2023年09月18日
給与水準が下がっている業界? 〜企業経営理論〜
こんにちは!
EVE2です。
昨日の話の続きです。昨日は、システム開発のプロジェクト成功率がなぜ3割りなのか、実体験と憶測を交えて話し、SI業界について考えてみました。
本日は、SI業界と似たそれ以外の業界の話です。それは、知っているかもしれませんが、テレビ業界と、トラック業界です。
[テレビ業界]
テレビ業界は、いくつかの段階を経て現状を迎えています。大雑把になりますが、3段階で私は考えています。
❶寡占市場
❷BS、CS出現
❸インターネット時代
❶は、テレビ業界の創世記です。その当時テレビ業界には、複数テレビ会社はありましたが、寡占市場と言っていい状態でした。その当時、売れている番組のプロデューサーは億単位の給与をもらい、売れているアナウンサーは3,000万円ぐらいの給与をもらっていたと聞いています。そして、テレビの出演者も、数億のギャラをもらっていたそうです。
❷から、放送局の分散と競争がはじまり、視聴率が伸び悩み、この時の出演者からは、昔は良かったという発言が聞かれるようになります。
そして、❸において、インターネット時代を迎え、映像を自由に発信できるようになりました。昔は、テレビ塔などが必要で、固定費用が高くそれが障壁となっていたのですが、その障壁がインターネット時代を迎えなくなりつつあります。それは、固定費用だけでなく、ビデオ、CGなどが発達したうえ、安くなり、その機材を持っている人なら誰でも発信できるようになったことにより、顕著となり、今まで多くの給与をもらっていた社員、またはもらう予定だった社員が大量に退社するという時代を迎えていると、各局のアナウンサーの退職状況から想像することができます。
だだ、このテレビ業界も以上の経緯を経て、給与が下がってきたとはいえ、SI業界と同様に他の業界と比較するとまだまだ高い状況です。その状況は、より多くの参入者を生みテレビ業界の給与水準を下げる原因となるでしょう?
それに加えて、お金がらみでジャニーズ問題のような多くの問題をかかえている可能性があります。その多くの問題は、業界が力を失い、小さくなるほど表面化し、表面化するたびに業界を小さくすると想定されます。
以上の状況をとめるきっかけとなるのは、ビジネスモデルの大きな転換、または他の業界と給与水準が同じか低くなるまで続きます。
[トラック業界]
トラック業界は、気づいたら小さくなっていた業界です。
昔は、「トラック野郎」なんて、映画になるぐらい注目された業界で、街に出れば、デコレーションされたトラックが走り、そのトラックをみんな愛着をもってデコトラと呼んでいました。その時代のトラック運転手は、数千万円もするトラックを自分で購入し、自営業をするのが夢でした。その時の発言から、トラック運転手は1,000万円近くの給与をもらっていたことが想像できます。
ただ、近年、デコトラと呼ばれるトラックはなくなり、給与水準は、500万円まで下がったそうです(NHKからの情報)。
このトラック業界の給与水準が下がった理由について、以下のようなことが想定されます。
❶免許をとれば誰でもトラックドライバーになれるという手軽さ
❷給与水準の高さ
❸過当競争
❶誰でもできるという参入障壁の低い状況は、簡単に業界に参入することができることを意味しています。加えて、❷給与水準が高いという状況は、多くの参入者を呼び込むことになります。呼び込まれた参入者間では、❸の過当競争が発生し、給与を下げる原因となったことが考えられます。
ただ、この業界、来年法改正が行われ、トラックドライバーの時間外労働の960時間上限規制と改正改善基準告示が適用されることになります。これにより、給与水準が守られるか、もしかしたら、上昇する可能性があります。但し、給与水準は上がりますが、給与は下がる可能性があります。その場合、法律を守らず業務をやることが考えられ、その場合は、給与水準は引き続き下がることが考えられます。
[あとがき]
今日は、現在引き続き、給与水準が下がり続けているテレビ業界と、トラック業界について外部情報と憶測からご紹介しました。
昨日と今日の給与に関する発言で、技術革新とかビジネスモデルの転換または下がるところまで下がらないと給与が下げ止まらないという話をしましたが、トラック業界のように法律により守るという方向性もあることを知りました。
ただ、他の業界でも法律は当然あって同法律を適切に守り、最適化された業務運用をすれば、こんなことにはならないと思うのですが、どうなのでしょうか?
では、また!
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