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2013年03月31日

戦前戦中のクレンペラー(マーラー・シェーンベルクとの交流)

b.きのうは、お母さんの戦争体験を聞きましたが、戦争中はクレンペラーもドイツからアメリカへ亡命してますね、

a.ナチス本部のあったベルリンで活躍していたユダヤ人だから、日に日に危険が迫っていた、国外へ逃げる列車はユダヤ人ばかりで、国境での逮捕も覚悟してたそうだ、

b.つかまったら強制収容所行きか、

a.奥さんが機転を利かせて、国外に持ち出せないお金をケーキに焼き込んだり、映画みたいだ、

b.で、渡米後、ロサンジェルス・フィルハーモニーで指揮者の仕事を得て、この時期、同じく亡命中の作曲家シェーンベルクと再会、彼からじかに12音技法を教わったりしてます、

a.若いころはシェーンベルクやストラビンスキーなど、当時の前衛音楽を積極的に紹介する指揮者で、みずからも室内楽やシンフォニーを作曲している、シェーンベルグはストラビンスキーと対照的に気むずかしいヒトだったけど、レッスン料はいっさい取らなかったそうだ、

b.指揮と作曲を両方こなすといえば、師匠のマーラーが思い浮かびますが、作曲に悩むマーラーをじっさい目の前で見てるんすね、クレンペラー、

a.「千人の交響曲」って呼ばれる第8シンフォニー、名指揮者でもあったマーラーはオーケストラと独唱者を座らせて初演のリハーサルをしていた、けれども、本番せまっていそがしいのに、楽譜に小さな変更を加える手が止まらず、しまいに、客席を振り返って、クレンペラーたち弟子に向かってこう言ったそうだ、「自分が死んだあとも、どこか具合の悪い箇所があれば書き直してくれ、君たちにはそうする権利はむろん義務もあるんだから」って、

b.マーラー自身もベートーベンのシンフォニーに加筆してますね、

a.ワーグナーによる加筆をベースにしてさらなる加筆を進めて、けっきょくウィーンの聴衆を激怒させてしまった、

b.クレンペラーがブルックナー第8番に大幅なカットを施したのも、

a.きっとマーラーのそういう姿を目撃してのことだと思う、彼はクレンペラーに向かって、「加筆は自分が指揮するためにしたのであって、他人のためじゃない、自分が指揮する責任の範囲内でやったことなんだ」と話してるけど、

b.クレンペラーもブル8カット問題に答えて、マーラーとそっくり同じことを言ってます、

a.こういう経緯もふまえたうえで、クレンペラーのブル8が再評価されたらありがたい・・・

b.ところで、ここんとこ空襲の話や堅いクラシックの話ばかりなんで、気分を変えてサクラ特集にしませんか、

a.そうだなあ、花の命は短いしなあ、

b.というわけで、地元はこれから満開のため、数年前の京都・滋賀のサクラをどうぞ、

https://www.icloud.com/journal/ja-jp/#1;CAEQARoQZERUuABtLukjz2Qbnzsg-w;1D773CA2-65A6-40C5-BE5E-24A064729FF2





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