朝光寺(ちょうこうじ)は兵庫県加東市にある仏教寺院。山号を鹿野山(ろくやさん)と称する。宗派は高野山真言宗、本尊は2躯の十一面千手千眼観世音菩薩立像である。
法道仙人が651年に開基したという伝承をもつ。本堂は国宝に、鐘楼は国の重要文化財に指定されている。
朝光寺 本堂(国宝)
歴史
伝承によれば、651年、法道仙人が権現山に開基したとされる。法道は天竺(インド)から紫の雲に乗って日本へやって来たと伝えられる、半ば伝説上の人物である。法道開基伝承をもつ寺院は兵庫県東部地域に多数あり、当寺もその1つである。当寺の創建の詳しい事情や初期の歴史については、史料が乏しく、あまり明確でない。
1189年 - つくばねの滝近くの現在地に移転、再建
1413年 - 本堂再建。京都・三十三間堂の十一面千手千眼観世音菩薩立像のうちの1躯を本尊(西本尊)として安置
1504〜20年 - 赤松義村が再興。
本堂
大正12(1923)年3月、重要文化財(建造物)、昭和29(1954)年3月、国宝に指定。寄棟造、本瓦葺き。厨子裏板の墨書により応永20年(1413年)に本尊を移し、正長元年(1428年)に屋根の瓦葺きが完成したことがわかる。建築年代の明らかな、室町時代密教仏堂の代表作の1つであり、和様に禅宗様の要素を加味した「折衷様」建築の代表例でもある。
堂は桁行(間口)7間、梁間(側面)7間で、正面に3間の向拝を付す(「間」は長さの単位ではなく、柱間の数を表す用語。以下も同じ)。向拝は文政12年(1829年)に付加されたものである。組物は出組、中備(なかぞなえ)は双斗(ふたつど)とする。堂内は手前の梁間3間分を外陣ととする。その奥は中央の桁行5間×梁間3間を内陣とし、その左右に脇陣、後方に後陣を設ける。内外陣境は下を格子戸、上を菱格子の欄間とする。柱間装置は正面の中央5間と側面の手前から2間目および3間目を桟唐戸とし、正面の左右両端間と側面の前端間を連子窓とする。
山門
文化財
国宝
本堂 - 解説は既出
重要文化財
鐘楼- 袴腰付、寄棟造
木造千手観音立像(2019年度指定)- 通称西本尊
兵庫県指定文化財
木造千手観音立像 - 通称東本尊
多宝塔
鐘楼と鎮守社、護法社
交通アクセス
自動車
E2A 中国自動車道ひょうご東条ICから車で約15分
公共交通機関
西日本旅客鉄道(JR西日本)加古川線社町駅からタクシー約20分
西日本旅客鉄道(JR西日本)加古川線社町駅からバスで20分、神姫バス停「上久米朝光寺口」より徒歩約1時間
拝観料・拝観時間
拝観料:無料
拝観時間:随時
多宝塔
所在地 兵庫県加東市畑609
位置 北緯34度55分56.6秒 東経135度2分37.8秒
山号 鹿野山(ろくやさん)
宗派 高野山真言宗
本尊 十一面千手千眼観音2躯
創建年 伝・白雉2年(651年)
開基 伝・法道仙人
札所等 宝の道福神22番
文化財 本堂(国宝)
鐘楼、木造千手観音立像(西本尊)(重要文化財)
多宝塔、木造千手観音立像(東本尊)(県文化財)
2023年05月24日
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