問う法華宗の意如何、答う経文に「具三十二相・乃是真実滅」云云、或は「速成就仏身」云云
蓮盛抄 152頁
蓮盛抄は、建長7年の述作であり、立教開宗から2年後になります。
その時において、日蓮は、法華宗という名称を使用しています。
天台宗ではないのですね。
後年、日蓮仏教教団の多くは、日蓮の名を冠して日蓮宗や日蓮正宗や日蓮本宗等と名乗っています。
もちろん、顕本法華宗、本門法華宗、法華宗(真門流、本門流、陣門流)と名乗る教団もありますが、日蓮宗の方が馴染んでいますね。
日蓮は、蓮盛抄において、法華宗の意はいかなるものかとの問いを立て、まずは、法華経化城喩品の文を引き、涅槃に至ることであるとし、また、法華経如来寿量品の文を引き、仏を成就することであるとしています。
端的に言うと、生死即涅槃であり、即身成仏、一生成仏ということですね。
別の言い方をすれば、境涯を上げることとなりましょう。
我々は、御書、法華経を根本に信仰をしていますので、宗ということで言えば、日蓮宗であり、法華宗となりましょう。
ただ、特定の教団という制約を取っ払い、涅槃に至ること、成仏することに焦点を定めて、信仰を続けていくべきですね。
各教団は、涅槃に至り、成仏するに資する場合、活用するという対象とはなり得ます。
主体を我々側に置くことですね。教団は、我々のサポートに徹すべきでしょうね。
それができない教団は、捨てておけばよいでしょう。役に立たないのですから。