2015年05月30日
スラムダンク その後 〜Another Story 国体編 Part16 苦渋の選択
高頭は、続けた。
高頭「北海道 高見沢高校は、ハッキリ言ってとびぬけた選手はいない。
サイズも大きくない。チームワークで勝ち上がってきたチームだ。
大阪混成チームの仮想チームとしては、少々物足りないが、
チームカラーは同じようなものだ。」
彦一「さすが、監督さん。要チェックノートをよく見て下さってはる。」
高頭「明日は、圧勝して次の大阪戦に弾みをつけるぞ!
スタメンを発表する。
牧、赤木、仙道、流川、三井。
この5人だ。」
神「・・!!」
清田「じ、神さん。」
彦一「か、神奈川得点王の神さんが外れた?」
三井「よっしゃーーー!さすが、海南の監督は見る目があるぜ!」
神がスタメンを外れた・・・。
少なからずチーム内に衝撃が走った。
2年生とはいえ、神奈川の得点王であり、監督も海南の監督である高頭。
神がスタメンであることは当確と思われていたからだ。
高砂「・・・。神よ、お前のことだからわかっていると思うが、
スタメンがすべてじゃないぞ。」
神「わかってます。」
神もうすうす感づいていたのだ。練習試合で見せた三井の勝負強さと
勢いに乗った際に手が付けられなくなる感じ、チームに勢いを乗せるためには、
自分より三井の方が向いているのではないかと。
高砂「神、三井の調子がイマイチだったら、すぐに出番があるぞ。
気を抜かず、調子を整えておけよ。」
牧「・・・。(神を外したか・・・)。」
高頭苦渋の選択だった。
大会前・・・。
安西監督と田岡監督のと高頭監督との三者会議が行われていた。
田岡「高頭よ。スタメンはどう考える?ポイントガードはどうする?
やはり、牧か?」
安西「神奈川NO1のガードは紛れもなく牧君です。
藤真君も双璧をなす実力の持ち主ですが、夏のインターハイの
経験が大きい。今は牧君が一歩リードしている。
宮城君も現時点では二人に及ばない。」
田岡「安西先生・・・。先生にそういってもらえてホッとしました。
藤真もこのチームに思ったよりフィットしていたので、
少し悩んでいました。」
田岡「安西先生!
SGは、どう思われますか?先生の秘蔵っ子の三井と神ですが。」
安西「私が監督なら三井君を選びます。
ブランクがあったため、自信を無くしていたが、今は自信をもってプレーができている。
スタミナ切れもほぼ心配ないくらい鍛えています。もともと持っていたセンスが
さらに磨かれています。
ひょっとするとこの国体。一番のキーマンになるかもと思っています。」
高頭「・・・そうですか。
私は、神の安定感の方が監督として安心感があります。采配を振るいやすい。」
田岡「安西先生。高頭。どちらとも対戦したことがある第三者の立場から言わせてもらうと、
神は確かに安定している。3Pも外さない。しかしな。怖さがない。
相手チームからすると何とかなる気がするんだ。まあ、予選では止められなかったんだが・・・。
しかし、三井は正直怖かった。
止められる気がしなかった。あとからポイントを見てみると、そこまで
点を取られていなかったんだがな。」
高頭「・・・そうですか。」
安西「しかし、神君もいい選手なのは間違いない。」
高頭「・・・、考えさせて下さい。」
高頭は、神の努力を知っていた。天性の才能に努力が負けるということは、海南の
バスケを否定することでもあった。
高頭はこのやり取りの後、海南に戻り、牧とも話をしていた。
高頭「牧よ。三井をどう思う?」
牧「三井ですか?」
高頭「やりやすかったか?」
牧「そうですね・・・。やりやすいというのとは違いますが、頼もしかったですね。
神は、こっちがうまく捌いてやるっていうイメージですが、三井は、いい意味で対等。
要求もしてくるし、こちらが思いつかないようなことをやってくれます。」
高頭「・・・。そうか。」
牧は、この時に、監督の悩みを理解した。そして、神を外すのではないかということも
感じていた。
(続く)
高頭「北海道 高見沢高校は、ハッキリ言ってとびぬけた選手はいない。
サイズも大きくない。チームワークで勝ち上がってきたチームだ。
大阪混成チームの仮想チームとしては、少々物足りないが、
チームカラーは同じようなものだ。」
彦一「さすが、監督さん。要チェックノートをよく見て下さってはる。」
高頭「明日は、圧勝して次の大阪戦に弾みをつけるぞ!
スタメンを発表する。
牧、赤木、仙道、流川、三井。
この5人だ。」
神「・・!!」
清田「じ、神さん。」
彦一「か、神奈川得点王の神さんが外れた?」
三井「よっしゃーーー!さすが、海南の監督は見る目があるぜ!」
神がスタメンを外れた・・・。
少なからずチーム内に衝撃が走った。
2年生とはいえ、神奈川の得点王であり、監督も海南の監督である高頭。
神がスタメンであることは当確と思われていたからだ。
高砂「・・・。神よ、お前のことだからわかっていると思うが、
スタメンがすべてじゃないぞ。」
神「わかってます。」
神もうすうす感づいていたのだ。練習試合で見せた三井の勝負強さと
勢いに乗った際に手が付けられなくなる感じ、チームに勢いを乗せるためには、
自分より三井の方が向いているのではないかと。
高砂「神、三井の調子がイマイチだったら、すぐに出番があるぞ。
気を抜かず、調子を整えておけよ。」
牧「・・・。(神を外したか・・・)。」
高頭苦渋の選択だった。
大会前・・・。
安西監督と田岡監督のと高頭監督との三者会議が行われていた。
田岡「高頭よ。スタメンはどう考える?ポイントガードはどうする?
やはり、牧か?」
安西「神奈川NO1のガードは紛れもなく牧君です。
藤真君も双璧をなす実力の持ち主ですが、夏のインターハイの
経験が大きい。今は牧君が一歩リードしている。
宮城君も現時点では二人に及ばない。」
田岡「安西先生・・・。先生にそういってもらえてホッとしました。
藤真もこのチームに思ったよりフィットしていたので、
少し悩んでいました。」
田岡「安西先生!
SGは、どう思われますか?先生の秘蔵っ子の三井と神ですが。」
安西「私が監督なら三井君を選びます。
ブランクがあったため、自信を無くしていたが、今は自信をもってプレーができている。
スタミナ切れもほぼ心配ないくらい鍛えています。もともと持っていたセンスが
さらに磨かれています。
ひょっとするとこの国体。一番のキーマンになるかもと思っています。」
高頭「・・・そうですか。
私は、神の安定感の方が監督として安心感があります。采配を振るいやすい。」
田岡「安西先生。高頭。どちらとも対戦したことがある第三者の立場から言わせてもらうと、
神は確かに安定している。3Pも外さない。しかしな。怖さがない。
相手チームからすると何とかなる気がするんだ。まあ、予選では止められなかったんだが・・・。
しかし、三井は正直怖かった。
止められる気がしなかった。あとからポイントを見てみると、そこまで
点を取られていなかったんだがな。」
高頭「・・・そうですか。」
安西「しかし、神君もいい選手なのは間違いない。」
高頭「・・・、考えさせて下さい。」
高頭は、神の努力を知っていた。天性の才能に努力が負けるということは、海南の
バスケを否定することでもあった。
高頭はこのやり取りの後、海南に戻り、牧とも話をしていた。
高頭「牧よ。三井をどう思う?」
牧「三井ですか?」
高頭「やりやすかったか?」
牧「そうですね・・・。やりやすいというのとは違いますが、頼もしかったですね。
神は、こっちがうまく捌いてやるっていうイメージですが、三井は、いい意味で対等。
要求もしてくるし、こちらが思いつかないようなことをやってくれます。」
高頭「・・・。そうか。」
牧は、この時に、監督の悩みを理解した。そして、神を外すのではないかということも
感じていた。
(続く)
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