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2022年04月18日
風光る/渡辺多恵子/45巻(完結)までのネタバレあり
こんにちは!
本日は、2019年に紹介した、渡辺多恵子さんの「風光る」(月刊flowers)の続きです。
このブログの放置期間中に完結しており、こちらも最終巻まで読みましたので紹介します!
★あらすじ、ネタバレなしはこちら↓
https://fanblogs.jp/ringocandyyy1/archive/4/0?1650247707
★43巻までのネタバレあり感想はこちら↓
https://fanblogs.jp/ringocandyyy1/archive/5/0
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出典:「風光る」コミックス1巻より
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★44、45巻のあらすじ
今回は自分の言葉であらすじまとめられる自信がないので公式からの引用もします。
「慶応4年(1868年)、江戸へ帰還した新選組は甲州戦でも敗北。態勢を立て直して流山に布陣する。しかし新政府軍に包囲されて近藤が投降、坂本龍馬暗殺の罪を着せられたまま斬首された。
近藤の死を知らない土方は近藤との再会を信じて会津を目指す。一方、千駄ヶ谷で穏やかに暮らす総司とセイだったが夫婦の約束を交わしてひと月の後、総司は静かに息を引き取った…。」
(出典:「風光る」コミックス45巻内「今までのお話」より)
というのが44巻のお話。
江戸幕府は大政奉還でなくなったものの、はいそれでおしまい★と言うわけにはいかず、旧幕府軍(新選組はこちらの立場)vs新政府軍の戦いが続きます。
そして最終回、45巻はこんな話。
総司からの遺言で、自分の遺髪を土方に届けてほしい、また、遺書を土方に預けてあるので受け取って欲しいと頼まれたセイは、函館にいる土方に会いに行く。
が、総司は土方に遺書など預けていなかった。土方に会いに行くという任務を課すことで、自分が死んだ後、セイが後追い自殺をするのを止めるためだったのではないかとセイは解釈する。
任務が完了したセイは、新選組への復帰(=討ち死に)を望むが、土方は女子にはそんなことはさせられないと拒む。
それならここで死ぬとセイは刀を手にとるが、土方は、総司がセイを自分の元に使わしたのは、セイと子どもを作り、セイに生きる目的を持ってほしいいう願いからではないかと思い当たる。
当然セイは激怒するが、「生きてくれ」と泣く土方にハッとし、受け入れる。
翌朝、セイは土方の元を去り、土方はこのあと討ち死にする。セイは妊娠、出産。
明治8年、松本法眼の元で医学の手伝いをしながら子育てをしているセイがいる。
ラストのセリフは「あなたは武士の子よ」。
★感想
12、3歳の頃から読み始めた漫画がアラサーになって完結っていうのはとても感慨深いものがあった。最終話読んだあとは終わっちゃった……っていうロスに見舞われたよね。
史実通りに描かれた作品だから、最後近藤も土方も総司も死んでしまうのかなって気になったけどやっぱり史実通りだったね。悲しい……。
そして賛否両論あるであろう最終話。土方がセイと子どもを作った回。
描写も顔のアップだけだったから100%確定とは言えないけど、時系列的にもまぁ土方さんの子なんだろう。
初見は「なんでぇ!?ほぼ無理強いじゃない!?沖田さんの子妊娠したほうが綺麗にまとまるのに!?」って納得できていなかったんだけど、総司の子を妊娠してたら千駄ヶ谷(東京)から、土方のいる函館まで移動するっていうの難しいよね…妊婦だし。新幹線や飛行機なんてないから、徒歩や籠や船を乗り継いでの移動を妊婦がするっていうのは現実的じゃないもんね。
だから総司の子は妊娠せず。でもこのままだとセイは遅かれ早かれ後追い自殺をしてしまうから、希望(=子ども)授けなきゃ!という作者の主人公への愛なのかなと思ったり。
結果、セイは明治の世を真っ当に生きていくことができているから良かったんじゃないかな。
だから私はこのラストに文句言わない。
新選組は血気盛んで野蛮だっていう見方をする人もいるけれど、滅んでいく幕府を必死に守ろうとした最後の武士だったんだとちゃんと思える。
この漫画を読んだバイアスがかかってるのは重々承知です。でもそう思わせることのできた作者の描き方には頭が下がります。
作者といえば、この作品を描くに当たって相当な資料を読み込まれたそうで。最終巻巻末の作者のコメントいわく、ざっと数えただけでも1,000以上はあるらしい。すごい…!!
資料の一部のタイトルが羅列されてたんだけど、新選組そのものや背景となる幕末の歴史の資料だけでなく、当時の衣食住や言葉遣い、方言、医学、色事などなどあらゆることを勉強されたのが一目瞭然だった。その姿勢に脱帽、なんて言葉で済ませるのも失礼かもしれないけど、もう尊敬しかない。
23年間、連載お疲れ様でした…!
本日は、2019年に紹介した、渡辺多恵子さんの「風光る」(月刊flowers)の続きです。
このブログの放置期間中に完結しており、こちらも最終巻まで読みましたので紹介します!
★あらすじ、ネタバレなしはこちら↓
https://fanblogs.jp/ringocandyyy1/archive/4/0?1650247707
★43巻までのネタバレあり感想はこちら↓
https://fanblogs.jp/ringocandyyy1/archive/5/0
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出典:「風光る」コミックス1巻より
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★44、45巻のあらすじ
今回は自分の言葉であらすじまとめられる自信がないので公式からの引用もします。
「慶応4年(1868年)、江戸へ帰還した新選組は甲州戦でも敗北。態勢を立て直して流山に布陣する。しかし新政府軍に包囲されて近藤が投降、坂本龍馬暗殺の罪を着せられたまま斬首された。
近藤の死を知らない土方は近藤との再会を信じて会津を目指す。一方、千駄ヶ谷で穏やかに暮らす総司とセイだったが夫婦の約束を交わしてひと月の後、総司は静かに息を引き取った…。」
(出典:「風光る」コミックス45巻内「今までのお話」より)
というのが44巻のお話。
江戸幕府は大政奉還でなくなったものの、はいそれでおしまい★と言うわけにはいかず、旧幕府軍(新選組はこちらの立場)vs新政府軍の戦いが続きます。
そして最終回、45巻はこんな話。
総司からの遺言で、自分の遺髪を土方に届けてほしい、また、遺書を土方に預けてあるので受け取って欲しいと頼まれたセイは、函館にいる土方に会いに行く。
が、総司は土方に遺書など預けていなかった。土方に会いに行くという任務を課すことで、自分が死んだ後、セイが後追い自殺をするのを止めるためだったのではないかとセイは解釈する。
任務が完了したセイは、新選組への復帰(=討ち死に)を望むが、土方は女子にはそんなことはさせられないと拒む。
それならここで死ぬとセイは刀を手にとるが、土方は、総司がセイを自分の元に使わしたのは、セイと子どもを作り、セイに生きる目的を持ってほしいいう願いからではないかと思い当たる。
当然セイは激怒するが、「生きてくれ」と泣く土方にハッとし、受け入れる。
翌朝、セイは土方の元を去り、土方はこのあと討ち死にする。セイは妊娠、出産。
明治8年、松本法眼の元で医学の手伝いをしながら子育てをしているセイがいる。
ラストのセリフは「あなたは武士の子よ」。
★感想
12、3歳の頃から読み始めた漫画がアラサーになって完結っていうのはとても感慨深いものがあった。最終話読んだあとは終わっちゃった……っていうロスに見舞われたよね。
史実通りに描かれた作品だから、最後近藤も土方も総司も死んでしまうのかなって気になったけどやっぱり史実通りだったね。悲しい……。
そして賛否両論あるであろう最終話。土方がセイと子どもを作った回。
描写も顔のアップだけだったから100%確定とは言えないけど、時系列的にもまぁ土方さんの子なんだろう。
初見は「なんでぇ!?ほぼ無理強いじゃない!?沖田さんの子妊娠したほうが綺麗にまとまるのに!?」って納得できていなかったんだけど、総司の子を妊娠してたら千駄ヶ谷(東京)から、土方のいる函館まで移動するっていうの難しいよね…妊婦だし。新幹線や飛行機なんてないから、徒歩や籠や船を乗り継いでの移動を妊婦がするっていうのは現実的じゃないもんね。
だから総司の子は妊娠せず。でもこのままだとセイは遅かれ早かれ後追い自殺をしてしまうから、希望(=子ども)授けなきゃ!という作者の主人公への愛なのかなと思ったり。
結果、セイは明治の世を真っ当に生きていくことができているから良かったんじゃないかな。
だから私はこのラストに文句言わない。
新選組は血気盛んで野蛮だっていう見方をする人もいるけれど、滅んでいく幕府を必死に守ろうとした最後の武士だったんだとちゃんと思える。
この漫画を読んだバイアスがかかってるのは重々承知です。でもそう思わせることのできた作者の描き方には頭が下がります。
作者といえば、この作品を描くに当たって相当な資料を読み込まれたそうで。最終巻巻末の作者のコメントいわく、ざっと数えただけでも1,000以上はあるらしい。すごい…!!
資料の一部のタイトルが羅列されてたんだけど、新選組そのものや背景となる幕末の歴史の資料だけでなく、当時の衣食住や言葉遣い、方言、医学、色事などなどあらゆることを勉強されたのが一目瞭然だった。その姿勢に脱帽、なんて言葉で済ませるのも失礼かもしれないけど、もう尊敬しかない。
23年間、連載お疲れ様でした…!