2014年01月03日
「インテリジェンスの賢者たち」 手嶋龍一
インテリジェンス作家として活躍する手嶋龍一の、インテリジェンスをテーマとしたエッセイ集である。オックスフォード、アルザス、ワシントンDC、ボン…それぞれの舞台を異とする30篇近くの物語が繰り広げられる。
内容はル・カレとアデナウアーの逸話や手嶋がNHK時代に経験したパワーゲームの現場での体験談といったインテリジェンスそのものといった話から、イタリアのジゴロの話や競走馬の話などインテリジェンスとあまり関わりがない話まで多岐にわたる。
文章が巧みである為、情景がありありと広がるものばかりだ。ある程度の歴史や政治の基礎知識は必要だが、短編な分、難解さは少ない。
読後に驚くのは、筆者自身の体験談の豊富さ、重厚さである。筆者がかつての職にあったころ、世界のキーパーソンと対等に渡り合い、かつキーパーソンの一人でもあったことがうかがえる。
商社マンや官僚、政治家以外の形で国際進出した日本人の1典型を見て取れるばかりでなく、欧米社会におけるエリートの空気にも触れることができる1冊だ。
内容はル・カレとアデナウアーの逸話や手嶋がNHK時代に経験したパワーゲームの現場での体験談といったインテリジェンスそのものといった話から、イタリアのジゴロの話や競走馬の話などインテリジェンスとあまり関わりがない話まで多岐にわたる。
文章が巧みである為、情景がありありと広がるものばかりだ。ある程度の歴史や政治の基礎知識は必要だが、短編な分、難解さは少ない。
読後に驚くのは、筆者自身の体験談の豊富さ、重厚さである。筆者がかつての職にあったころ、世界のキーパーソンと対等に渡り合い、かつキーパーソンの一人でもあったことがうかがえる。
商社マンや官僚、政治家以外の形で国際進出した日本人の1典型を見て取れるばかりでなく、欧米社会におけるエリートの空気にも触れることができる1冊だ。