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2023年08月26日

より速くより遠くじゃないから自転車は楽しい!

前回に引きつづき、我々なりに、自転車にとって必要なこと不要なことを整理しようと、

さっそくやけど、ディスクブレーキ全盛期に入ったことは分かるけど、ここはあえてリムブレーキをつらぬきたい、

自作ホイールを学べば、ブレーキングですり減ったリムだけ交換して、ずっと使い続けられるし、ブレーキパッドの微調整だけで、ブレーキの効きや音鳴りも簡単に直せるし、効きが悪くなる雨の日は基本走らへんし、山野の激坂を下るわけでもないし、何よりあつかいがラクやし、パーツじたい軽いし、安いし、リムブレーキの優位性はいまだ数多く、

ちなみに、オフロードは行かないんすか、

自分なりに、じゅうぶん走ったし、プラス面を上回るほどのマイナス面も経験したし・・・もし里山とか登るなら、自転車はふもとに置いて、徒歩とカメラでゆっくり、

寝そべって走るリカンベントは、小径車(しょうけいしゃ)にふくめるとして、やはり必要ないと、

いちども経験していない20インチ小径車の面白さも知りたいけど、それより前に自分でメンテナンスしたり、組み上げたりにチカラを入れたいから、とりあえず乗る車種は現状のままのほうが、

じゃあ、ホイールでいえば、700cと、あとは26インチや27.5インチあたり、

27.5では得られない繊細な魅力があるのに、絶滅が心配される26インチホイールについては、とりわけ大切にしていきたい、

話は飛びますけど、シマノさんからむかし出ていたSPDペダル対応のウインターブーツは、ホンマに暖かくて長持ちして、これも永遠のイチ押しアイテムでした、というか10年過ぎてもまだ現役で冬の最重要アイテムになってますけど、

マイナス面はイマイチな防水性能くらいで、当時の価格で2万ちょっとして、けっこうな買い物やったけど、その暖かさと履き心地は他の選択肢が思いつかないほど優れてる・・・作らなくなったのがホンマに惜しまれる、

あたたかさでいうと、冬のアームウォーマー、

半そでにアームウォーマーのイメージやけど、とりわけ寒い日のアームウォーマーは無くてはならないほど仕上げの温かさをくれるんで、無くてはならないアイテム、

その他に、自転車生活で、ここはもう解決済みの部分とかあれば、

夜は走らんから、ハブダイナモとか、しっかり明るいライトは必要ないし、

雨の日、走らないということは、フルフェンダーも必要ないと、

取り外しできる簡易的なフェンダーがあればじゅうぶん、

キャンプもしないから、キャリアも必要ないし、

極太(ごくぶと)タイヤのファットバイクも必要ない・・・雪国やったら冬走るのに便利やけど、

他に必要ないモノは、

サイクルコンピューター、心拍計、パワーメーター、

3本ローラーはすでに持ってるから、これは使うとして、

ナビもいらん、基本、遠くへ行かんし、

しかし、田舎暮らしになって、パタッと輪行しなくなり、同じエリアばかりで飽きないすか、

カメラで空や雲を写すのが好きで、これやってると、色々な空模様にあわせて、見慣れた風景も変化するから、それが旅先の代わりかも、

京都と違って、田舎から田舎へ輪行してもあまり変化が無いってことすか、

地元の田舎町から何度も輪行を試みたけど、京都から輪行した時とは比較にならないほど、ワクワクドキドキが弱い・・・せっかく遠くへ輪行しても、まるで近所の延長線上を走ってるようで、京都時代に感じた輪行のドラマチックな面白さがまるで無いんや、

つまり京都が、それほど例外的に個性的な街だったから、輪行先のびわ湖エリアなどとの対比もよりきわだって楽しく感じられたと、

それに加えて、過密な京都の街中をまったり走る楽しさもあって、クルマが入れないような細い道ばかりつなげて、縦横無尽に(じゅうおうむじんに=思いのままに)低速自転車走行する楽しさも、ふつうの田舎町ではありえない濃密な味わいで、週休2日の1日目は輪行、2日目に京都散歩という、贅沢(ぜいたく)な楽しみ方も、

話を蒸し返すようで恐縮ですが、自転車低速走行なら、まさに小径車がピッタリするように思えるのですが・・・いまいちなスピードは、つねに街中安全走行を意識させますし、街中のストップが多い場面で、小回りがきいてこぎ出しも軽く、

そのとおりで、速さがモノを言う世界ではマイナス面が目立つ小径車も、中低速の街中走行には最適で、京都エリアにお住まいの方ならぜひとも、京都とスイスのコラボ企画で誕生した小径車専門メーカーBRUNO(ブルーノ)さんの小粋なミニベロなんかで、京都のスローサイクリングを楽しんでほしい、

そんな話をしてると、ふと街のド真ん中に広がる京都御所の静かな森が心に浮かんできました、

御所のほとんどは分厚い砂利(じゃり)がびっしり敷かれて、マウンテンバイクでもなかなか走りづらいけど、御所の外周部分はまったく砂利が無く、しっとりと土の細道が深い森の中に伸びていて、ここは何度も走りたくなる、

ほとんどの自転車は、忙しそうに広々した砂利道を最短距離で突っ走るけど、ホンマに楽しいのはいちばん外側の土の小道・・・その証拠に地元の人たちもそこばかりを散歩コースにしてる、

ああ、マジで行きたくなってきました、

そこかしこにベンチはあるし、御所の樹木は、少しでも弱ると専門医に特製注射を打ってもらい、そんじょそこらの人間様よりはるかに健康で幸せそうやし・・・キノコの宝庫としてもかなり有名で、

鴨川ぞいの水辺の道も、いいすね、

御所から北東へ少し進むと、鴨川でもいちばん印象的な出町柳(でまちやなぎ)の川の風景、

支流の高野川が鴨川と合流する地点・・・いつも学生たちでにぎわう、どことなく映画チックで都会的な川の景色がいいすね・・・すぐ北には下鴨(しもがも)神社の深い森、西の商店街には有名な豆大福の店、東には京福(けいふく)電鉄、鞍馬(くらま)線の始発駅もあり、

京都盆地というくらいで、周辺部へ行くほど登り坂が多く、景色もしだいに見晴らしよく、

西の端、まるで京都らしくない洛西(らくさい)ニュータウンやけど、クルマが入ってこられない道が張りめぐらされて、ニュータウン自体が自転車低速散歩用の極楽エリア・・・そこからさらに盆地の端っこへ向かえば、西山の山並みは衝立(ついたて)のようにけわしく、坂はさらにきつくなり、振り返れば京都の町が一望できたり、ひなびた社寺仏閣がそこらじゅうに点在していたり、深い竹林に細道が張り巡らされ、ここも自転車で流すにはいろんなコースが描(えが)けて無限に楽しい、

というわけで、どんどん話が逸(そ)れたけど、京都中心部に住むということは、それだけでひとつの特権なので、住んでるエリアの路地(ろじ)探索から始めるなりして、クルマが入りづらい道ばかりをつないで自分だけのマップを作っていくと、ゆっくり走る自転車だけが持つ優雅な魅力に気づいて、京都在住者ならではの楽しいひとときが味わえる、

これは京都に限らず、自転車にとって、どのエリアをどんなスピードで走るかってことが、いちばん大事なことかもしれません、

体力自慢がしたいのか、どの動画もより速くより遠くへ走ることばかりが目立って、より近場をよりゆっくり走る面白さはいつも影に隠れてる・・・自分の走りたい道を、自分に最適なスピードと距離で走れてるかどうか・・・これが楽しさのすべてなのに、みんなカッコつけてムリしすぎてるような、
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