2016年08月30日
【書籍】必ず役立つ吹奏楽ハンドブック(和声編)
ずっとCD・楽譜関係の紹介が続いておりましたが、久々の教則本です。
紹介したい教則本は何冊か溜まっているのですが、記事作成に時間が掛かるのでなかなか紹介できません(^_^;)
ということで、本日紹介しますのは、「必ず役立つ吹奏楽ハンドブック(和声編)」です。以前に、マーチ編を紹介しましたが、和声編もおすすめの一冊です。
「和音はわかるけど、和声って何?」
「カデンツはなんとなく理解しているけど、実際に演奏にどう活かせばのか分からない」
そんな方に、非常におすすめです。このシリーズの本は薄めですが、中身は濃く、内容深くまで勉強できます。演奏者と指導者の両方に向けて書かれているので、演奏者が読んでも指導者が読んでもかなり役に立つ本でしょう。
この本の特徴について、3つのポイントで説明したいと思います。
「和音」というのは、異なる高さの複数の音で構成される音のことを言います。
それに対して、「和声」とは、和音の重ね方やつながり方のルールのことを言います。
例えば、実音のドミソ(C-E-G)の和音があったとします。
一般的に長三和音では、3度の音を低め、小さめに演奏すれば濁りのない響きとなります。これは「和音」レベルの話しです。
それに対して、「和声」になりますと、例えば、ハ長調(C-Dur)の曲中で出てくる実音ドミソの和音と、ヘ長調(F-Dur)の曲中で出てくる実音ドミソの和音では、役割が全く異なります。
ハ長調(C-Dur)のドミソは「安定した響き、落ち着いた響き」になりますが、ヘ長調(F-Dur)のドミソは「「緊張感のある響き、不安定な響き」となります。
このように、同じ和音でも、曲調によって、表現しているものが変わってくるのです。
「和声の基本」を学ぶことで、自分の吹く音がどのような役割なのか理解し、曲の雰囲気や細かなニュアンスを表現することが出来ます。
実際、和声を理解したところで、「和声は分かったけれど、曲の中でどう生かせばいいの?」と、疑問に思う方もいるかもしれません。
この本では、クラリネット、ファゴット、サクソフォン、ホルン、トロンボーン、そして指揮者の立場から、それぞれ、ホルスト作曲「吹奏楽のための第一組曲」を主に用いながら、和声をどのように意識すればいいのか詳しく説明しています。
特に和声と関わりが深いのが、「フレーズ」や「抑揚」です。
自分の和声の役割が「安定」なのか「緊張」なのか理解するこことで、フレーズや抑揚が「緊張」に向かっているのか、「弛緩」に向かっているのか分かり、フレーズや抑揚のニュアンスをきちんと表現することが出来ます。
楽器別に演奏のコツや練習方法を具体的に説明してくれているので、非常に参考になりますね。更に、指導者の立場から「和声」について書かれている章もありますので、「今まで和声についてどう指導したらいいのか分からなかった」という指導者の方も必見です。
「百聞は一見にしかず」とも言いますが、結局の所、本を読んで終りでは、知識ばっかりで実戦で活かせません。
この本では、最後に、今まで本書で説明してきたとこを体感的に学べるように、アンサンブル楽譜がついています。楽譜には、和声の種類が記号で書かれており、「演奏のポイント」も書いてあります。
金管五重奏/ホルン四重奏/サクソフォン四重奏/クラリネット四重奏/木管四重奏と5つの楽譜がついていますので、本で学んだことを、実際に演奏してみて自分のものにしましょう。
曲を演奏するときに、
「何となくメロディを演奏するだけ」
「楽譜に書いてある通りにただロングトーンをするだけ」
「アーティキレーションや強弱は意識しているが、演奏がなんだか一本調子に聞こえる」
そんな方はいませんでしょうか?
そんな方は、ぜひこの本で和声を勉強してみてください。
「単なるロングトーン」かもしれませんが、そのロングトーンに演奏表現がつくことで、曲の雰囲気が全く変わることでしょう。
楽譜には直接書いてない、しかし、理解していないのと理解しているのでは全く変わってしまう、そんな「和声」のお話でした。
紹介したい教則本は何冊か溜まっているのですが、記事作成に時間が掛かるのでなかなか紹介できません(^_^;)
ということで、本日紹介しますのは、「必ず役立つ吹奏楽ハンドブック(和声編)」です。以前に、マーチ編を紹介しましたが、和声編もおすすめの一冊です。
「和音はわかるけど、和声って何?」
「カデンツはなんとなく理解しているけど、実際に演奏にどう活かせばのか分からない」
そんな方に、非常におすすめです。このシリーズの本は薄めですが、中身は濃く、内容深くまで勉強できます。演奏者と指導者の両方に向けて書かれているので、演奏者が読んでも指導者が読んでもかなり役に立つ本でしょう。
この本の特徴について、3つのポイントで説明したいと思います。
@和声の基本を学べる
「和音」というのは、異なる高さの複数の音で構成される音のことを言います。
それに対して、「和声」とは、和音の重ね方やつながり方のルールのことを言います。
例えば、実音のドミソ(C-E-G)の和音があったとします。
一般的に長三和音では、3度の音を低め、小さめに演奏すれば濁りのない響きとなります。これは「和音」レベルの話しです。
それに対して、「和声」になりますと、例えば、ハ長調(C-Dur)の曲中で出てくる実音ドミソの和音と、ヘ長調(F-Dur)の曲中で出てくる実音ドミソの和音では、役割が全く異なります。
ハ長調(C-Dur)のドミソは「安定した響き、落ち着いた響き」になりますが、ヘ長調(F-Dur)のドミソは「「緊張感のある響き、不安定な響き」となります。
このように、同じ和音でも、曲調によって、表現しているものが変わってくるのです。
「和声の基本」を学ぶことで、自分の吹く音がどのような役割なのか理解し、曲の雰囲気や細かなニュアンスを表現することが出来ます。
A和声を曲の中でどのように生かすか学べる
実際、和声を理解したところで、「和声は分かったけれど、曲の中でどう生かせばいいの?」と、疑問に思う方もいるかもしれません。
この本では、クラリネット、ファゴット、サクソフォン、ホルン、トロンボーン、そして指揮者の立場から、それぞれ、ホルスト作曲「吹奏楽のための第一組曲」を主に用いながら、和声をどのように意識すればいいのか詳しく説明しています。
特に和声と関わりが深いのが、「フレーズ」や「抑揚」です。
自分の和声の役割が「安定」なのか「緊張」なのか理解するこことで、フレーズや抑揚が「緊張」に向かっているのか、「弛緩」に向かっているのか分かり、フレーズや抑揚のニュアンスをきちんと表現することが出来ます。
楽器別に演奏のコツや練習方法を具体的に説明してくれているので、非常に参考になりますね。更に、指導者の立場から「和声」について書かれている章もありますので、「今まで和声についてどう指導したらいいのか分からなかった」という指導者の方も必見です。
B和声の感覚が身につくアンサンブル楽譜つき!
「百聞は一見にしかず」とも言いますが、結局の所、本を読んで終りでは、知識ばっかりで実戦で活かせません。
この本では、最後に、今まで本書で説明してきたとこを体感的に学べるように、アンサンブル楽譜がついています。楽譜には、和声の種類が記号で書かれており、「演奏のポイント」も書いてあります。
金管五重奏/ホルン四重奏/サクソフォン四重奏/クラリネット四重奏/木管四重奏と5つの楽譜がついていますので、本で学んだことを、実際に演奏してみて自分のものにしましょう。
最後に・・・
曲を演奏するときに、
「何となくメロディを演奏するだけ」
「楽譜に書いてある通りにただロングトーンをするだけ」
「アーティキレーションや強弱は意識しているが、演奏がなんだか一本調子に聞こえる」
そんな方はいませんでしょうか?
そんな方は、ぜひこの本で和声を勉強してみてください。
「単なるロングトーン」かもしれませんが、そのロングトーンに演奏表現がつくことで、曲の雰囲気が全く変わることでしょう。
楽譜には直接書いてない、しかし、理解していないのと理解しているのでは全く変わってしまう、そんな「和声」のお話でした。
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