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2014年08月31日

評価or臨床実習のノウハウ

約一ヶ月ぶりの更新となります。
皆さんお元気でしょうか?
私は元気です(笑)更新できなかったのは、
つい最近まで実習生を受け持って
いた為、自身に余裕がなかったからです。
更新を心待ちにされている方々には
ご迷惑・ご心配をかけまして
申し訳ありませんでした。

私の受け持ちの実習生は先日無事に
その実習を終えました。課題はまだ
残ってはいますが、概ね合格の
及第点に達していたと思います。

さて、ブログの空白の期間に
とある学生さんから実習で何を準備したら
良いのか分からないといった旨の
質問を幾つか頂きました。
個別に返答するのもなんですから、
今回の記事で私なりの実習の
ノウハウを述べたいと思います。


【評価or臨床実習のノウハウ】

@社会人・医療人としての基本的態度
⇒臨床現場に適した髪型・服装を心がける。
 ※茶髪・ピアスは言語道断

⇒スーパーバイザーをはじめ、各関係者への
 毎日の挨拶は必ず実施。

⇒言葉遣いは敬語を徹底する。
 ※セラピストの呼び方は○○先生

⇒指導に対しては常に謙虚(受身ではない)
 な姿勢で臨む。

⇒自身の考えや仮説を主体的に発信する。
 ※但し、内容は整理してからすること

⇒症例や実習施設の個人情報管理の徹底。
 ※実習後データは廃棄

⇒他職種との情報収集や交換は密に行う。
 (チームアプローチの観点)


A症例への評価
⇒挨拶や敬語は勿論、年長者への
 尊敬の念を忘れずラポート形成
 (信頼関係の構築)を図る。

⇒スクリーニングは必ず自作のものを作成。
 ※内容は障害への幅広い鑑別が可能なもの

⇒諸検査実施についてはその症例に
 とって絶対に必要な検査に絞る。
 (必要な理由も述べる)

⇒SLTA、CATといった標準化された
 検査はマニュアルに沿った正式な手続きを
 熟練し徹底すること。(信頼性・妥当性の観点)

⇒検査導入時における症例への
 最低限必要な説明の実施と了解を得る。
 (インフォームド・コンセントの観点)

⇒検査時や訓練時における症例の体調や
 易疲労性に常に配慮する。

⇒検査にこだわるのではなく、観察所見による
 評価も必要。全体像の把握に努める。


B症例への訓練
⇒訓練内容は、ICFで列挙した利点・
 問題点、訓練目標といった諸々の情報と
 リンクしたものを考案する。

⇒いきなり機能的な訓練を実施するのではなく、
 誘導時や導入の自由会話も含めた
 一連の流れを訓練として捉える。

⇒訓練難易度は重症度や個別性で
 異なるが、状況に応じて柔軟に
 変化させられるものが望ましい。
 最終課題は必ず自力正答
 できるもので設定。(満足感の観点)


Cデイリー・症例報告書の作成
⇒報告書に適した論文調の表現を徹底。
 ※文末に体言止めを使用しない。

⇒症例の実名や現病歴における
 明確な情報は記載しない。
 ※症例A様、発症X年等

⇒問題点抽出はICIDHではなく、
 ICFによる抽出。(利点を含む)

⇒治療プログラム立案に際し、
 その意義や方法も記載すること。

⇒観察記録(検査結果)と考察を混同しない。
 ※客観的事実に基づいた考察をすること。

⇒考察や仮説に根拠や説得力を
 持たせる場合は引用文献も記載すること。

⇒デイリーノートは毎日必ず提出、報告書も
 定められた期限内に必ず提出する。
 ※遅れる場合は必ず事前に報告すること



以上、細分化したらキリがありませんが、
スーパーバイザーを経験した
私から実習生への必要と
思われる項目を挙げてみました。
参考にして頂けたら幸いです。

非常に高いものを要求されているように
感じるかもしれませんが、
指導者としては学生はできなくて当たり前
であると私は思っています。
(とはいえ最低限の机上の知識は必須です)。

大事なことは実習を通じて、一つでも
多くのことを身につけていって欲しいのです。
実習開始前より終了後の方が
確実に成長していると実感できたら、
指導者・学生共にその実習は成功で
あったといえるのではないでしょうか?
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