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b.さて、今回は綾部駅から始まった旅の最終区間となりますが、
a.現在、府道26号線、とりわけ質美(シツミ)の前後がとても素晴らしいので、そこだけを質美(シツミ)ロードと勝手に呼ばせてもらおう、
b.ゆるい谷にそってゆるいアップダウンを繰り返して、少し小高い場所からは丹波の農村がおだやかに見晴らせます、
a.この道はじきにJR山陰本線の踏切を渡って、下山駅に連絡する、
b.ここもけっこうな高台なんで、村の家々が見晴らせますねえ、
a.なんか、踏切越えたあたりから、このエリアじゃ精一杯の都会に思えへんか、
b.いわゆる駅前大通ってやつですか、
a.下山という駅を中心に、ささやかなんやけど、町の臭いがするんや、それもずいぶん昔の昭和初期みたいな、
「下山は昭和の町の気配やな」、
b.今まで走った道があまりに自然の中やったから、線路や店や自販機があるだけで、「都会や」って感じますね、
a.ここじゃ自販機1台だけでもじゅうぶん都会や、夜はそのまわり明るいし、
「自販機の明かりだけでも都会やな」、
b.なんか、わびしい気分になりますね、
a.まあここのメインは田園とそれを取り巻く豊かな自然やさけえなあ、都会は二の次、三の次や、
b.で、そろそろ楽しかった質美(シツミ)ロードも終わりになりましたが、
a.最後に山陰本線の高い鉄橋を鑑賞しよう、
b.手前の草むしたアレは、巨大な建造物ですか、
a.モノリスみたいやなあ、
b.もしそうなら、人類の進化もしくは滅亡を促す強力な磁場が観測されるはずですが、
a.さっそく調べてくれたまえ、
b.この鉄橋、よく見ると「高屋川橋(キョウ)りょう」って書いてますね、これで検索すると、なにか分かるかも、
a.どうや、
b.ガックリするほど普通の答えが返ってきました、使われなくなった以前の橋げたですわ、ただの、
a.とほほ、聞いて損した、せめて明治時代の工場跡地をしのぶレンガづくりの煙突とか、そんなん無いんか、
b.ないっすねえ、先へ進みましょう、次は珍しい写真ですね、工事中の立派な道路、国道27号線の下山バイパスか、
a.今回は、国道を使わず、胡麻(ゴマ)って駅の手前までJRと平行に進んでみよう、
b.ここは畜産業が盛んなので、ときおり猛烈に臭ってきますね、
a.お肉にされちゃう牛たちの悲しみが道路にも染み込んでるようや、「ドナドナ」の歌みたいに、
b.それなんすか、
a.お肉にされる子牛ちゃんの悲しみの歌、子供のころに何で覚えたんやろ、音楽の時間に歌ったのかなあ、
b.「エバラすき焼きのたれ」のCMソングとえらい違いですね、
a.まあどっち側に立つかで、雰囲気もがらりと変わるやろ、
b.で、胡麻からは左折して府道445号線で京丹波町の中心部へ、
a.ここまで来るとホンマもんの都会って雰囲気や、
b.というか、平野が広いっすね、こんな広い空間は出発地点の綾部からずっと有りませなんだなあ、
a.旅もそろそろ終わりが近づいてきたような雰囲気になってきた、
b.国道9号線を渡ると、あとは中山峠いい峠を越えて旧園部町へ、
a.例によってなだらかな坂を登ってくと、いつも優しく旅人を迎えてくれる中山峠、
b.これが有ると無いとじゃ全然違いますね、
a.味と香りが断然ちがうねえ、
b.なんすか、それ、
a.山本山のなつかCM、子供のころに刷り込まれてしまったんやテレビ見過ぎて、ついでにこれも埋め込もう、「ごはんですよ」は桃屋ですよ、
b.これも古いっすね、32年前、
a.ああ久々になつかCMが見られて良かった、ありがとうYouTube、
b.で、われわれの旅なんすけど、
a.おお、そうであった、中山峠を越えてゴール地点の園部駅へ、
b.例によって疲れから終盤は写真が少なくなりましたが、
a.旧園部町も川の流れる良い町なんで、機会があればじっくり見て回りたいもんじゃ、
b.じゃあ今回の旅のまとめを、
a.2009年8月23日、JR嵯峨嵐山駅から綾部駅まで輪行、由良川(ユラガワ)にそって進み大簾(オオミス)という限界集落から峠越え、山間部でアップダウンを繰り返しながらJR園部駅へ、晩夏の丹波山地をたんのうする旅でありました、
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