ＋１シャンテンのメンツ手の受け入れ枚数に劣っています。（チートイツはテンパイスピードで遅くなりやすい）

ツモ打





最後に北家・猿川さんの手は

ドラ猿川手牌

赤もドラもないメンツ手２シャンテン。

リーチで１３００、リーチ・ツモで５００−１０００では物足りない。

トイツのを生かすかトイツを増やしてチートイツ、アンコが増えればツモり三暗刻もありそう。

ツモ打







２巡後、勝又さんは

ドラ勝又手牌

ドラが重なればポンか雀頭にしてリーチでほぼ満貫。






同巡、猿川さんは

打ドラ猿川手牌


人によってはタンヤオ・２３４三色やターツを決める人がいるかもしれませんが、猿川さんは打。






次巡、勝又さんは

ドラ勝又手牌

雀頭ができ赤２枚を使えばリーチ・ツモ・赤２・ドラ２の跳満もあります。






同巡、猿川さんは

打ドラ猿川手牌


２３４三色を見切る打。






次巡、勝又さんは

ドラ勝又手牌

勝又さんからそれぞれ２枚見えになりイーぺーコーになりにくいと見たのか打。






同巡、猿川さんは

ドラ猿川手牌

三暗刻完成、受け入れの１シャンテン。






次巡、松本さんは

ドラ松本手牌

まだ４ブロックしかなく新たに１ブロック作る必要があります。




日吉「これが四暗刻タンキに見えなくなったら耄碌しましたね」（動画２：２０〜）

との話ですが、この時の猿川さんの手が


ドラ猿川手牌

で四暗刻タンキになるにはのどれかを２枚引く必要があります。

他家の手は

瀬戸熊手牌

勝又手牌

松本手牌


この時点では山に１枚、は２枚、は１枚、は２枚で以外がアンコになる可能性は０％。

残りにしても２枚とも自分が引いた時しかアンコになりません。

解説の土田さんがすっとぼけるのも無理はありません。







次巡、瀬戸熊さんは

ドラ瀬戸熊手牌

受け入れのチートイツ１シャンテンでトイトイ２シャンテン。




同巡、勝又さんは

ドラ勝又手牌

メンツ手２シャンテン。





次巡、猿川さんは

ドラ猿川手牌

三暗刻テンパイ、タンキ待ち。

待ちは山に１枚。





次巡、勝又さんは

ドラ勝又手牌

受け入れの１シャンテン。





次巡、松本さんは

ドラ松本手牌

、、受け入れが残るほぼピンフ２シャンテン。




同巡、猿川さんは

ドラ猿川手牌

待ちに変化しリーチ！


待ちは山に１枚、は３枚、は１枚の計５枚。

場に２枚、は３枚切られてとの間は山にありそうです。



猿川さんの切ったを瀬戸熊さんがポンして打１シャンテン。

ポンドラ瀬戸熊手牌






この直後、勝又さんは引き、猿川さんのアガリ牌はあと４枚。






次巡、瀬戸熊さんはを引き、猿川さんのアガリ牌はあと３枚。





同巡、勝又さんは

打ドラ勝又手牌

打、これに猿川さんは「ロン」


リーチロンドラ裏ドラ猿川手牌


アンコのが裏ドラのリーチ・三暗刻・裏３の跳満一本場１２３００点。


このアガリで

瀬戸熊　　３５２００

　勝又　　 ６７００

　松本　　２２２００

　猿川　　３５９００


一時的ですが猿川さんはトップ目に立ちます。




猿川さんは１９７９年４月１８日生まれ。

２００１年、日本プロ麻雀連盟１７期としてプロデビュー。

同期に勝又健志、HIRO柴田などがいる。


２００８年　第１７期　麻雀マスターズ　優勝

２０２１年　麻雀最強戦２０２１　男子プロ鋭気集中　優勝

２０２３年　麻雀最強戦２０２３　最高勝率決戦　優勝


彼の攻撃的で独特な打ち方から「モンキーマジック」と呼ばれることもある。

妻は同団体の石田亜沙己で夫婦のエピソードが綴られたコラムも人気。

https://kinmaweb.jp/archives/105900







今回のまとめ

・安目がたくさん切られると高目アガリのチャンス

猿川さんは１０巡目リーチ！

ドラ猿川手牌


瀬戸熊捨牌


勝又捨牌


松本捨牌


猿川さんは待ちだが場にが２枚切れ、が３枚切れで安目は見た目３枚、高目は見た目３枚と高目が多い。

また猿川さんから３枚ずつ見えて間のは他家に使いづらい。

高目が山にありそう。


・三暗刻はメンゼンでも鳴きでも使える貴重な役

リーチロン猿川手牌

猿川さんがメンゼンでアガッた三暗刻が上の手牌。

それ以外にも

ロンチードラ例１

鳴いても例１なら三暗刻・赤・ドラ３のアガリ。

あるいは

ツモポンドラ例２

例２はトイトイ・三暗刻の満貫。


ツモチードラ例３

例３は三暗刻・ドラ３の満貫。

リーチツモドラ例４

例４はリーチ・ツモ・三暗刻の満貫。


確定三暗刻よりもツモり三暗刻は見落としやすいので注意。

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今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。

今日の主役は菅原　千瑛（ひろえ）プロです。

まずは動画からご覧ください。

https://youtu.be/IsH9xrThiak?si=vb5UDxAm142PH2q9



※動画の最初に菅原さんの紹介、入場シーンがあるので対局を見たい方は動画１：０８〜スキップして見てください。

２０２３年９月２２日　第２試合

東１局

東家　　松ヶ瀬　隆弥　　２５０００

南家　　 黒沢　咲　　　２５０００

西家　　 鈴木　優　　　２５０００

北家　　 菅原　千瑛　　２５０００

（敬称略）

開局したばかりの東１局。


最初に親・松ヶ瀬さんの手は

ドラ松ヶ瀬手牌

ドラ１のメンツ手４シャンテン。

高くも早くもない手ですが今後のツモによってはチャンス手に変化するかもしれません。

ツモ打 　






次に南家・黒沢さんの手は

ドラ黒沢手牌

こちらは赤１のメンツ手３シャンテン。

変化によっては３４５三色同順もあります。

ツモ打






続いて西家・優さんの手は

ドラ優手牌

赤１の０メンツ４トイツ、チートイツ２シャンテン。

２シャンテンですがチートイツは受け入れ枚数が少ない（タンキ×５＝３枚×５＝最大１５枚受け入れ）のでメンツ手３シャンテンよりもテンパイスピードで遅れます。

その遅さを意識しながら進めたい。

ツモ打





最後に北家・菅原さんの手は

ドラ菅原手牌

配牌ドラドラ、ピンフ・ドラ２も見える３シャンテン。

リーチなら満貫あるのでアガリまで見たい。

ツモ打






次巡、松ヶ瀬さんは

ドラ松ヶ瀬手牌

メンツ手３シャンテン。




同巡、黒沢さんは

ドラ黒沢手牌

こちらは２シャンテン。




また同巡、菅原さんは

ドラ菅原手牌

ピンフ・ドラ２の２シャンテン。






次巡、松ヶ瀬さんは

ドラ松ヶ瀬手牌

赤＋ドラ、リーチなら７７００点なので攻めるチャンス。





同巡、黒沢さんは

ドラ黒沢手牌

ソウズがの奇数カンチャンだらけですが似た形の偶数カンチャンとは違い、引き、引きリャンメン変化があるので偶数カンチャンとの明確な違いがあります。







また同巡、菅原さんは

ドラ菅原手牌

受け入れの１シャンテン。






次巡、松ヶ瀬さんは

ドラ松ヶ瀬手牌

ターツが増えた２シャンテン。（が必要）







そして２巡後、松ヶ瀬さんは

ドラ松ヶ瀬手牌

受け入れの１シャンテンに変化。（３、３、２、１、１、０、２、２、１、２、２、１の１２種２０枚受け入れ）







次巡、松ヶ瀬さんはツモツモ切り。

マンズは一番受け入れが多く、アンコのにがくっついてのピンフ変化、５６７三色変化、の待ちになった時が強いのでマンズもピンズも触れないと見たようです。







同巡、優さんは

ドラ優手牌

ドラ受け入れも残るメンツ手２シャンテンでチートイツ２シャンテン。











２巡後、優さんは

ドラ優手牌

チートイツ１シャンテンでトイトイ２シャンテン。








同巡、菅原さんは

ドラ菅原手牌

テンパイ即リーチ、待ち。

待ちは山に４枚、は２枚の計６枚。







リーチの直後、松ヶ瀬さんは

ドラ松ヶ瀬手牌

ツモ打リーチ。

待ちは山に２枚ずつの計４枚。

松ヶ瀬さんは待ち（例１）か待ちのどちらかを選べる二択で放銃回避。


ドラ例１




この二軒リーチに優さんは切り。








２巡後、リーチはどちらもアガれず黒沢さんは

ドラ黒沢手牌

待ち追いかけリーチ！


待ちは山に１枚、は２枚の計３枚。



流石に新入りMリーガーに好き勝手暴れさせるのはセレブが許さないか？










この同巡、菅原さんツモっ！

リーチツモドラ裏ドラ菅原手牌

リーチ・ピンフ・ツモ・ドラ２の満貫２０００−４０００。（リーチ棒＋２０００）



世間ではビーストJapanextメンバーの打ち方や点数計算ミスで炎上しているそうですが、とあるアニメにこんなセリフがあります。

「撃っていいのは撃たれる覚悟のある奴だけだ」

https://youtu.be/rvwTZ6ilRhk?si=QGufb8QG1OwV-1Ij

打牌批判にかこつけて人格批判に走っている人が多い印象があります。

せめて打牌批判と人格批判の区別くらいはできる人間でありたいものです。

私にはこの炎上は誤った正義感の振りかざしに見えます。（個人の感想です）



菅原さんは２０１２年、日本プロ麻雀連盟でプロデビュー。

２０２１年 RTD Girls Tournament　優勝、第２期桜蕾戦優勝と初タイトル獲得。

２０２２年　麻雀最強戦２０２２　女流チャンピオン決戦　優勝

２０２３年　BEAST Japanext 「ドラフト会議オーディション」の８名から７００点差の勝利をもぎ取り新Mリーガーとなる。

キャッチフレーズは清純派黒魔術師。



ビーストというチームには似つかわしくない菅原さんですが今後の伸びが楽しみな選手だと言えるでしょう。





今回のまとめ

・配牌ドラ２はリーチ・ドラ２（メンゼン）、リーチ・ピンフ・ドラ２（メンゼン）、タンヤオ・ドラ２（鳴き）、役牌・ドラ２（鳴き）がメイン

ツモドラ菅原手牌


菅原さんは配牌ドラ２、第一ツモでリャンメンターツ４つでピンフが近そう。


・チートイツ〇シャンテンはメンツ手〇＋１シャンテンより埋まりにくい

例えば

ドラ例２


これはチートイツ１シャンテンで受け入れ。

受け入れ枚数はそれぞれ３枚ずつ３＋３＋３＝９枚。

それに比べてメンツ手２シャンテンは

ドラ例３


、、受け入れ。

受け入れ枚数は４＋４＋４＋４＋４＋４＝２４枚。（実際はこれより少ない）


他に愚形の多いメンツ手２シャンテンでは

ドラ例４


受け入れ。

受け入れ枚数は４枚ずつ４＋４＋４＝１２枚でこれはチートイツ１シャンテンの受け入れ枚数（９枚）より多い。

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今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。

今日の主役は渡辺　太プロです。



渡辺太プロはネット麻雀「天鳳」にて２０１４年・第五代四麻（４人打ち麻雀）天鳳位、２０１９年・第十四

代三麻（３人打ち麻雀）天鳳位、２０２０年・第十六代四麻天鳳位を達成。

更にネット麻雀「雀魂」でも三麻・四麻の両方で最高段位の「魂天」を達成。

天鳳位経験者では朝倉　康心プロ、山田　独歩プロ、石川　遼プロに続いて四人目のプロ入り。

そして今年６月３０日、Mリーグドラフト会議にて赤坂ドリブンズ入りを果たす。

YouTubeでもVTuber「ないおトン」としても活躍している。


https://youtu.be/c0NVd45og04?si=l3yjAE-_44tcy6nR

そんな鳴り物入りでMリーグに参戦したないおトンの麻雀を見てみましょう。






２０２３年９月１９日　第２試合

東３局　５本場　供託リーチ棒１

東家　　小林　剛　　　８３００

南家　　渡辺　太　　　２３００

西家　　魚谷　侑未　 ３０３００

北家　　　堀　慎吾　 ５８１００

（敬称略）

放銃が続き、親と南家が大きく点棒を減らしています。

トップ目・堀さんはデカトップ目で二着目との点差も二着目の三倍満ツモ以上や倍満直撃以上でしか変わりません。

二着目・魚谷さんは何回かに分けてアガリを拾いたい。

三着目・小林さんとラス目・太さんの点差は近く、太さんに１０００点直撃されると同点三着目。



最初に親・小林さんの手は

ドラ小林手牌
　
マイナス中の親で３トイツ、愚形だらけの一応３シャンテンで重そうな形です。

赤を生かしながらタンヤオや４トイツになればチートイツ、役牌を重ねてポンはありそうですがメンゼンでのアガリは遠いかもしれません。

ツモツモ切り






次に南家・太さんの手は

ドラ太手牌


ドラが浮いているメンツ手３シャンテン。

こちらも小林さんと同じくカンチャンやシャンポンの形が多くテンパイスピードは遅くなりそうです。

後はドラの扱いをどうするかで選択が変わりそう。（自風でドラのポンで満貫）

ツモ打







続いて西家・魚谷さんの手は

ドラ魚谷手牌

赤もドラもないメンツ手４シャンテン。

まだ役なしなのでタンヤオか役牌を重ねてポンのどちらかになりそう。

ツモ打




最後に北家・堀さんの手は

ドラ堀手牌

ドラが浮いているメンツ手５シャンテン。

堀さんは断トツ状態なので大きな放銃を避けながら進めたい。（二着目との点差を縮めない）

ツモ打


一番ドラポンされにくい一巡目からのドラ切り。






次巡、小林さんは

ドラ小林手牌

カンチャン、ペンチャン、シャンポンだらけの２シャンテン。






同巡、太さんは

ドラ太手牌

まだドラが浮いている２シャンテン。





同巡、魚谷さんは

ドラ魚谷手牌

などを引けば２３４三色、タンヤオやピンフもある３シャンテン。





更に同巡、堀さんは

ドラ堀手牌

メンツ手４シャンテン。






次巡、小林さんは

ドラ小林手牌

受け入れ１シャンテン。







同巡、太さんは

打ドラ太手牌

サムネになっているこの場面ですがこの手はドラが重なるかどうかで変わってきますが、マンズ１〜２メンツ、ピンズ１メンツ、ソウズ１メンツ、雀頭の予定のようです。


ドラ例１

例２


あくまで一例ですが、おそらく太さんはこんな手牌を描いていたんじゃないでしょうか？




次巡、太さんは

ドラ太手牌

マンズ１メンツ完成の２シャンテン、次にどちらかを引けば７８９三色も残ります。






同巡、魚谷さんは

ドラ魚谷手牌

タンヤオかピンフの２シャンテン。





また同巡、堀さんは打、これを小林さんがチーして打。

チードラ小林手牌

タンヤオ・赤の鳴ける手にしました。





小林さんチーの直後、太さんは

ドラ太手牌

ピンズリャンカンになった２シャンテン。




同巡、堀さんは小林さんに合わせて打。





次巡、小林さんは

チードラ小林手牌

ラス牌を引きカン待ち。

次に引きで三暗刻も。


待ちは山に２枚。





同巡、太さんは

ドラ太手牌

受け入れの１シャンテン。

太さんがまだドラを持っているのはが重なった時にトイツ落としで雀頭を入れ替える為です。





次巡、太さんは

ドラ太手牌


７８９三色カン待ち即リーチ！



太捨牌

リーチ宣言牌はドラを重ねたい手だったのを現していると思われ、手出しから下（１２３）や真ん中（４５６）が不要な形、上（７８９）中心の手だと思われます。





太さんのリーチにテンパイの小林さんはプッシュ。

小林さんはリーチ者の現物待ちなので維持したい。


魚谷さんと堀さんは現物切り。

堀さんは引きで小林さんのアガリ牌は山に１枚。



次巡、小林さんはをプッシュ。

堀さんは引き、太さんのアガリ牌は山に１枚。






３巡後、魚谷さんは引き、太さんのアガリ牌は０。






２巡後、小林さんは



小林捨牌



太捨牌



魚谷捨牌



堀捨牌


チードラ小林手牌

ここから１枚切る場面。

小林さんは打。

その理由で考えられるのはが場に４枚切れではノーチャンス。（を使ったターツがない）

それとが通っているので待ちも否定されています。






そこから放銃もなく流局、太さん一人テンパイ。

「太くないお」こと太さんの手牌構成力、手役への嗅覚を見せつける一局でした。






今回のまとめ

・変則的な捨牌に注意

太さんはこの捨牌でリーチ！


太捨牌


早い巡目からと３〜７が多くタンヤオやピンフではこんな捨牌にならない。。

下（１２３）や真ん中（４５６）から切られているので上（７８９）の三色がありそう。

太さんは

ドラ太手牌

カン待ち。

あの捨牌で当たるとすると７８９三色の愚形待ちペン、カン、現物のスジ待ちに注意。


・点棒が少ない時ほど大胆な手組を

東３局　５本場　供託リーチ棒１

東家　　小林　剛　　　８３００

南家　　渡辺　太　　　２３００

西家　　魚谷　侑未　 ３０３００

北家　　　堀　慎吾　 ５８１００


打ドラ太手牌


太さんは大きくマイナスしたラス目で最低満貫くらいは欲しい。

満貫には７８９三色や６７８三色、ドラ重なりが必要。

ドラ例３

例４

例５


満貫ならこんな例もある。

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