舎利弗よ。是の如き増上慢人は、退くも亦た佳し。
妙法蓮華経 方便品第二 119頁
仏の説法を聞こうとしない慢心の人々が、仏の説法の座から立ち去った後、仏が発した言葉です。
仏は、それら慢心の人々に対し、「退くも亦た佳し」と言います。
無理に説法したところで何にもならないということを仏は分かっているわけですね。
聞きたい人だけが聞けばよいのです。当たり前のことですね。
しかし、無理に聞かせようと考える人がいます。
その人は、邪心があるのでしょうね。
すぐに功徳が欲しいという欲深さが滲み出ています。
みっともない姿ですが、本人は必死です。
間違った信仰をする人は、このようになりますから、気を付けることですね。
このような人は、法華経を読んでいませんので、そうなるのでしょう。
勤行で方便品を読んでいる、と言うかもしれませんが、今回ご紹介した法華経の文は、勤行で読誦するところでは出てこない箇所です。
勤行で読誦される方便品は、最初の部分だけです。
その後の部分については、『妙法蓮華経並開結』を読むなどして、確認することですね。
法華経を全部読めば、バランスの良い信仰ができます。
まずは、全部読むことですね。功徳はそれからでもよいと思いますよ。