2016年07月21日
線分二等分線テスト
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意外と検査項目が多いようですので、
久しぶりに(何とか)更新します。
ご存知の方も多いと思いますが、
大脳半球病巣と反対側の刺激に対して
反応や注意を向けることが障害される
『半側空間無視(以下:USN)』
は急性期を除けば左側が
圧倒的に多い傾向にあります。
USNは慢性期になっても
症状が残存する例が多いようで、
自発的に注意を向けるのが
困難なだけでなく、受動的に促された
場合でも困難さがみられる
という研究報告があります(石合2003;2009)
USNの責任病巣は右半球の下頭頂小葉、
側頭頭頂葉接合部、また中〜上側頭回や
前頭葉背外側の役割も
重視されています(前島2006)。
さて、このUSNを臨床で検査する
方法は幾つかあります。一番精度が
高いのは言うまでもなく標準化された
BIT(説明は割愛します)です。
しかし、今回紹介するのは
1900年にLiepmannとKalmusが考案した
簡便でスクリーニングとしても
扱いやすい検査である
線分二等分線テスト(=Line Bisection Test)
解釈etcは以下の通りです。
【目的・特徴】
⇒半側空間無視の検出に有用。
紙と鉛筆さえあればほぼ時間を
要せず実施可能。簡便ながらも
感度が高く、数量化も容易。
【施行時間】
⇒概ね5分以内。
【内容】
⇒検査者が一般的に200mmの
線分を中央に配したA4用紙を提示し
被験者に線分の中央だと思う位置に
印をつけさせる。
指や筆記用具で寸法を
測ろうとして場合は
「あくまでも目分量で」と教示する。
その上で、正しい中央の位置から
被験者の印までの偏位の程度を測定する。
【判定方法】
⇒左右8mm以上の偏りを
「問題あり」とする。線分の長短によって
様相は異なり、長くなるほど偏りが助長される。
USNの検出自体は食事場面や
車椅子の自操時などの観察所見でも
比較的容易に可能です。
問題はどう治療プログラムとして
アプローチするかでしょう。
関連する文献も多岐に渡っていますし、
学会でも常に新しい研究報告が
なされておりますので興味深いです。
意外と検査項目が多いようですので、
久しぶりに(何とか)更新します。
ご存知の方も多いと思いますが、
大脳半球病巣と反対側の刺激に対して
反応や注意を向けることが障害される
『半側空間無視(以下:USN)』
は急性期を除けば左側が
圧倒的に多い傾向にあります。
USNは慢性期になっても
症状が残存する例が多いようで、
自発的に注意を向けるのが
困難なだけでなく、受動的に促された
場合でも困難さがみられる
という研究報告があります(石合2003;2009)
USNの責任病巣は右半球の下頭頂小葉、
側頭頭頂葉接合部、また中〜上側頭回や
前頭葉背外側の役割も
重視されています(前島2006)。
さて、このUSNを臨床で検査する
方法は幾つかあります。一番精度が
高いのは言うまでもなく標準化された
BIT(説明は割愛します)です。
しかし、今回紹介するのは
1900年にLiepmannとKalmusが考案した
簡便でスクリーニングとしても
扱いやすい検査である
線分二等分線テスト(=Line Bisection Test)
解釈etcは以下の通りです。
【目的・特徴】
⇒半側空間無視の検出に有用。
紙と鉛筆さえあればほぼ時間を
要せず実施可能。簡便ながらも
感度が高く、数量化も容易。
【施行時間】
⇒概ね5分以内。
【内容】
⇒検査者が一般的に200mmの
線分を中央に配したA4用紙を提示し
被験者に線分の中央だと思う位置に
印をつけさせる。
指や筆記用具で寸法を
測ろうとして場合は
「あくまでも目分量で」と教示する。
その上で、正しい中央の位置から
被験者の印までの偏位の程度を測定する。
【判定方法】
⇒左右8mm以上の偏りを
「問題あり」とする。線分の長短によって
様相は異なり、長くなるほど偏りが助長される。
USNの検出自体は食事場面や
車椅子の自操時などの観察所見でも
比較的容易に可能です。
問題はどう治療プログラムとして
アプローチするかでしょう。
関連する文献も多岐に渡っていますし、
学会でも常に新しい研究報告が
なされておりますので興味深いです。
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