曖昧な報道表現が投資家の誤解を招き、株式市場に混乱をもたらす!
報道の正確性を問いたい!
ワクチンの正式承認と量産化は全く別物、今のコロナ禍で急務なのは正式承認が何時かが問題。
目 次
・前日のNHK報道を受け、本日(10月15日)のアンジェス株は寄付きから急落!
・記事の内容には曖昧さがあるが、「予想よりはるかに遅れる開発状況」と受け取られ、失望売りで大混乱!
・曖昧な報道内容で個人投資家は動揺と混乱、売り気配に狼狽売りで大暴落!
・アンジェスのワクチン開発の進捗状況は極めて順調のように思われる!
・9月の株主説明会での質問に経過が順調に進んでいる旨の説明をしている
・世界に類をみないアンジェスのプラスミドDNA製法の技術を活かした画期的「新型コロナDNAワクチン」の一刻も早い正式承認が得られることを見守りたい! |
前日のNHK報道を受け、本日(10月15日)のアンジェス株は寄付きから急落!
前日のNHKの下記の報道を受け、アンジェス株は、本日の寄付きから売り気配を切り下げ急落しました。
新型コロナ 国産ワクチンの実用化は再来年か 製薬各社が見通し
新型コロナウイルスのワクチン開発を進める国内の製薬会社が参加するシンポジウムが14日、横浜市で開かれ、国産のワクチンが実用化される時期について、製薬会社各社から「再来年になる」などの見通しが示されました。
このシンポジウムは、バイオ関連の展示会の一環として開かれたもので、新型コロナウイルスのワクチン開発を進める国内の製薬会社5社などが参加し、世界的なウイルス研究者で東京大学医科学研究所の河岡義裕教授が司会を務めました。 この中で、製薬会社の担当者が開発中のワクチンの特徴や進捗状況を紹介し、このうちDNAを活用した新しい技術のワクチンですでに臨床試験を行っている大阪のベンチャー企業からは「開発がうまくいったとして、大量生産が可能になるのは2022年の後半になる」と説明がありました。 また、遺伝子のRNAという物質を使ったワクチンを開発している大手製薬会社は「2022年を念頭になるべく早期に開発したい」と説明しました。「実際の記事はここをクリック」
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記事の内容には曖昧さがあるが、「予想よりはるかに遅れる開発状況」と受け取られ、失望売りで大混乱!
この記事では、「DNAを活用した新しい技術のワクチンですでに臨床試験を行っている大阪のベンチャー企業からは「開発がうまくいったとして、大量生産が可能になるのは2022年の後半になる」と説明がありました。」と実名はないが、アンジェスの担当者から説明があったと報道しています。
曖昧な報道内容で個人投資家は動揺と混乱、売り気配に狼狽売りで大暴落!
ただ、この表現だけでは、正式承認が得られるのが2022年までずれ込むのか、正式承認そのものは来年の早い段階で得られても、量産体制に入るのが2022年までかかるのか、内容がよくわかりません。
量産体制が100万人分とか500万人分とか言われても難しいということなのか、正式承認が遅れに遅れて2022年後半ということなのかで大きな意味合いが異なります。
とにかく正式承認される時期が問題なのであって、量産規模の問題はその後の問題だと思われます。 従って、この表現では、正式承認そのものが2022年後半までずれ込むと受け止められて失望させられた。
アンジェスのワクチン開発の進捗状況は極めて順調のように思われる!
非臨床試験を6月25日にクリアし、6月30日から開始した大阪市大付属病院、阪大付属病院での第1/2 相臨床試験も10月12日に終え全接種が完了、試験の総合判断速報結果を第4 四半期に公表すると12に日に予定を発表しました。
アンジェスは、10月12日に、次のようなお知らせで、試験の総合判断速報結果を第4 四半期に公表する予定を明らかにしました。
2020 年10 月12 日
各 位
会社名 アンジェス株式会社
代表者名 代表取締役社長 山田 英
(コード番号4563 東証マザーズ)
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)向けDNA ワクチン:
大阪大学医学部附属病院での第1/2 相臨床試験における全接種完了
新型コロナウイルス感染症向けDNA ワクチンにつきまして、大阪大学医学部附属病院での第1/2 相臨床試験において、予定通り30 症例全員の全ての接種が完了いたしました。
この試験の目的は、ワクチンとして最適な接種間隔および接種回数等を検討する試験です。
ワクチン開発は計画通り進んでおり、接種完了後、経過観察を経て、大阪市立大学医学部附属病院および大阪大学医学部附属病院での第1/2 相臨床試験成績を総合的に判断する速報結果を、2020 年第4 四半期に公表する予定です。(原文はこちらをクリック) |
9月の株主説明会での質問に経過が順調に進んでいる旨の説明をしている
9月株主説明会での株主の質問に対し会社は次のように説明しています。
⦿P1/2臨床試験の結果の公表は?
大阪市立大学医学部附属病院と大阪大学医学部附属病院でのP1/2臨床試験が終了しのに伴い、総合的に判断するトップラインデータ(臨床試験の結果が、事前に設定された主要評価項目に達したか否かを評価するための結果のこと)を2020年11月中旬ごろに公表する予定です。 |
⦿非臨床試験の結果は?
データは公表できませんが、非臨床試験の結果は当局に提出し承認が得られたのでP1/2の臨床試験に進んでいます。なお、非臨床試験結果は、当局に提出したものをそのまま公表することはできないので論文という形式での公表を予定しています。 |
⦿第V相臨床試験のスケジュールは?
第V相臨床試験は、現在進めているP1/2臨床試験の結果を踏まえて、当局(PMDA)と協議して次のフェーズの試験症例数を含めたデザイン決めてまいります。 |
⦿米国以外の海外での開発予定は?
海外から自国での開発や合弁の機会を作ってほしい等、たくさんの問い合わせがありますが、まずは国内での開発を最優先と考え優先事項を明確にした上で海外展開をどこまで出来るか検討しております。 |
以上のようにアンジェスのコロナワクチン開発は極めて順調に経過しているように思えます!
※参考までに、アンジェスのこれまでの開発の取り組み経過を整理してみました。
2020.10.15 |
「新しいワクチンの量産体制とその量産時期」に関する一部報道について |
2020.10.12 |
大阪大学医学部附属病院でのP1/2臨床試験全接種完了 |
2020.09.24 |
大阪大学医学部附属病院でのP1/2臨床試験1回目接種完了 |
2020.09.08 |
Brickell Biotech社との共同開発契約締結 |
2020.09.08 |
大阪大学医学部附属病院でのP1/2臨床試験開始 |
2020.08.31 |
日本医療研究開発機構(AMED)の「ワクチン開発公募」に採択 |
2020.08.21 |
大阪大学医学部附属病院でのP1/2臨床試験概要 |
2020.08.18 |
大阪市立大学医学部附属病院での第1_2相臨床試験の接種完了 |
2020.08.07 |
厚生労働省「ワクチン生産体制等緊急整備事業」に採択 |
2020.08.04 |
ワクチンの大量生産に向けてKaneka Eurogentec社が参画 |
2020.07.22 |
第1/2相臨床試験低用量の接種完了 |
2020.06.30 |
第1/2相臨床試験開始のお知らせ |
2020.06.25 |
非臨床試験、治験審査委員会で承認 |
2020.06.25 |
ワクチン製造の中間体の分担製造でシオノギファーマが参画 |
2020.05.29 |
「FACTA Online」に森下竜一教授のインタビュー記事が掲載 |
2020.05.25 |
共同開発のCOVID-19向けDNAワクチンが非臨床試験での抗体価上昇 |
2020.05.22 |
日本医療研究開発機構(AMED)の「COVID-19に対するワクチン開発」に採択 |
2020.05.21 |
ワクチン製造体制強化に向けてAGC Biologics 社とCytiva が参画 |
2020.05.18 |
共同開発にスリー・ディー・マトリックス社が参画 |
2020.04.30 |
ワクチン開発でフューチャー社が参画 |
2020.04.27 |
共同開発にヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ社が参画 |
2020.04.21 |
共同開発に新日本科学が参画 |
2020.04.14 |
大阪市立大学医学部附属病院と開発の連携協定書を締結 |
2020.04.14 |
共同開発にペプチド研究所が参画 |
2020.04.08 |
共同開発にファンペップ社が参画 |
2020.04.07 |
臨床試験の開発支援を行う医薬品開発受託機関としてEPSグループが参画 |
2020.04.01 |
コロナウイルス感染の予防または治療ワクチン開発における特許を出願 |
2020.03.26 |
新型コロナウィルス向けDNAワクチンの非臨床試験開始 |
2020.03.24 |
新型コロナウィルス向け非臨床試験用プラスミドDNAワクチンが完成 |
2020.03.13 |
細胞内へ薬剤を送達する新規投与デバイス技術でダイセル社が参画 |
2020.03.05 |
アンジェス、大阪大学が新型コロナウィルスDNAワクチン共同開発に着手 |
世界に類をみないアンジェスのプラスミドDNA製法の技術を活かした画期的「新型コロナDNAワクチン」の一刻も早い正式承認が得られることを見守りたい!
早ければ、年明け早々から数百人規模の第V相臨床試験(多数の患者を対象に、有効性と安全性を検証する試験)をクリアし年明け前半にも正式承認が得られるよう祈りたい。また当局も協力願いたいものです、 そして、世界中でコロナの脅威に怯える人々の救世主になってもらいたいものです!
なお、関連記事もご覧いただければ幸いです。
新型肺炎
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