教科書をおそく読めば読むほど、そのほかの本をますます早く読むことができ、教科書を早く読めば読むほど、別の本の読み方がおそくなる。
加藤周一『頭の回転をよくする読書術』光文社 64頁〜65頁
教科書を丹念にゆっくり読み込むことで、英語を速く読むことができるということです。確かに、教科書の内容を把握していれば、同内容の英語の場合、スラスラ読めるでしょうね。私の場合、「黄リー教」を教科書として選択していますが、3周したとはいえ、まだまだ、マスターしたといえる段階に至っておりません。4周目も止まったままですので、英語が速く読めるわけはないですね。
思い返しますと、今までいろいろな英語教材に手を出してきましたが、速く身に付けようとしすぎており、教科書を速く読んでいたように思います。効率よく素早く英語をマスターしたいとの気持ちが強すぎて教科書をゆっくり、遅く読むことがなかったのですね。それ故、「教科書を早く読めば読むほど、別の本の読み方がおそくなる」状態となり、結局、英語をそれなりの速度で読めないまま、英語学習が挫折するという繰り返しであったわけです。
今までの英語教材と違い「黄リー教」は、英語の知識というよりは、英語を読む技術を教えてくれる教科書であり、英語の構造を把握した上で英語を読むという、いわば、当たり前のことを当たり前に教えてくれる教科書です。英語を読むために必要なことを示している教科書ですから、この教科書を遅く読む、つまり、じっくり、時間をかけて、それこそ、効率など無視し、とことんまで丹念に読み込むのがよいですね。「黄リー教」という教科書で勉強するときは、速さを度外視して、ゆっくりゆっくり進むことですね。そして、何周もすることです。そうすると、実際に英語を読むときに速く読める可能性が出てきます。
英語の教科書は遅く読み、英語の本や英語の記事を読むときはそれなりの速さで読んでいくというのが正しいあり方ですね。今までは、教科書を速く読んでいたのですから、逆のことをしていたのですね。教科書を遅く読み、何度も読み返すことによって、自分の血肉にして、その上で、英語を読むという順序を守れば、ストレスなく英語を読むことが、それも速く読むことができるでしょう。