2013年10月09日
グリー(3632)の決算書流し読み
今回の決算書流し読みは先日希望退職募集などを発表し、苦境に立たされている
グリー(3632)の2013年6月期の有価証券報告書を見てみたいと思います。
さて、グリー(3632)の有価証券報告書をじっくり見るのは今回がはじめてです。
グリーやDeNAは私の長期投資対象から外れていたのがその理由です。
あまりに急激な成長している会社は私は長期投資には基本的には組み込みません。
その急激な成長の反動が怖いからです。
グリーをみてもそれが顕著に現れています。
急激な事業拡大を見込んでグリーは社員を急激に増やしています。
具体的には前期末の連結社員数が2364名と1年前に比べ634名(37%)も増加しました。
前々期の社員数は1730人でした。(有価証券報告書2ベージ目参照)
4〜6月期をみてみると売上高人件費比率は、DeNAの9%に対し、グリーのそれは17%と
人件費の比率もライバルと比べて高くなっています。
これが今回の希望退職募集となってあらわれました。
さてグリーの主要売り上げ(収入)は
@有料課金収入
A広告メディア収入
に分けられます。
有料課金収入が売り上げの92.3% 広告メディア収入が7.7%という内訳です。
売り上げの相手先は
1位 NTTドコモ 34164(百万円) 22.4%
2位 KDDI 22598(百万円) 14.8%
3位 インコム・ジャパン 20.281(百万円) 13.3%
4位 GMOペイメントゲートウェイ 16633(百万円) 10.9%
5位 ソフトバンクモバイル 12320(百万円) 8.1%
(グリー有価証券報告書11ベージより)
さてグリーの凋落の理由はニュースなどでたくさん触れられていますので
ここでは省略させていただきます。
有価証券報告書にはその後ろに事業のリスクがたくさん書き込まれていますが
リスクはあらゆるところに存在するので、かるく読み流します
今回は純粋にBS・PL・キャッシュフロー計算書をみてみます
●まずは貸借対照表(BS)
気になる点は現金の減少、およそ前期末より260億円減の462億円です
おそらく営業キャッシュフローが減少しているからなのだろうと営業キャッシュフロー
をみてみるとなんと前期より450億円の減少です。
なんとか営業キャッシュフローがプラスなのが救いです。
営業キャッシュフローは約144億円、投資キャッシュフローは前期より約100億円
増えて約348億円。
フリーキャッシュフローはおよそマイナス200億円となります。
これが現金の減少の原因ですね。
あとは無形固定資産ののれんの増加、約120億円の増加です。
それ以外には特に気になる点はありません
●次は損益計算書(P/L)
売り上げが減少してるのに販管費が増加してダイレクトに営業利益に響いています。
あとは気になるのは減損損失(97億)と投資有価証券損失(38億)くらいですね
●次はキャッシュフロー計算書
営業キャッシュフロー +144億円
投資キャッシュフロー −348億円
フリーキャッシュフロー −204億円(営業CF−投資CF)
財務キャッシュフロー −83億円
フリーキャッシュフローは大幅にマイナスなのはいただけないですね
さて今回軽くグリーの有価証券報告書を見てみましたが、グリーの問題は
決算書の分析よりも、根本的なビジネスモデルの危機にあると思います。
グリーのビジネスモデル自体が揺らいでいることが非常に問題です。
グリー・DeNAともに私の長期投資の対象になることはしばらくはなさそうです。
PER(株価収益率)は割安に見えますがそれだけでは長期投資対象には
なりえません。
グリーにとっては正念場です。
グリー(3632)の2013年6月期の有価証券報告書を見てみたいと思います。
さて、グリー(3632)の有価証券報告書をじっくり見るのは今回がはじめてです。
グリーやDeNAは私の長期投資対象から外れていたのがその理由です。
あまりに急激な成長している会社は私は長期投資には基本的には組み込みません。
その急激な成長の反動が怖いからです。
グリーをみてもそれが顕著に現れています。
急激な事業拡大を見込んでグリーは社員を急激に増やしています。
具体的には前期末の連結社員数が2364名と1年前に比べ634名(37%)も増加しました。
前々期の社員数は1730人でした。(有価証券報告書2ベージ目参照)
4〜6月期をみてみると売上高人件費比率は、DeNAの9%に対し、グリーのそれは17%と
人件費の比率もライバルと比べて高くなっています。
これが今回の希望退職募集となってあらわれました。
さてグリーの主要売り上げ(収入)は
@有料課金収入
A広告メディア収入
に分けられます。
有料課金収入が売り上げの92.3% 広告メディア収入が7.7%という内訳です。
売り上げの相手先は
1位 NTTドコモ 34164(百万円) 22.4%
2位 KDDI 22598(百万円) 14.8%
3位 インコム・ジャパン 20.281(百万円) 13.3%
4位 GMOペイメントゲートウェイ 16633(百万円) 10.9%
5位 ソフトバンクモバイル 12320(百万円) 8.1%
(グリー有価証券報告書11ベージより)
さてグリーの凋落の理由はニュースなどでたくさん触れられていますので
ここでは省略させていただきます。
有価証券報告書にはその後ろに事業のリスクがたくさん書き込まれていますが
リスクはあらゆるところに存在するので、かるく読み流します
今回は純粋にBS・PL・キャッシュフロー計算書をみてみます
●まずは貸借対照表(BS)
気になる点は現金の減少、およそ前期末より260億円減の462億円です
おそらく営業キャッシュフローが減少しているからなのだろうと営業キャッシュフロー
をみてみるとなんと前期より450億円の減少です。
なんとか営業キャッシュフローがプラスなのが救いです。
営業キャッシュフローは約144億円、投資キャッシュフローは前期より約100億円
増えて約348億円。
フリーキャッシュフローはおよそマイナス200億円となります。
これが現金の減少の原因ですね。
あとは無形固定資産ののれんの増加、約120億円の増加です。
それ以外には特に気になる点はありません
●次は損益計算書(P/L)
売り上げが減少してるのに販管費が増加してダイレクトに営業利益に響いています。
あとは気になるのは減損損失(97億)と投資有価証券損失(38億)くらいですね
●次はキャッシュフロー計算書
営業キャッシュフロー +144億円
投資キャッシュフロー −348億円
フリーキャッシュフロー −204億円(営業CF−投資CF)
財務キャッシュフロー −83億円
フリーキャッシュフローは大幅にマイナスなのはいただけないですね
さて今回軽くグリーの有価証券報告書を見てみましたが、グリーの問題は
決算書の分析よりも、根本的なビジネスモデルの危機にあると思います。
グリーのビジネスモデル自体が揺らいでいることが非常に問題です。
グリー・DeNAともに私の長期投資の対象になることはしばらくはなさそうです。
PER(株価収益率)は割安に見えますがそれだけでは長期投資対象には
なりえません。
グリーにとっては正念場です。