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自作小説1

【2015年6月17日水曜日】
その日は何の異常も無いいつも通りの一日だった。

普段通りの生活、起床し朝食を食べ学校や仕事場へ出かけていく……人々は皆それぞれの日常を送っていた。


【同日20:37 東京・三鷹】
私立聖桜高校に通う三年生 山石 礼は同級生とファストフードで談笑やゲームをした後、憂鬱な面持ちで自宅への帰路についていた。
門限は21:00なのでその事で叱られる心配は無い。問題は今日返却された模試である。
「嘘だろ…」
結果を見た礼が思わず口にした言葉。今回は、二年まで勉強しなかった分一念発起して頑張り始めてから初の模試であった。
そんなこともあり、結構な好成績を期待していたのだが、結果は散々である。
当然と言えば当然、周りは礼よりも前から受験生の自覚を持ち勉学に励んでいるのだ。ほんの二月努力した程度でそのレベルに到達出来るなんて甘い話は無い。
しかし、礼本人としては今までに無い努力をしたという思いがあるため、精神的ダメージは大きい。
そして、反抗期真っ盛りな礼は、母親との揉め事で言い争いになったとき、次の模試で見返してやるという大口を叩いてしまったのだ。
「帰りたくねぇな…どうしよ…」
そう言いながらも歩いているから家は近くなる。
遂に玄関前に到着してしまった。
「…仕方ない。」
覚悟を決め帰宅。勿論母親とは大喧嘩となった


【同日21:26 東京・三鷹、山石家近所のコンビニ裏】
22:00でのシフト交代のため、コンビニ店員の栗野 善は在庫確認とゴミ出しを行っていた。
「うーーん…と、今日も暇だったな」
伸びをしながら呟く。そして最後のゴミをゴミ置き場に運ぶために裏口の扉のドアノブに手をかける。
とそのとき、突然大きな揺れが襲った。
「うおっ!あぶねぇ、地震か…?」
しかし、揺れは一度だけ、地震にしては短すぎる。
「あれ、なんだったんだ?」
不思議な揺れに首を傾げながら、扉を開け外へ出た。
「ん…?」


【同日同時刻 山石家二階・礼の部屋】
母親との口論の末、自室に篭っている礼。
「俺だって努力したってのによ…」
未だ怒りが収まらず愚痴をこぼし続ける礼も先ほどの店員同様、大きいが一度だけの不思議な揺れを感じた。
「じ、地震?…にしては短いな」
直後耳を劈くような爆音が響き渡った。聞き慣れない、不気味な音だった。
「…っ、うるさっ…」
続けて聞こえてくる人の悲鳴。気になった礼は、外へ様子を見に飛び出した。


まず感じたのは強烈な獣臭さ。近所に動物園もなければ、こんな臭いのするペットを飼ってる人も見かけた事などない。暫く歩くとその臭いの中に血の臭いも混ざってきた。
「どっかから猛獣でも逃げ出したか・・・?」
そう思った途端少しの不安と恐怖を感じ足早に家へ戻る。
「しかしそんなことあったら警察やらが動いてそうなもんだけど、サイレンも何も聞こえない。一体なんd…!?」
家まで戻ってきた礼が見たのは、さっきまで玄関だった場所。
扉はひしゃげ、靴箱は完全に砕け散っている。更にそこら中に爪痕が残っている。サイズも小さくはない。
家の中から人の声は一切しない。
「母さん…!」
急ぎたいが、もしまだ猛獣か何かが居た時の事を考え慎重に居間へ向かう。近づくほどに何かを砕くような嫌な音が聞こえてきた時には、礼の眼には絶望が浮かび、涙も溢れてきた。
(嘘だ、嘘だ、そんなはずは無い。きっと逃げてる。冷蔵庫の中身でも漁ってるんだ…!)
そして居間の手前で壁に背を付け室内を覗き込む。
そこで見たものは、とても信じられるものではなかった。
首の無い死体。服装からして母親である事に間違いは無い。それだけでも礼のショックは計り知れない。が、もう一つの方はそんな範疇のものでは無かった。
後ろ姿しか見えないが、犬のような頭部、そして体は毛で覆われている。明らかに獣だが、そいつは二本足で立っていた。そしてここからは見えないが一生懸命何かを食べていた。何かってそんなもの一つしか無いが礼がそんな事を考えられる余裕など無い。体は自分よりでかくがっちりしている。ゲームで見たワーウルフを彷彿とさせるその姿に、礼は母親の死のショックも合わさりパニック寸前だった。その頭で考えられたのは、逃げなくては、だけ。だが何処に逃げる?
外のあの臭いから言ってコイツがこの近辺に複数居ると見て間違いないだろう。足は速いだろうし、玄関の有様を見て、到底立ち向かうなんて出来そうにない。
考えた末、自室クローゼットに隠れる事にした。自室には鍵もついているし、そのうち警察やら自衛隊やらが助けにきてくれるだろう。
それまで危険な外をうろつくより、ここでじっと息をひそめていた方が助かる。パニック状態だが、命の危険に瀕したせいなのか冷静にそこまで考える事は出来た。
早く、この化け物に気づかれないうちに二階へ…。


続く
自作の小説を載っけてみました。
とりあえず連載予定です。


感想とか頂けると嬉しいです。


Roy
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