青島神社(あおしまじんじゃ)は、宮崎県宮崎市青島にある、青島のほぼ中央に鎮座する神社で、周囲1.5kmの青島全島を境内地とする。旧社格は村社で、現在は神社本庁の別表神社。
青島は全島が熱帯・亜熱帯植物の群生地として、国の特別天然記念物に指定されている。
宮崎県宮崎市青島にある青島神社。拝殿
祭神
天津日高彦火火出見命(あまつひだかひこほほでみのみこと。彦火火出見命とも)とその妃神 豊玉姫命(とよたまひめのみこと)、そして塩筒大神(しおづつのおおかみ)を祀る。
いずれも山幸海幸神話に因む神で、縁結び、安産、航海安全の神として信仰を集めている。
文化財
国の特別記念物
青島亜熱帯性植物群落 - 1921年(大正10年)3月3日指定。
1921年に国の天然記念物に指定され、1952年(昭和27年)3月29日に種別が特別天然記念物に変更された。
青島の近海に黒潮が流れ、温暖な気候で多雨である。また青島は全島が青島神社の境内地(神域)として保護されていたため、植物が自然のまま残り、自生植物は約200種で、そのうち熱帯、亜熱帯性植物は27種が繁茂し、北半球最北のヤシ科植物の群生地となっている。青島の亜熱帯性植物で多いのが被子植物類ヤシ科のビロウで、約4300本の成木があり、全群落の80%を占める。その中の最高樹齢は約300年と推定されている。その他の島内亜熱帯性植物には、アオノクマタケラン、ダンチク、ハマナタマメ、オオハマグルマ、オオイワヒトデ、シャリンパイ、フウトウカズラ、タケラン、モクタチバナ、ムサシアブミ、クワズイモ、ハカマカズラ、ヒゲスゲ、クマシダ、ノアサガオ、などがある。
ビロウ林が繁茂する要因には二説あり、一つは、第三紀以前に日本で広く繁茂していた高温に適する植物が気候が変化したあとも温暖で環境に恵まれたこの島に残存したとする遺存説、も一つは、フィリピンや沖縄方面の南方から黒潮に乗って漂着した種子や生木が漂着し繁茂したとする漂着帰化植物説があるが、現在では前者の遺存説が有力視されている。
国の天然記念物
青島の隆起海床と奇形波蝕痕 - 1934年(昭和9年)5月1日指定。
青島周辺から日南海岸のいるか岬に至る海岸に見られる波食台で、干潮時に現れ、かつて洗濯する際に使用した洗濯板のような凹凸があることから、地元では「鬼の洗濯板」ともよばれている。
2400万年前から200万年前にかけ砂岩と泥岩とが規則正しく互層をなした宮崎層群とよばれる層状になった岩盤が地殻の変動や隆起で少し傾いた状態で海上に露出している。その露出部分の、泥岩部が柔らかく海の侵食に弱いために削られ、泥岩層よりも硬い砂岩層が凸状に残ることで、洗濯板状の模様が形成されている。
隆起海床と奇形波蝕痕
交通
JR日南線青島駅から徒歩約10分
所在地 宮崎県宮崎市青島2丁目13-1
位置 北緯31度48分16.8秒 東経131度28分29.5秒
主祭神 天津日高彦火火出見命
豊玉姫命
塩筒大神
社格等 旧村社・別表神社
創建 不明
本殿の様式 流造銅板葺
札所等 日向之国七福神霊場
例祭 10月18日
主な神事 島開祭(旧暦3月16日)
夏祭(海を渡る祭礼)(旧暦6月17日)
裸参り(成人の日)
2023年08月17日
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