2024年01月30日
太極剣 32式【 第二段 】
太極剣 32式 第二段
9 虚歩下截 シュイブー シァーヂェ
@左足を左後方へ退いておろし、膝を曲げて重心を左へ移し、上体を左にまわすと同時に、右手の剣を上体の動きに合わせて左へ平に移動させ、手心を上に向ける。左剣指は左腰に引き寄せ手心を上に向ける。
要 点
・剣を左に向けて移す際、腰をまわし右足のかかとを蹴り出す。腕を移動させ、体で剣を動かすようにする。剣身で水平にして顔面への攻撃を受け、剣先は右に向ける。
・左足を左後方、約30度におろす。
・剣を左に向けて移す際、腰をまわし右足のかかとを蹴り出す。腕を移動させ、体で剣を動かすようにする。剣身で水平にして顔面への攻撃を受け、剣先は右に向ける。
・左足を左後方、約30度におろす。
A上体を右に回し右足を内側に引き寄せ、爪先を地につけ右虚歩とする。同時に右腕を内側にまわし、右手の剣を右方下段に断ち切る。(截按)
柄は右腰の横で止め、剣身を体側に斜めにおく。剣先はやや低く、腰の高さにする。左剣指は額の左上に移し、左腕に丸みをつけて突っ張り、掌心は斜め上方に向ける。目は右方を見る。
要 点
剣の刃に力をこめる。手として、体を右にまわすことによって、剣を右方下段に向けて断ち切る。
体をまわす「転体」、剣でさえぎる「截剣(ジェジェン)」の動作と、右足を虚歩にし、剣指を上にあげて突っ張る四つの動作をバランスよくすすめる。
剣の刃に力をこめる。手として、体を右にまわすことによって、剣を右方下段に向けて断ち切る。
体をまわす「転体」、剣でさえぎる「截剣(ジェジェン)」の動作と、右足を虚歩にし、剣指を上にあげて突っ張る四つの動作をバランスよくすすめる。
10 左弓歩刺 ズォゴンブーツー
@右足をあげ、同時に右手の剣を前にあげ、左剣指をおろして右手首にそえる。目は前方を見る。
A右足を右後方に一歩退く。上体を右へまわし、重心を右脚に移す。同時に右腕を内側に回し、右手を翻して外側に向け、剣を体の前を通して右へ引く。左剣指は引き続き右手首にそえておく。目は剣を見る。
要 点
・重心は後に移す時、体をまわし、左の爪先はそのままでもよいし、内側に入れてもよい。剣先を前に向け、剣身をしっかりと固定させる。
・腰をおとして体をまっすぐさせ、肩をリラックスさせる。
・重心は後に移す時、体をまわし、左の爪先はそのままでもよいし、内側に入れてもよい。剣先を前に向け、剣身をしっかりと固定させる。
・腰をおとして体をまっすぐさせ、肩をリラックスさせる。
B上体を引き続き右にまわすと同時に、左足を右足の内側に引き寄せる。右手の剣は下に向けて巻いて腰にもってくる。手心を上に向ける。左剣指は、その動きにあわせておろし、右腹前に移し、掌心は上に向ける。
要 点
・右手の剣を手前へ巻き込むときに、腕を外旋させて右手心を下向きに翻してから、再び上向きにする。
・右手の剣を手前へ巻き込むときに、腕を外旋させて右手心を下向きに翻してから、再び上向きにする。
C左足は左前方に一歩踏み出し、重心を左脚に移し、右脚は自然に伸ばして左弓歩とする。同時に上体を左にまわし、右手の剣を右腰から前方に刺し出し、手心を上に向ける。左剣指を体の横を通して後ろへ移し、さらに上へ上げて額の左側へもっていく。その際、手心は斜め外側に向け、腕は円弧を描いて外側に出す。目は前方を見る。
要 点
・「提剣」「抽剣」「巻剣」の三つの動作は、よどみなく続け。「撒歩」「転腰」「収脚」の動作はバランスよくするめる。腰をまわす動作や腕を振りまわす動作は軽やかにする。
・弓歩の方向は進行方向に向かって左へ 30度前後とする。剣を前に刺し出す際は、体の前に向けてまっすぐに出す。剣先は胸の高さにおき、剣身と腕は一直線になるようにし、剣先に力を込める。全ての動作は、円滑性、連慣性を持たせ、こわばったり、つかえたりしないようにする。
・「提剣」「抽剣」「巻剣」の三つの動作は、よどみなく続け。「撒歩」「転腰」「収脚」の動作はバランスよくするめる。腰をまわす動作や腕を振りまわす動作は軽やかにする。
・弓歩の方向は進行方向に向かって左へ 30度前後とする。剣を前に刺し出す際は、体の前に向けてまっすぐに出す。剣先は胸の高さにおき、剣身と腕は一直線になるようにし、剣先に力を込める。全ての動作は、円滑性、連慣性を持たせ、こわばったり、つかえたりしないようにする。
11 転身斜帯 ヅョワンシェン シェダイ
@重心を後ろに移し、上体を右にまわし、左あしの爪先を内側に入れる。同時に右手の剣を引き寄せ、左剣指はおろして右手首にそろえる。目は剣先を見る。
要 点
・体を右にまわすときに、左足の爪先をできるだけ内側に入れ、次に、左足のかかとを蹴り出し、180度転身する。
・上体は、重心を十分に移動させ、真っ直ぐに保てるようにする。
・体を右にまわすときに、左足の爪先をできるだけ内側に入れ、次に、左足のかかとを蹴り出し、180度転身する。
・上体は、重心を十分に移動させ、真っ直ぐに保てるようにする。
A重心を左脚に移し、右足を引き上げて左足の内側に当てる。右手の剣は斜め前に向けてさし出し、左剣指は引き続き右手首に添えておく。目は剣先を見る。
B上体を右にまわし、右足を右前方に一歩出すと同時に、右手の剣を翻して手心を下に向ける。
要 点
・右足を踏みだすときには、かかとから着地させて、進行方向より30度の角度をとるようにする。
・右足を踏みだすときには、かかとから着地させて、進行方向より30度の角度をとるようにする。
C重心を右脚に移し、右脚は膝を曲げ、左足のかかとを外側に蹴り出し、左脚を自然に伸ばして右弓歩とする。同時に右手の剣は、体の動きにつれて体の右側へ水平に弧を描きながら引き、剣先をやや高めにする。左剣指は右手首におく。目は剣先を見る。
要 点
・弓歩と「帯剣」は同時にする。
・定式を決める時に、剣先を進行方向中心におく。
・弓歩と「帯剣」は同時にする。
・定式を決める時に、剣先を進行方向中心におく。
12 縮身斜帯 スォ シェン シェ ダイ
@上体をやや右にまわし、左足を右足の内側に引き寄せると同時に、右手の剣を体前に引き寄せる。目は剣先を見る。
A左足を左後方に退き、同時に右手の剣を前方に伸ばす。左剣指は体の斜め後ろに開き、手心は下に向ける。目は剣先を見る。
要 点
・右手の剣は前方に伸ばす時に中心線からあまり離れないようにする。
・右手の剣は前方に伸ばす時に中心線からあまり離れないようにする。
B重心を後ろに移し、上体を左にまわし、右足を左足の内側に引き寄せ、爪先を地につけて「丁歩」とする。同時に右手の剣を翻しながら左後方へ向けて平らに弧を描いて引き左側で止め、剣先をやや高めにおく。左剣指は体の前へ向けて弧を描いて移し、手心を下に向けて右手首のあたりにおく、目は剣先を見る。
要 点
・「縮身」とは、重心を後ろに移し、上体をやや低めにして縮めることを指す。その際も上体は真っすぐに保つ。
・「帯剣」の動作は、腰の動きによって手や腕を動かし、「開」から「合」へ連続性を持たせて続け、手と足の動作は一致させ、剣と体の動きも一致させる。
・剣先は斜め前方に向ける。
・「縮身」とは、重心を後ろに移し、上体をやや低めにして縮めることを指す。その際も上体は真っすぐに保つ。
・「帯剣」の動作は、腰の動きによって手や腕を動かし、「開」から「合」へ連続性を持たせて続け、手と足の動作は一致させ、剣と体の動きも一致させる。
・剣先は斜め前方に向ける。
13 提膝捧剣 ティ シー ポン ジィェン
@右足を一歩後ろに退くと同時に、剣を前にさし出し、左剣指は引き続き右手首に添えておく。目は前方を見る。
要 点
・剣は中心に向けて前方にさし出す。
・剣は中心に向けて前方にさし出す。
A重心を後ろに移し、左足を引き、つま先を地に付けて(点地)左虚歩とする。と同時に、両手を両側に開き、手心を両手とともに下に向け、剣は斜めに下腹の前におき、剣先をやや高めにする。目は前方を見る。
要 点
・剣身は固定させて剣先をやや高めにして中心線におく。
・剣身は固定させて剣先をやや高めにして中心線におく。
B左足を前に踏みかえ、つま先を斜め外側に向ける。同時に右手の剣と左剣指をすこし前に開いて移し、手心を下に向ける。目は右手の剣を見る。
Cひきつづき重心を左脚に移し、左脚を自然に伸ばして立ち、右脚の膝を曲げて上にあげ、足の甲をぴんと伸ばして内側に寄せて左独立歩とする。同時に両手は体の両側から前に弧を描いて胸の前にあわせて右手の掌心を上に向け、左剣指を掌に変えて右手の下におく。手心は上に向ける。剣先をやや上にする。目は前方を見る。
要 点
・動作は全体を通してよどみなく、完全に行う。
・剣の動きは安定感をもたせて伸び伸びとしたものにする。膝をあげる動作と剣を支える動作は同時に終了させる。
・動作は全体を通してよどみなく、完全に行う。
・剣の動きは安定感をもたせて伸び伸びとしたものにする。膝をあげる動作と剣を支える動作は同時に終了させる。
14 跳歩平刺 ティァォ ブー ピン ツー
@右足を前におろし、かかとを着地させると同時に、剣を支えもった両手を下におろし、腹前へ移す。目は前方を見る。
A重心を前に移して右脚にかけ、左足のかかとをあげると同時に、両手で支えた剣は胸前を通して前に突き出す。目は前方を見る。
要 点
・両手で剣を腹前へ引き寄せる時には弧を描くようにする。
・重心を完全に右脚に移し、右膝を伸ばし、左足のかかとをあげて、次の動作の準備とする。
・突き出した剣の高さは胸の高さにし、両腕は自然に伸ばす。
・両手で剣を腹前へ引き寄せる時には弧を描くようにする。
・重心を完全に右脚に移し、右膝を伸ばし、左足のかかとをあげて、次の動作の準備とする。
・突き出した剣の高さは胸の高さにし、両腕は自然に伸ばす。
B右足で地を蹴り、跳び出して左足で着地する。着地の時、左脚は膝を曲げて衝撃をゆるめ、右足を素早く左足のくるぶしのあたりまで引き寄せる。
同時に両手を両側に開き、両手の手心を下に向け、剣は右腰のあたりへ移し、剣先は下腹の正面におき、左掌を剣指にする。目は前方を見る。
要 点
・左足で跳び出す動作は、柔らかく、安定性、弾力性をもたせ、高すぎたり遠くへ跳ばないようにする。着地の際は、膝を曲げて衝撃を押さえ、右足を素早く引き寄せ、上体の姿勢を正し、安定感と自然さをもたせる。
・左足で跳び出す動作は、柔らかく、安定性、弾力性をもたせ、高すぎたり遠くへ跳ばないようにする。着地の際は、膝を曲げて衝撃を押さえ、右足を素早く引き寄せ、上体の姿勢を正し、安定感と自然さをもたせる。
C右足を前に一歩踏み出し、かかとを地につける。同時に、右手の剣を腰のあたりに引き寄せ、左剣指を左腰側に寄せ、両手とともに手心を上に向ける。目は前方を見る。
D重心を右脚に移し、右脚は膝を曲げ、左脚は自然に伸ばして右弓歩とする。同時に右手の剣を前に向けて水平に刺し出し(平刺)、手心を上に向ける。左剣指は後ろへ移し、さらに前へまわして額の左斜め上方へ移動させ、左腕に丸みをもたせて外側へと突っ張り、手心を斜め上に向ける。目は剣先を見る。
要 点
・剣を前に刺し出す動作は重心を前に移して、左足で前に跳び出す動作は両手を両側に開き、剣を水平に刺し出す動作は弓歩にするのと同時にすすめる。
・上体はやや左斜め方向にし、腰をねじらないこと。両足の横幅は10センチメートルぐらいにする。
・全体を通して、動作はよどみなく、リラックスさせ、柔らかく自然にすすめる。
・剣を前に刺し出す動作は重心を前に移して、左足で前に跳び出す動作は両手を両側に開き、剣を水平に刺し出す動作は弓歩にするのと同時にすすめる。
・上体はやや左斜め方向にし、腰をねじらないこと。両足の横幅は10センチメートルぐらいにする。
・全体を通して、動作はよどみなく、リラックスさせ、柔らかく自然にすすめる。
15 左虚歩撩 ズォ シュブー リャオ
@重心を後ろ脚に移し、上体を左にまわし、右足を左足の内側に引き寄せ、つま先を地につける。(点地)同時に右手の剣を上体の動きにしたがって上にあげ、さらに後方に向けて円を描いてまわし、体の後方に移す。左剣指は右手首におろし、頭は剣の動きにつれてまわす。
A右足を前に踏み出し、つま先を前に開き、上体を右にまわす。同時に、右手の剣を引き続き下へ円を描いてまわし、左腰の傍らに移動させる。左剣指は引き続き右手首に添えておく。
B重心を右脚に移し、左足を前に出し、つま先を地につけ(点地)左虚歩とする。同時に、右手の剣を引き続き体の左側から前に向け、さらに上に向けて弧を描いてはねあげる。剣は頭の前で止め、右手は親指側を下に向け、手心を外側に向けて額の右上方で止め、剣先をやや低めにする。左剣指は引き続き右手首に添えておく。目は剣先を見る。
要 点
・剣のまわしは体に添わせて近くで行うこと。右下腕を内旋して手心を内側に翻すようにする。
・剣を後ろにまわす時に、体の向きと目線を左へまわす動作を一致させると動作が充分大きくなる。肩の関節を軸として腕を振って体をまわし、脚の動作とバランスのとれたものとする。その際、剣を握る手はリラックスさせ、腕で剣を動かし、柄の方から前へもっていく。剣先は地に触れぬように注意する。
・虚歩は剣をはね上げる動作と同時に完成させる。右手の剣は頭部後方に高々と挙げないように注意する。
・剣のまわしは体に添わせて近くで行うこと。右下腕を内旋して手心を内側に翻すようにする。
・剣を後ろにまわす時に、体の向きと目線を左へまわす動作を一致させると動作が充分大きくなる。肩の関節を軸として腕を振って体をまわし、脚の動作とバランスのとれたものとする。その際、剣を握る手はリラックスさせ、腕で剣を動かし、柄の方から前へもっていく。剣先は地に触れぬように注意する。
・虚歩は剣をはね上げる動作と同時に完成させる。右手の剣は頭部後方に高々と挙げないように注意する。
16 右弓歩撩 ヨウ ゴンブー リャオ
@上体を右にまわすと同時に、右手の剣を上から後ろへ向けて円を描く。左剣指はその動きとともに右肩下におろす。目は剣を見る。
A体を左へまわし、左足を踏みかえてつま先を外側に開く。右手の剣は引き続き下へとまわし、左剣指は左腰に引き寄せる。目は剣先を見る。
B右足を一歩踏み出し、重心を右脚に移して右弓歩とする。同時に上体を左にまわし、右手の剣を下から前へ、さらに上へ向けてはねあげ、右手は肩の高さにおき、剣先はやや低くする。その際、右手は腕を外側に回して、手心を外側に向ける。左剣指は後ろへ移し、さらに上に向けて弧を描きながら頭部の左方上段に移し、手心を斜め外側に向ける。目は剣先を見る。
要 点
・剣を体につれて動かす時に、右手首は柔軟に柄を持ち、剣の先が地面に着かないように制御すること。
・剣を前方へはね上げる時に、右肩がやや前方へ左肩が後方へと姿勢が斜めになる。弓歩と剣は同時に完成させる。
・弓歩の横幅は10センチメートルほどにし、上体が前に傾かないように腰をゆるめる。
・剣をまわす要点は前項の「左虚歩撩」と同じ。
※「撩(リャオ)」とは攻撃のことである。
・剣を体につれて動かす時に、右手首は柔軟に柄を持ち、剣の先が地面に着かないように制御すること。
・剣を前方へはね上げる時に、右肩がやや前方へ左肩が後方へと姿勢が斜めになる。弓歩と剣は同時に完成させる。
・弓歩の横幅は10センチメートルほどにし、上体が前に傾かないように腰をゆるめる。
・剣をまわす要点は前項の「左虚歩撩」と同じ。
※「撩(リャオ)」とは攻撃のことである。
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