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2022年04月15日

【小説】時雨のあと/藤沢周平/途中からネタバレあり

こんにちは。
本日は久々の小説回。藤沢周平さんの「時雨のあと」を紹介します。


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藤沢周平(以下敬称略)は、1927年に生まれ、1997年に亡くなった小説家で、時代小説を主に書かれた人です。
国語の教科書にも載っていたり、数々の作品が映画化されていたりと著名な小説家の1人です。

え、時代小説とか渋っ!とっつきづらい!って思われた方、ちょっとだけ待ってください!
私もそう思ってました!

でも、昨年秋に読む機会があり、その考えが変わりました。
このブログを放置していた時期ですが、もしブログを再開したら取り上げてみたい作品だなと思ったのを覚えています。
こんなに面白いんだよ!と広めたくなりました。

さて、この「時雨のあと」は、7つの話が入ったで短編小説集で、だいたい1日1話のペースで隙間時間にキリよく読むことができました。

この小説が発行されたのは1982年と40年前だし、舞台も江戸時代なのに、その違和感をあまり感じませんでした。それどころか、まるで江戸時代にタイムスリップして、自分の目でその出来事を見ているような気持ちにさえなります。

カタカナ語はもちろんないし、たまにわからない単語も出てきますが、スマホで調べれば出てくるので読むのに大きな支障はありませんでした。調べるのがめんどくさくてもなんとなく前後の文脈で予想できることもありましたし。
これは今で言うアルバイトのことかな?とかスナックのことかな?とか。

ざっくりと7つの話をそれぞれ一行でまとめるとこんな感じです。お気に入りの話の詳細はあとで書きます。

1.「雪明かり」血の繋がっていない妹との再会。
2.「闇の顔」仇討ち、犯人捜し。ミステリー風。
3.「時雨のあと」お金にクズな兄と献身的な妹の話。
4.「意気地なし」婚約者がいる主人公が、妻を亡くした男と出会う話。
5.「秘密」ある老人が若かりし頃の記憶を辿る。
6.「果し合い」ニートな叔父は実が最強に頼りになる!?
7.「鱗雲」救助した娘と本当の家族のような絆へ。

女性の結婚する年齢など、江戸時代ならではの価値観も多いですが、現代の価値観読んでも面白いと思える話ばかりです。登場人物の心情が細かく伝ってきて、どの話も読んだあとは心が温かくなりました。
それぞれの話を一行で書きましたがなかなか興味深いテーマじゃないですか?(私だけ?)
「果し合い」とかラノベみたいな紹介になった気がします。笑

というわけで、読んでみてください。タイムスリップに行ってらっしゃい!(無茶苦茶)

以下はネタバレになります。



★「雪明かり」ネタバレ

主人公の菊四郎は、ある日町で妹、由乃(よしの)と4、5年ぶりの再会をする。
由乃は親の再婚でできた血の繋がりのない妹で、菊四郎は親が再婚してしばらくしてから養子に出されたため、由乃と普段会う機会はなかった。
だが、久々の再会で、昔は子どもだった由乃は18歳と大人っぽく、美しくなっていた。
由乃とはその偶然会ったきりだった。

その後、由乃は結婚し、菊四郎にも親に結婚相手を決められていた。
由乃が病気になったと聞いた菊四郎が婚家に見舞いに行くと、医者に診てもらったこともなく、ろくに看病もされておらずでかなり弱った由乃がいた。
菊四郎は由乃を実家に戻し、由乃は婚家と離縁した。

体が回復した由乃は茶屋で働くようになり、菊四郎もたびたび由乃の働く茶屋に訪れ話をする仲になる。お互いに好意を滲ませるが、婚約者を決められている菊四郎は世間体から何も行動をできずにいた。

やがて、由乃は茶屋をやめ、引っ越すことに。菊四郎は由乃の新居の住所を知らされ、やっと世間体も何もかも捨てて、由乃のもとへ行く決意をする。






という話。この、しっとり静かに、でも情熱的な恋の感じ、好き。

菊四郎のセリフも良くて、
由乃との関係を進められないときは「跳べんな」というセリフ、そして由乃のもとへ行こうという決意をするときの独白は、「いま、跳んだのか」。
「跳ぶ」という表現、かっこよすぎる!なかなか思いつかないのでは。

前途多難な恋だろうけど2人の情熱に心打たれた。

あとこの短編集のタイトルにもなっている「時雨のあと」も良かった。というか全部良かったんだけどね。

この短編集は基本的にハッピーエンドで終わるんだけど、バッドエンドで終わる話もいくつか入っている短編集もあって、それも面白かったのでいずれ紹介します。

ではでは良い週末を
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