2018年03月01日
シェアハウス投資事件は、なぜ起こる
シェアハウスそのもののクォリティが低い
長いこと土地活用の仕事をしてきた。
今回のシェアハウス事件は、ほんとにひどい。
事件の概要はこうだ。
不動産メーカーが、サラリーマンにシェアハウス投資を持ちかける。
1億円、銀行から融資を受け土地建物ごと購入させる。
30年、空室保証のサブリースで、利回り8%以上。
こんなおいしい話はない。
しかし、いきなり賃料が払えなくなったと通達を受ける。
残ったのは月々数百万円のローン返済と、
融資金額を大きく下回る売るに売れないシェアハウス。
このシェアハウス、女性専用のセーフティーハウスというコンセプトで、
タレントを使ってテレビコマーシャルまでしていた。
ただし、このシェアハウス、一般的なシェアハウスとはほど遠い。
だれもがイメージするのは、こじゃれた一軒家で大きな共用リビングがあり、
入居者が共同生活するというもの。
しかし、このシェアハウスには共用リビングもなく、
お風呂も共用シャワーしかない。
セーフティーハウスの名のとおり、わけありの女性専用ということか。
まぁ、普通の人は借りない。
空室だらけというのもうなずける。
シェアハウスしか建てられない価値の低い土地
なぜ、普通のアパートではなくシェアハウスか。
それは、敷地に理由がある。
公道に面してなく、細い私道を入った行き止まりにあるような土地。
いわゆる旗竿敷地というやつだ。土地の価値は低い。
ここには、法律的に集合住宅であるアパートは建てられない。
ただしシェアハウスは一軒家あつかいなので建てられるのだ。
ある専門業界紙には、このビジネスモデルとして、
入居者を人材派遣会社に登録して、不動産会社は紹介料で儲けるというしくみとして紹介していた。
わけあり女性も、ここに入れば仕事も斡旋してくれるという、一見社会福祉的な要素もあるが、
1歩間違えれば、人身売買に近い。
他の新聞には、満室になったところで、投資家に転売し、その利ざやで不動産会社は儲けるのだとか。
さまざまな、臆測が跳び。現在、真相究明中だ。
銀行の目利きは節穴か!
そもそも、一般のサラリーマンになぜ1億円もの融資を銀行はするのか。
サラリーマンの預金、収入の改ざんが発覚しているそうだが、
それでも年収1千万円程度のサラリーマンに1億円も融資するなんて、、、。
融資したのは地銀S。
地銀はもともと不動産融資があまく、
土地オーナーが相続対策に建てるアパートローンにもバンバン融資し、
金融庁から目を付けられていた。
土地オーナならまだしも、サラリーマンに、、、。
銀行本来の腕の見せ所は、目利きのはず。
この案件にどれだけ融資できるかを見極めることのはずだ。
手を出すサラリーマンも、よく勇気があるなと関心させられる。
ハッキリ言って、サラリーマン大家さんは成功しない。
それでも、土地なしでもアパート経営できますと、
毎日テレビコマーシャルが流れ、
どこから番号を掃いたのか、投資用ワンルームマンションの営業電話がかかってくる。
このシェアハウス問題を扱ったブログもたくさんあるが、
残念なことに「土地なしでもアパート経営できます」
と広告バナーが貼ってある。
不動産への直接投資はプロしか成功しない
不動産投資は、ミドルリスク・ミドルリターンだと言われるが、
実際はハイリスク・ミドルリターンだ。
いや、ハイリスク・ローリターンか。
アパートが事故物件にでもなったら、一発でアウト。
それでも、マンションやアパートに投資してしまった人は、
とにかく賃料をすべてローン返済にあて、残債が売値を下回ったら、
速攻売って、手じまいしたほうがいい。
不動産投資で成功するのは、土地オーナーによる相続対策のアパート経営か、
Jリートでも買ってコツコツ積み立てることだ。
もちろん、一部のサラリーマン大家さんは成功しているだろう。
みんな、その一部になれると信じて、投資するんだろうけど。
仮想通貨も株式も不動産投資も、投資ものでもうかってるのは、
それを紹介している仲介業者。今はブロガーか?
Take it easy!
タグ:アパート経営
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