2014年11月11日
★学校部活動に対する【静かな抗議】に菅官房長官的な答弁!《その3》〈担任odakasanの学級通信〉
☆この記事の主材=【部活動朝練習禁止】【部活動休止日】【部活着けを廃す】【学習指導要領の内容の徹底が第一】【部活動全員強制加入制か任意加入制か】☆主想=【菅義偉官房長官的答弁に終始m(_ _)m】
★『富岳百景』の新田の「必死の勇」の10000倍の【勇】をふるったAさんにも、Bさんにも、おおよそ、次のように回答申しあげた。
【1】部活動の時間の量については、市内中学校のなかでは平均的、もしくは【やや少な目の量】である。
しかし、土曜日・日曜日の活動については部によって長時間になっているケースもある。
Aさんの指摘のとおりだ。
これは、今後、改める。
朝練習は、部活動だけではなく、他の生徒会活動、教科活動等も含め、一切、認めていない(これについては例外はない)。
活動延長は、中体連「夏季大会」に限り、30分間の延長を認めている。
なお、【やや少な目の量】というあいまいに表現をしたが、本校が、職員会議・学年会議等で教職員が指導にあたれない日を、【家庭・地域の日】(=部活動休止日)としている分の「時間」のことを指している。
生徒の安全保証という観点からやむを得ない措置と考えている。
【2】Bさん指摘の「各種大会の出場に制限がある。他校が参加しているのにサムライ中は参加できない大会がある」について。
各種文化・スポーツ団体の判断で、これまでなかった大会が次々に新設される。
野放図に増えると、学校・家庭・地域の教育活動に大きな影響が出る。
放っておくと、本校も部活動漬け状態に陥る。
子どもも親も教師も生活が壊れる。
きわめて不合理である。
全体的なバランスを考え、どこかでだれかが「ハドメ」をかけないと、安定した快適な日常&学習生活が維持できなくなる。
生活のすじみちを守るのは、現時点では学校の役目だと考えている。
今後、学校・家庭・地域が連携して展開している【教育コミュニティづくり・サムライネット】の話題としても取り上げたい。
(これまでに制限をかけた種目=サッカー・テニス・ソフトボール・合唱)
【3】学校部活動が生徒の学習活動に影響を与えているということについては、次の観点から、大きな問題があると考えている。
毎日の50分間の授業でつまずく生徒がでてくる。
それを放課後などの時間を使って適切な補習を行えば、つまずきを克服することができる。
経験的に、全員100点にすることが可能だ。
しかし、現状は部活動の時間になったら、勉強がわかってもわからなくても一斉に部活動をはじめる。
また教師にしても、自分が担当する部活動の指導にあたらなければならないから(事故等から生徒を守らなければならないという問題もからんで……)、補習がやりたくともやれない。
義務教育の中学校はあくまでも学習指導要領の内容の徹底が第一であり、これをクリアーした上での部活動という原則を重く受けとめている。
しかし、この点について、具体的な改善策を示せないでいる。
「補習」を学習ボランティアに託す……という実践も聞いているが、これは本末転倒だ。
「補習」は教師が行うべきで、「部活動」こそボランティアに、あるいは社会教育&民間社会教育に託すべきだと考えている。
【4】学校週5日制や新しい学習指導要領を提言した中央教育審議会答申『21世紀を展望したわが国の教育の在り方について』は、学校依存の現状――僕が「学級通信」でいつもくりかえしくりかえし述べている言い方だと「学校の教育独占体制(学校の教育丸抱え体制)」――を改善しなければならないとして、特に【校外での生徒指導】と、この【部活動の問題】を取りあげている。
【部活動の問題】については、学校が「すべての子どもにその参加を義務づけ画一的に活動を強制したり、勝利至上主義的な考え方から長時間の活動を強制するようなあり方は改善を図る必要がある」とすると同時に、「学校は学習指導面の指導により集中すべき」と指摘している。
本校では、中央教育審議会で指摘する「長時間の活動の強制」についてはかなり改善が進んでいる。
しかし、Aさんも指摘する【全員加入制】の問題については従来と変わっていない。
「全員加入制」について昨年度末、全保護者からアンケートをとった結果、「23%」の保護者が、全員加入制を廃し、任意加入制への移行を希望している。
今後の重要な検討課題である。
【5】部活動の意義は十分承知している。
部活動は、教育課程外活動であるため、部活動を実施する・しないについては校長の判断とされている。
任意加入制についても同じ。
だから、理屈のうえでは「来年度から本校は部活動は実施しない」という選択も可能である。
同じく「来年度から本校は部活動は任意加入制とする」という選択も可能である。
しかし、部活動の教育的意義を考え、生徒の実態、保護者の方々の意見を踏まえ、現在の体制を選択している。
部活動を実施する以上は、Bさんの意見のように、内容的に充実したものにしたい。
そのひとつの方策として、以前にもお知らせしたように、小学校・中学校と家庭と地域が協働して、教育コミュニティづくり・サムライネット【ボランティア人材バンク】を設置している。
対象は、PTA会員、PTAのOB、地域の人々(原則として学区内)である。
ボランティアの活動については次のような部門(例)がある。
・〈教科指導(含 総合的な学習・道徳等)の支援部門〉
・〈学校行事の支援部門〉
・〈読み聞かせ等図書館活動支援部門〉
・〈花壇づくり、校舎修理等環境づくり部門〉
・〈登下校の安全確保、学区巡視部門〉
・〈部活動の支援部門〉
・〈ボランティアセンター部門(人材バンクの管理・コーディネート)〉等々……。
この中の【部活動の支援部門】の方々のお力を借りて、より質の高い部活動にしたい。
ただし、職員会議・学年会議等で本校の教職員が指導にあたれない日に、部活動支援部門のボランティアの方に全面的に指導をお願いすることは、事故等の責任問題との関連でできない。
この点はご理解いただきたい。
★以上、Aさん、Bさんの相談(あるいは「抗議」)にこたえるという形で、部活動に関する学校側の(実に歯切れの悪い)考えを、クドクドと述べた。
「疲れました。菅官房長官の気分……」←僕のつぶやき。
★次号に【つづく】
画像=図書室の光景。
子どもたちが少ない(ノ△・。)。
★さらにリアルな情報は小高進の公式ホームページへ★
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