『三方良し』 と言う言葉があります。
近江商人の“商売の心得”で、『売り手良し、買い手良し、世間良し』 の三方良しです。
賢者の誉れ高い斎藤一人さんは、これに一つ足して 『四方良し』 を提唱しています。
則ち、『自分良し、相手良し、世間良し、神的にも良し』 の四方良しです。
『器』(著者 斎藤一人 柴村恵美子 サンマーク文庫) にこう書かれています。(33頁〜34頁)
「 それで俺の場合はどうかというと、さらに一つ加わって、“四方よし”を考えるの。
たとえば新商品を考えるときに、お客さんのためになって、それで世間も喜んでくれる商品で、ウチもしっかり利益を出すことを考えるの。
そして、そのことで天が “まる” をくれる商品だったら、絶対失敗しないんです。」
『天』 とは、人知を超えた大いなる存在のことです。
造物主、つまり万物の創造主のことです。
今風に言えば、宇宙意識です。
『天』が“まる”をくれるとは、人類の幸福と調和の実現に貢献するということです。
自己犠牲をせず、人が喜んでくれて、世評が高く、“天”も喜ぶことをすれば、確実に幸せになれます。
もう一つの“四方良し”もあります。
ディーパック・チョプラ博士は、著書 『ゆだねるということ(下)』 (訳者 住友 進 サンマーク文庫)の中でこう述べています。(74頁)
「 物質、人間関係、個人的な業績、自己実現、この四つの願望レベルの調和がとれた関心を抱くのが理想的です。
四つが調和しているとき、心のなかの対話は非常に有効で、はっきりしたものとなり、意識の統一に役立つでしょう。」
チョプラ博士は、これらの願望を達成する秘訣について、同書の中で次のように述べています。
「 もちろん、個人の意思がすべて叶うわけではありません。
厳密に言えば、『すべて』 である知性の場と結びついている人は、自分個人ではなく宇宙の意思を取り入れているから、願望が達成できるのです。
ある人の意思が実現に向かっていくというのは、宇宙の心が彼らを使って自らの願望を叶えているということなのです。
すべての意思を実現する最高の方法は、あなたの意思と宇宙の意思とを一致させ、両者の間に調和を創り出すことです。
意思を一致させることができれば、偶然の一致が、以前よりあなたの人生に大きな役割を果たしてくれていることがわかるでしょう。
そのための実にシンプルで有効な手段が、『感謝の気持ち』 を抱くことです。
人生のあらゆることに感謝の意を示してください。
今、宇宙のなかに自分がこうしていられることや、人類全体が共有する運命をさらに切り開いていくチャンスが与えられていることに感謝してください。」 (70頁〜71頁)
「 自己を超えた深い知性のもつ無限の組織化力に、あなたの意思の細かな点をすべてゆだねてください。
鍵となるのは、エゴ、自尊心を取り払い、シンクロニシティを通して 『すべて』である知性に願望達成のための指揮をとってもらうことです。」 (74頁〜75頁)
詮ずる所、一人さんの掲げる“四方良し”とチョプラ博士が提唱する“四方良し”の実現の鍵は、宇宙の意思と調和することにあります。
『天』 が喜ぶことを実践しましょう。
@ 天は自己犠牲を嫌います。
A 天は他者を愛することを望んでいます。
B 天は世間(人の世:人生)を愛することを望んでいます。
C 天は調和を愛することを望んでいます。
『四方愛』 を実践すれば、必ず幸せになれます。
ということで結論はこうなります。
(結論)
『自己を愛し、他者を愛し、世間を愛し、調和を愛す、四方愛の実践で幸福必至』
『器』(著者 斎藤一人 柴村恵美子 サンマーク文庫)
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『ゆだねるということ(下)』(著者 ディーパック・チョプラ 訳者 住友 進 サンマーク文庫)
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