ブログには小さい写真5枚までなので、
コチラから10枚、大きいサイズでご覧ください。
(iPadのiPhotoジャーナルで作りました)
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b.ええ、今回の道行きは、
a.今回は川相(かわい)の集落に架かる古い橋を渡って県道と分かれ、犬上川をはさんで伸びる林道風の旧道でダム湖を目指そう、
b.なぜスムーズな県道を使わないで、クネクネ曲がるこちらの旧道を走るんすか、
a.ここで暮らす人たちの気持ちによりシンクロ(同調)できるから、
b.シンクロしたらどうなるんすか、
a.風景がより自分の側に味方してくれるんや、ただでさえ風光明媚な(フウコウメイビ=景色の美しい)山里がさらに自分の近くに感じられるという特典付き、
b.ところで、この地名変わってますね、
a.「佛ヶ後」、なんて読むんだ?
b.「ほとけら」みたいですね、「滋賀県の難読地名」というウェブページにありました、滋賀県でも特にこの地域はユニークな地名の宝庫ですね、
a.山の民だけに通じる独特な言葉づかいがあるのやもしれんな、業界用語みたいな、
b.そんなを佛ヶ後(ホトケラ)の集落を過ぎて、犬上ダムへやって参りました、ここからは県道34号線に合流しますが、
a.それもいいんだけど、こっちのダム湖の反対側をめぐる道がどうも気になってな、路面も良いし、
b.じゃあ、行けるとこまで行ってみますか、
a.ダム湖を半周して県道に合流って、地図にはあるから、戻らないでも、このまま行けるはずや、
b.なんか緊張する、まったく人の気配もないし、深い湖水が道のすぐ横、カッパが出てきそうや、
a.五月も下旬だから、新緑が美しいのう、
b.背景が深い杉林なんで、いっそう鮮やか、
a.「新緑を目立たす深い杉の森」、
b.こっちの上り坂で良いんすか、舗装されてないけど、
a.どうもそれみたい、ガタガタの上り坂やけど、
b.悪路ながら、クルマの車幅で道が続いてたんで、不安なく県道に合流、
a.ああなんと、アスファルト舗装の滑らかなことか、
b.「悪路抜けアスファルト道(ミチ)なめらかや」、
a.坂もきつくないし、クルマもほとんど走らないし、道は広いし、天気もさわやか、言うこと無いな、
b.でも、もちろんこれからきつくなるわけですよね、登り坂、
a.うむ、だけど、眺めもまた良くなって、時々立ち止まってカメラを構えるから、結果、休み休みになって、思ったほどしんどくないんだ、
b.しかし、これは何すか、ちょっと県道じゃ見かけない路面状況、
a.ふつうなら橋や土管で道の下に流す沢の水が、道路上を横切るとは・・・
b.大雨の時は恐怖ですね、
a.間違いなく流されるだろうなあ、ワイルドやなあ、
b.ここから急に坂がきつくなってきた、
a.同時に見晴らしも良くなってきた、
b.これは見事な新緑の山肌、突き出た三角形の杉も効果的、「新緑の山に突き出る黒い杉」、
a.あんなとこに家がぽつんとあるな、大変やなあ、こんな所で暮らしたら、
b.近所にコンビニあっても、店員さんは100%タヌキですからね、
a.「山奥にコンビニ開くタヌキかな」、
b.逆に怖いでしょうね、昼間でもこんな山奥にコンビニあったら、
a.コーラの自販機でもちょっと怖い、どんなコーラが出てくるか、缶の横にしっぽが生えてないか、
b.ところで、写真には無いけど、ちょうど峠のピークに由緒ありそうな神社がありますね、
a.ろくろで木のお椀などを作って生計を立てる木地師(きじし)という山の民が、その先祖とあがめる惟喬(コレタカ)親王を祭ってるらしい、
b.中島伸男氏の優れた新聞記事によると、長男でありながら、腹違いの弟に天皇の座をゆずる他なかった惟喬親王(これたかしんのう)は、京都を離れてびわ湖を渡り、さらに愛知川の上流へとさかのぼり、ここ鈴鹿山脈の山奥で、ひっそり暮らしたという事らしいですね、
a.なるほど、それでこの峠の下に政所(マンドコロ=皇族による小政府)って集落があるのか、
b.だけど、京都と近江の関係も、歴史的にはメインとサブやし、近江の人々にとって惟喬親王のサブ的な生涯は受け入れやすかったでしょうね、
a.それに、木地師という山々を移り住む特殊な集団もまた、メインである平地の定住民に対して、サブ的な存在だから、メインを外された惟喬親王は、先祖として崇(アガ)めるには最適だったのかもなあ、
b.現在はどうなってるんすかねえ、山を移り住む木地師っていう集団、
a.さあ、さすがにもう居ないんでないの、よく分からないけど・・・