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2023年11月11日

りゅうおうのおしごと!5巻の感想(ネタバレあり)

「りゅうおうのおしごと!」5巻の感想(ネタバレあり)です。
ネタバレ注意!ストーリーや内容を『あらすじ』として説明した後で、『感想』を書いています。

りゅうおうのおしごと! 5巻 / 白鳥 士郎

りゅうおうのおしごと!5 (GA文庫) [ 白鳥 士郎 ]

価格:693円
(2023/11/11 22:55時点)
感想(1件)



・『りゅうおうのおしごと!』の関連記事へ
【評価】

・いつも通り面白かったです。
・ちょっと緊迫したシーンあり。
・集大成!この5巻で物語は一区切りつくので、この巻まで読んで欲しいです。

作品の特徴(5段階評価)
おすすめ度:   ★★★★★
読みやすさ:   ★★★★★
ラブコメ量:   ■■■■
戦闘・バトルの量:■■■(将棋の対局)
男女比:     男:女=1:2
・将棋・竜王戦・ハーレム系・女子小学生たち・ハワイ旅行
【感想(ネタバレあり)】

・ハワイで竜王戦!

――(あらすじ)――
遂に竜王戦が始まりました!
八一にとっては初めてのタイトル防衛戦です。しかも舞台はハワイ!まさかの海外対局!
夏の日差しに当てられたのか、姉弟子とあいは積極的に八一へと迫っていきます。(ついでに男鹿さんも月光会長にベッタリ)

――(感想)――
将棋の対局って、海外でやることがあるんですね……。この作品を読むまで知らなかったです。
私は将棋に純和風なイメージを持っていたんですが、実際は『プロ棋士』という風に英語が入っている用語も多く、順位も『A級、B級、C級……』という風にアルファベットが使われていたりします。
私はアルファベットや英語は使わない方が和の雰囲気があって良いと思うのですが、そんな文句を言ってもしょうがないですね。

さて、八一と一緒に清滝一門の皆もハワイに行きました!竜王戦という戦いに赴いたわけですが、雰囲気は海外旅行のようでした。桂香さん、銀子、あいちゃんもハワイを楽しみにしていたようです!
将棋ラノベで海外に行くというのは相当なレアイベントだと思います。アロハシャツを着た八一と名人、『ムームー』を着た姉弟子・桂香さんをイラストで見たかったです!アニメだと映像で見れるんでしょうか?
ちなみにあいちゃんのムームー姿は挿絵で見れました。(『ムームー』というのはハワイのドレスです)
・闇落ちする八一……

――(あらすじ)――
竜王戦の初戦、第一局。
名人は八一の得意戦法である『一手損角換わり』を採用!そして八一が有利だと思っていた局面になったものの、気付けば指したい手が見つからず、やがて名人が優勢を築いて行きました。

自分の読めない手を指されたのではなく、読めていた手を指されて自分の考えを否定された結果、八一は自分が今まで積み上げて来た将棋の感覚そのものを否定されたように感じてしまいました。
自分の将棋を否定されて強いショックを受けた八一はイラ立ち、険悪な雰囲気に。
一緒に住んでいたあいちゃんすらも自分の部屋から追い出し、神経をすり減らしながら将棋の研究に没頭するようになりました。

――(感想)――
普段は気弱で優しい八一だからこそ、気性が荒くなった時にギャップがあって怖かったです。
小学生のあいちゃんがこの状態の八一と暮らすのは厳しい!いっそ八一に追い出されて良かったのかもしれません。

八一は『竜王』という最強の称号こそ持っていますが、11連敗していた時期があったり、本人はまだ順位戦でC級だったり、ロリコン疑惑があったり、影では『クズ竜王』などと呼ばれていたり。
最強チート主人公かと思いきや、意外と八一の立場が危ういものだと気づかされました。
竜王位を失ったら最後、世間は途端に八一に興味が無くなり、風当たりも強くなるかもしれません。

今の八一は将棋のプロ棋士としては、『竜王である』ことしか取り柄が無かったのですね……。彼はまだまだ実績不足!
その辺りのことが分かりやすく書かれていて、それ故、八一が竜王を手放したくないという思い、竜王という立場を失う恐怖が鮮明に描かれていて、感情移入しながら読ませていただきました。
こんなに荒れた八一は初めてで新鮮でした。
・急に幸せいっぱいで落差が激しい!

――(あらすじ)――
竜王戦で苦戦し悩み続ける八一でしたが、そんな中でも桂香さんと天衣、あいちゃんの3人は女流棋士を目指して躍進していました!
なんと夜叉神天衣(やしゃじん あい)ちゃんは既に女流棋士になる資格を有しています!しかし一番弟子のあいちゃんに気を使っているのか、まだ女流棋士にはならない様子。

マイナビ女子オープンにて、桂香さんは『女流名跡』のタイトル保持者、釈迦堂里奈(しゃかんど りな)と対局します。
あまりにも強大な相手ですが、この対局に勝利すれば、桂香さんは女流棋士になることができます。
極限状態である八一に、桂香さんから『八一くんへ。明日は私の対局があります。忙しいと思うけど、見てください』とメッセージが届きました。
八一に見守られながら、桂香さんは渾身の力を振り絞って釈迦堂さんに勝利!!
桂香さんは見事、女流棋士となる資格を得たのでした!

(勝利者インタビュー:
桂香さん:『報われない努力はない。それを証明するために戦いました』
『見てくれた? 八一くん』)

この対局を見た八一は、たとえ『竜王』を失っても自分を見てくれる存在に気づき、その一人であるあいちゃんにも誠意を込めて謝罪しました。
八一の心も落ち着きを取り戻し、またあいちゃんを内弟子として迎えて二人で暮らすようになりました!

なんとあいちゃんは奨励会で好成績で勝ち続けて昇級し、女流棋士になれるC1クラスまで上がっていました。
桂香さん、あい、天衣の3人は晴れて全員、女流棋士になれる資格を手に入れたのでした!

――(感想)――
八一のダークモードが治まってからは急転直下!あいちゃんと八一はイチャイチャ&ラブラブモードに入りました。落差が激し過ぎてついていけません!
シリアスな話から急に甘〜い、あるいは緩〜い空気になるのは、もはやこの作品のお家芸かもしれません。
これまでも真剣勝負のシーンとギャグラブコメのシーンとでギャップが激しい時がありました。今回はその最たるものです!

でも、いつものユルくて楽しそうな雰囲気に戻って良かったです。(笑)
竜王を失う恐怖を克服して開き直った八一は、人間的にも一段成長したように思います。主要キャラたちがとても若くて、変化や成長が激しい!
これからも八一たちの成長を温かく見守っていきたいです。
・女流棋士!

今回は八一のタイトル戦だけかと思いきや、桂香さん、あい、天衣の3人が女流棋士になれるかどうかの話も同時進行で進みました!

3巻の時点では天衣とあいはまだ10歳でしたし、研修会に入ってからそれほど月日も経っていませんでした。そして桂香さんは対局で負け、女流棋士への道から大きく遠ざかる結果となってしまっていました。
3人が女流棋士になるのはずっとずーっと先のことだと思っていたので、いきなり全員女流棋士になれるのはビックリです!急展開!

そもそもこの作品は、八一が最初から『竜王』という将棋界最強のポジションについてしまっています。八一を含む清滝一門の若い勢力が強すぎて、目指すものがどんどん無くなってしまいます……。
このペースで主人公たちが成長していけば、もはや将棋に関して書く内容が無くなってしまうのではないでしょうか?
あいちゃん達の大躍進は見ていて気持ち良いですが、そのせいでこのシリーズは長くは続かないかもしれません……。
・大逆転の竜王戦についての補足

八一は最終的に、竜王戦の7番勝負を3連敗からの4連勝で見事に防衛し、『竜王』のタイトルを保持し続ける結果となりました!

しかしちょっとやり過ぎているというか、ライトノベル的でご都合主義過ぎる感じもします。しかし実はこの『3連敗からの4連勝』というのは実際に将棋界で起きた出来事なんです!
現実のオマージュなんです。単なる主人公補正ではないんです!


2008年の竜王戦。タイトルホルダーの渡辺明(わたなべ あきら)竜王に、当時他の六つのタイトルを保持していて六冠だった、羽生善治(はぶ よしはる)名人が挑戦者として戦いました。
(渡辺竜王VS羽生六冠。今はタイトルは八つありますが、当時は七つしか無かった)
このタイトル戦は先に羽生名人が3勝し、そこから渡辺竜王が4連勝して見事竜王のタイトルを防衛!羽生先生の7冠全制覇を阻止したのでした!

こういう実際に将棋界で起こった史実や事件などを元ネタにしている所が面白いです!将棋ファンとしてはこういうのを見つけるのがとても楽しいです!
主人公の八一のモデルも、実在するプロ棋士の山崎隆之(やまさき たかゆき)八段だと知った時はニヤッとしてしまいました。
将棋ファンが地味に嬉しいポイントだったりします。(愉)

(「りゅうおうのおしごと!」5巻の感想・ネタバレあり)
この記事へのコメント
羽生さんは当時四冠ですね。
名人の永世資格を取ったばかりで、竜王を取れば通算7期で永世竜王の獲得。史上初の永世七冠のタイミングでした。渡辺さんも連続5期での永世竜王を賭けた大一番でした。それまでタイトル戦で羽生さんを倒したことが無かった+3連敗だったので、誰もが羽生さんが勝つと思っていましたね。
Posted by at 2024年07月27日 17:54
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