2018年08月14日
8月14日は何に陽(ひ)が当たったか?
1982年8月14日は、アメリカのロック・グループ、Spysのアルバム"S.P.Y.S"がBillboard200アルバムチャートで183位に初登場した日であり、先行シングル、"Don't Run My Life"が88位にエントリーした日です。
Spysのデビューは1982年ですが、実は、アメリカン・プログレッシブ・ロック・グループのKansas(カンサス)を輩出したレコード・レーベル、Kirshner(カーシュナー)から、1980年に出たSpyとは別グループです。こちらのSpyは、カンサスに似た編成(ヴァイオリニストが在籍)で、カンサスの弟分的存在でしたが人気度はマイナーにとどまりました。
一方、1980年デビューのSpyは全くの名の知れぬメンバーで構成されましたが、今回ご紹介する1982年デビューのSpysは、1976年に結成されたスーパー・グループ、Foreigner(フォリナー)のオリジナルメンバーでした
Al Greenwood(アル・グリーンウッド。keyboards)とEd Gagliardi(エド・ガリアルディ。Bass)が結成したグループです。とはいっても当時のフォリナーではMick Jones(ミック・ジョーンズ)、Ian McDonald(イアン・マクドナルド)、Lou Gramm(ルー・グラム)といったメジャー級人気のメンバーがいたため、アルとエドはこれら人気メンバーの陰に隠れていたイメージがありましたが、しっかりとした音楽論を持っていて、これが、Foreignerのメンバー間で音楽的相違を生むこととなり、Foreignerの3作目"Head Games(邦題:ヘッド・ゲームス)"リリース前にエドが脱退し、4作目"4(邦題:4)"リリース前にイアンと共にアルが脱退することになるのです。ちょうどフォリナーが"4"をリリースした頃に、アルとエドは"S.P.Y.S"をリリースすることになり、フォリナー・メンバーが同時期に別々にアルバムをリリースする運びとなったことで、Foreignerのファンはおそらく両方とも聴いたでしょうし、ある意味相乗効果が生まれたかもしれません。
Spysのメンバーは他にJohn Blanco(vo)、Billy Milne(Drums)、John DiGaudio(guitar)で、エドもヴォーカルを披露しており、"S.P.Y.S"の2曲目"She Can't Wait"でもJohn Blancoとの掛け合いが聴けます。
収録曲は全10曲、全体的にメロディアスなハード・ロックで、Foreigner程の硬派ではないものの、John Elefante(ジョン・エレファン手)在籍時代のカンサスやMickey Thomasが加入した1980年代前半のJefferson Starship(ジェファーソン・スターシップ)の様な、ポップ重視のアリーナ・ロックを展開しています。John Blancoのシャウトする歌声と煌びやかなアルのシンセ、決して派手ではないがしっかりした存在感を出すJohn DiGaudioのギター・プレイ、そして、アメリカのロック・グループ、Journey(ジャーニー)
にも通じる、伸びのある美しいコーラス....特に7曲目の"Don't Say Goodbye"のサビにおけるコーラスとギターソロは美しさこの上ないです。ミドル・テンポの9曲目、"Hold On(When You Feel You're Falling)"はシングルとしてリリースされていたなら、おそらくはシングルチャートを駆け上ったのではないでしょうか。
さて、先行シングルとしてカットされた1曲目収録の"Don't Run My Life"は陽の当たった1982年8月14日に88位エントリー後、次週は86位、そして8月28日から3週82位を記録し、5週チャートインしました。メインストリームロックチャート(当時は"Top Tracks")では、9月25日付で19位を最高位として10週チャート・インしています。アルバム"S.P.Y.S"のチャート・アクションは、陽の当たった8月14日に183位にエントリー後、171位→166位→154位→154位と来て、9月18日付で138位を記録、3週間この位にとどまり、その後は下降、10週間チャートインしました。そして、かつてのAORのアルバムチャートで人気のあったRadio and Records("R&R"。現在はBillboardに吸収)の1982年年間AORアルバムチャート("R&R"はこの時代、西暦の下二桁分のランクで形成)では全82位中81位と、年間チャートにも刻まれました。
Spysは1985年に2作目"Behind Enemy Lines"をリリースしましたが、"S.P.Y.S"ほどは振るいませんでした。結局Spysは2枚のアルバムでもって活動が終わりました。
Spysのデビューは1982年ですが、実は、アメリカン・プログレッシブ・ロック・グループのKansas(カンサス)を輩出したレコード・レーベル、Kirshner(カーシュナー)から、1980年に出たSpyとは別グループです。こちらのSpyは、カンサスに似た編成(ヴァイオリニストが在籍)で、カンサスの弟分的存在でしたが人気度はマイナーにとどまりました。
一方、1980年デビューのSpyは全くの名の知れぬメンバーで構成されましたが、今回ご紹介する1982年デビューのSpysは、1976年に結成されたスーパー・グループ、Foreigner(フォリナー)のオリジナルメンバーでした
Al Greenwood(アル・グリーンウッド。keyboards)とEd Gagliardi(エド・ガリアルディ。Bass)が結成したグループです。とはいっても当時のフォリナーではMick Jones(ミック・ジョーンズ)、Ian McDonald(イアン・マクドナルド)、Lou Gramm(ルー・グラム)といったメジャー級人気のメンバーがいたため、アルとエドはこれら人気メンバーの陰に隠れていたイメージがありましたが、しっかりとした音楽論を持っていて、これが、Foreignerのメンバー間で音楽的相違を生むこととなり、Foreignerの3作目"Head Games(邦題:ヘッド・ゲームス)"リリース前にエドが脱退し、4作目"4(邦題:4)"リリース前にイアンと共にアルが脱退することになるのです。ちょうどフォリナーが"4"をリリースした頃に、アルとエドは"S.P.Y.S"をリリースすることになり、フォリナー・メンバーが同時期に別々にアルバムをリリースする運びとなったことで、Foreignerのファンはおそらく両方とも聴いたでしょうし、ある意味相乗効果が生まれたかもしれません。
Spysのメンバーは他にJohn Blanco(vo)、Billy Milne(Drums)、John DiGaudio(guitar)で、エドもヴォーカルを披露しており、"S.P.Y.S"の2曲目"She Can't Wait"でもJohn Blancoとの掛け合いが聴けます。
収録曲は全10曲、全体的にメロディアスなハード・ロックで、Foreigner程の硬派ではないものの、John Elefante(ジョン・エレファン手)在籍時代のカンサスやMickey Thomasが加入した1980年代前半のJefferson Starship(ジェファーソン・スターシップ)の様な、ポップ重視のアリーナ・ロックを展開しています。John Blancoのシャウトする歌声と煌びやかなアルのシンセ、決して派手ではないがしっかりした存在感を出すJohn DiGaudioのギター・プレイ、そして、アメリカのロック・グループ、Journey(ジャーニー)
にも通じる、伸びのある美しいコーラス....特に7曲目の"Don't Say Goodbye"のサビにおけるコーラスとギターソロは美しさこの上ないです。ミドル・テンポの9曲目、"Hold On(When You Feel You're Falling)"はシングルとしてリリースされていたなら、おそらくはシングルチャートを駆け上ったのではないでしょうか。
さて、先行シングルとしてカットされた1曲目収録の"Don't Run My Life"は陽の当たった1982年8月14日に88位エントリー後、次週は86位、そして8月28日から3週82位を記録し、5週チャートインしました。メインストリームロックチャート(当時は"Top Tracks")では、9月25日付で19位を最高位として10週チャート・インしています。アルバム"S.P.Y.S"のチャート・アクションは、陽の当たった8月14日に183位にエントリー後、171位→166位→154位→154位と来て、9月18日付で138位を記録、3週間この位にとどまり、その後は下降、10週間チャートインしました。そして、かつてのAORのアルバムチャートで人気のあったRadio and Records("R&R"。現在はBillboardに吸収)の1982年年間AORアルバムチャート("R&R"はこの時代、西暦の下二桁分のランクで形成)では全82位中81位と、年間チャートにも刻まれました。
Spysは1985年に2作目"Behind Enemy Lines"をリリースしましたが、"S.P.Y.S"ほどは振るいませんでした。結局Spysは2枚のアルバムでもって活動が終わりました。
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タグ:Journey billboard Foreigner Spy KANSAS Spys Jefferson Starship Mick Jones Lou Gramm Ian McDonald Al Greenwood Ed Gagliardi
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posted by ottovonmax at 00:00| 洋楽