2016年02月01日
12年前の奈良へ(7)「白毫寺(びゃくごうじ)から写真美術館へ」
a.この冬、きびしい寒波にも関わらず、ひとりの新人がデビューした、
b.花のシーズンは完全に脇役の木々たちも、この季節は主役ですね、
a.715年の創建当時から踏まれ続けた木の板、
b.そうなんすか?
a.どうなんすか?
b.どっちなんすか?
a.石畳にその枝ぶりを写す樹木、
b.葉を落とした冬のこんな景色もいいすね、
a.本堂と冬の雲、
b.シンプル・イズ・ベスト、
a.高円(たかまと)の野辺(のへ)の秋萩(あきはぎ)いたづらに咲きか散るらむ見る人無しに、
b.いきなりどうしたんすか?
a.万葉集にあるそうや、このあたりのことを歌ってるとか、
b.ここの萩(はぎ)は冬になると刈り取られて、その茎が毛筆の軸になるそうです、
a.「萩のしずく」っていう細筆になるんか、風流でええなあ、
b.そんな筆を手にとって、誰にあてるともなく絵手紙を書いてみたいっす、
「高円(たかまど)の 萩(はぎ)のしずくで したためる」
a.さあ、そろそろおいとま(=ここをあとに)しようか、
b.飲みごろのビールのように芯から冷えたけど、じわじわと良さが伝わってくる良いお寺さんでした、
a.しかし、めったにそう思わんけど、本気で暖房の効いた室内にしばらくじっとしていたい、
b.奈良の底冷えも、京都とええ勝負ですね、
a.ここ入れるんとちがうか、美術館みたいや、
b.入江泰吉記念奈良市写真美術館、漢字だらけですけど・・・
a.とりあえず、ここでゆっくりさせてもらおう、