朝起きたら、清々しい気分だった。よっぽどバングラッシー効果に疲れて深い眠りについてのだろう。睡眠薬や安定剤として使えば病院でも使えるのでは?と思ったが、マリファナ自体、病院で使われているとアメリカ留学時代に聞いた事があった。宿では朝食が付いていないので、細い路地のベンガリートラに出て朝食を取る事にした。この細い路地には、色んなレストランや汚いコンビニが点在している。日本食もあり、店の前には「かつ丼」なんて表記している所も少なくはなかった。ふらっと近くの日本食レストランに入って、かつ丼を注文。店内は汚いが、一体どんなエグイかつ丼が出てくるんだろうと待っていた。待っている間は、ベンガリートラを行きかう人達を見ていたが、日本人バックパッカーや欧米人のバックパッカー、そして地元のインド人が狭い通りを行き来している。日本人は自分が入った店にも入って注文したりしていて、かなり人気なレストランなのかなと思っていた所、昨日に友達になった彼が目の前を通ったので声を掛けた。どうやら、彼も朝食を食べに歩いていたみたいなので、一緒に朝食を取る事にした。彼は、自分の宿が空くか確認してチェックインするとの事だった。今日も一緒に行動しようと話していると、かつ丼が出てきた。見た感じは、日本のかつ丼と全く一緒だが、レストランには日本人従業員がいない。どうやって日本食を学んだのか不思議だったが、一口食べてみた。ん!美味しい!味付けも良くて、ここまでの味を出せるなんて凄いと思い一気に食べてしまった。彼も同じくかつ丼を食べてみたが、美味しいと絶賛だった。ベンガリートラを歩いている少年が声を掛けてきた。なんと、完璧な日本語で、しかも関西弁!これにはビックリしたが、学校には行かないのか?と聞いてみると、カーストの低い身分では学校に通えないので、土産を売って商売して家計を助けているとの事だった。何とも可哀想な話ではあるが、ここまで旅をしてきた自分は、どの国でも見てきた事で不要な土産を買う気にはならなかった。少年は、土産の品を見せて来たが要らないと断ると、あっさりどこかへ消えてしまった。彼が、こんな可哀想な子がいるなんて・・・と話していたが、まだ旅が浅いせいなのか、あんまり同情しない方がよいとアドバイスをしておいた。この先、嫌でも同じ事を見るので感情が入ってしまうとバックに土産だらけになり、後で後悔するよと話しておいた。食事も終わり、出掛ける事にした。朝の時点で30℃を超える暑さだった。
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