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b.さて、線路わきのドラッグストアで食料・飲料水など十分補給したところで、峠道へ参りましょう、
a.綾部高校の横、新しい雰囲気の住宅街を広い道が山の方へ伸びてる、これでええんか、
b.しばらく進むと左へ曲がる道があるんでそっちへ進んで下さい、
a.ああこの道か、さっそくそれなりに坂が始まった、
b.しばらく進むと、右手に府道709号線が見えてくるはずなんやけど、
a.なにもそれらしい標識、ありましぇ〜ん、
b.大きな神社に出てきました、これが若宮神社か、
a.さっそく迷い道か、やれやれ、地図も12万分の1だと分かりにくいわ、
b.ああ、あそこの家の方に聞いてみましょう、
a.なるほど、ちょっと行き過ぎてたんや、あまりに細い道で見落としてたんとちゃうか、
b.それにしても親切なご夫婦でしたね、この暑いなかちゃんときめ細かく道筋まで教えていただいて、
a.ココロにしみ入るよなあ、こういうさり気ない親切が、
b.さあ、あとはひたすら登るだけ、
a.しかし、先ほどのお父さん、ここに住んでまだ一度もこの峠を越えてないとか、
b.ちょっと心配ですね、
a.なるほど、コリャ誰も走ってないな、府道とは言っても名ばかり、コケ生えてるし、小枝落ちてるし、道幅狭いし、
b.それに、坂がとってもきついっす、
a.もうしんどくてうんざりしてきたと思うころ、ようやく坂もゆるくなって見晴らしも良くなる、といういつものパターン、
b.姿の良い山ですねえ、
a.勝手に「しびさん」って読んでたけど、調べたら四尾山(ヨツオヤマ)だった、やれやれ、
b.あの山の向こうにJR綾部駅がありグンゼ本社があり、由良川(ユラガワ)が流れてるのか、
知らんかった、楽天市場にグンゼオンラインショプがあったのか!
a.さてどうするかなあ、さわやかな風が吹いてるけど、
b.このまま進むか、さっさと綾部駅へ引き返すか、
a.峠を越えたら一方的に下るわけだし、下りきるまで距離は稼いで体力は消耗しない、だったらこのまま先へ進もう、
b.了解つかまつりの助、っていうか、合点承知の助、
a.恐ろしいほど山深いな、しかし、ヒトの気配がしないせいか、
b.でも峠を越えて、道はがらっと良くなりました、そして人家もまばらに、
a.なにか、人が住んでるだけで、ありがたい気分、
b.そうしてどんどん明るく広いエリアに出てきました、
a.岼(ユリ)って言うのか、初めて見たこんな漢字、
b.たしかに、山深いエリアなのにここだけ平らな土地が広がってます、
「山奥の平(タイ)らな土地を岼(ユリ)と読む」、
a.山間部だと土地がフラット(平ら)なだけで希少価値だからなあ、それだけで地名になるわけや、
b.しかも、小学校に保育園までありやすぜ、親方、
a.そしてとどめはコーラの自販機、知らんかった、こんなに町だったとは、
b.しかし、さっそくここから次の峠道へ入って行きます、ココロの準備は良いすか、
a.自販機で何か買いたいけど、今はお腹タプタプや、
b.じゃあ参りましょう、
a.ベテランのお婆ちゃんが田んぼのあぜ道を器用に歩いてる、何か良いねえ、
b.完全に溶け込んでますねこの風景に、
a.この岼(ユリ)という土地と共に生きてきたから当たり前っちゃ当たり前やけど、
「炎天下ミドリの畦(アゼ)に老農婦」、
b.そんな広く明るい岼(ユリ)の集落をあとに、これまた来るとこまで来てますね、いちおう府道521号線という事ですが、
a.でもとても涼しくて過ごしやすいや、この道の選択は大正解じゃないのか、
「涼しいな、真夏に木陰、助かるな」、
b.そう言われると、ありがたいっす、登りも前ほどきつくないんで、ずいぶん楽な峠越えやと思いますんで、
より大きな地図で 長宮峠の前後 を表示
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