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2023年07月23日

何年にもわたって暮らしを地味に盛り上げてくれたアメリカ工業製品ふたつ

このブログで、すでにもう2〜3回も取り上げてる製品ですが、

ひとつは、めちゃゴツ重いパイレックス(PYREX)の耐熱ガラス製 500t計量カップ、もうひとつはJBLの手の平サイズの防水スピーカー『JBL GO 2』、

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パイレックスというのは、耐熱ガラス製造では世界最古とか、

1851年、ニューヨーク州で起業したコーニングという会社の製品で、1915年に世界初となる耐熱ガラスの登録商標としてPYREX(パイレックス)というブランドが誕生したそうや、

ウィキペディアによると、スティーブ・ジョブズ氏がiPhoneやiPadを開発するにあたって、コーニング社に強化ガラス(ゴリラガラス)の製造を依頼していて、これがきっかけで、スマホやタブレットの分野でもかなりな利益を上げてるようです、

地味で堅実な食器メーカーだとばっかり思ってたけど、創業当時から、エジソンの白熱電球用ガラスや、アメリカ・カナダの鉄道信号用ガラスを全受注するとか、けっこう荒々しくハデに登りつめてきた企業みたいや、
 
そのせいか、いかにもアメリカ的な独善的自信に満ちあふれる耐熱性計量カップというか、サイズも重さも、日本製の倍かそれ以上のジャンボサイズ、

おなじ計量カップといっても、日米それぞれに個性があってそれぞれに便利やけど、パイレックスのほうは、これが無くなってしまうとちょっと寂しくなるくらい強い個性があって、

やりすぎとも思える、このサイズ感とずっしり感がたまらんと、

自分の手が大きいせいもあるけど、ぶあつく重デカい計量カップについた、これまたデカい取っ手を握って、液体を計量してると、そのたびに『ああオレ今、液体、計ってるんや』的充実感・・・大げさになるけど、液体を計るたんびに、人生が少しずつ豊かになってくような、

高価な耐熱ガラスをこれでもかとタップリ使った分厚くデカ重い計量カップ・・・コストや取り回しや収納性を考えれば、確実にマイナスだらけなのに、

そのマイナス面が、むしろ豊かで大らかな気持ちにさせてくれるんや・・・変な話やけど、この計量カップが台所の棚(たな)に置かれてるだけで、台所全体まで明るく華(はな)やぐような、

個人差はあるにしろ、何年も使い続けて、変わらずそう感じるってことは、やはりすぐれて個性的・魅力的な工業製品ってことすね、

で、次に紹介する工業製品は、この真逆を行くアメリカらしくない手のひらサイズのミニスピーカー、

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筆者がいまも愛用してる前のモデル 『JBL Go2』とその改良型『JBL Essential』の違いが、とても分かりやすく解説されてます。ちなみに『JBL Go 3』も売られていますが、『2』でも少し作為的に感じられた低音域が、さらに強調されているので、個人的にはEssentialのほうがオススメかも。
https://av.watch.impress.co.jp/docs/review/review/1423691.html


ふつうなら左右2台置いてステレオ再生するのが一般的ですが、これは最初からステレオ再生をあきらめることで、より安価で小型で高音質という3つを同時に実現して大成功、

しかも、防水・充電式・Bluetooth接続という心強さ、

2017年7月27日、第7世代で販売終了した iPod nano と組み合わせれば、最小最強のオーディオシステム、いやミニシアターすら可能という、

3p×5.5pのミニ画面で『七人の侍』ってどういう感じですか、

オリジナルの画面サイズだと両端がトリミングされてさらに小さい画面になるけど、ここまで小さくなるとむしろ新鮮なくらいで、ワンタッチでオリジナル画面の上下をトリミングした全画面ワイド表示もできて、さらなる発見や驚きもあって、とてもたのしい、

厚みこそだいぶ違うものの、タテヨコサイズはiPod nanoと似たり寄ったり・・・けど、ノイズキャンセリング機能が付いたワイヤレスイヤホンなら、さらに小さく静かにできるのに、

たしかにノイズキャンセリングイヤホンの進化は目を見張るモノがあるけど、VRのヘッドセットと一緒で、けっきょく画面や音源が近すぎると、生理的心理的にしんどいという大問題があって、

この季節、もはや騒音レベルと断言できる田舎のセミ時雨(しぐれ)ですが、それでもノイズキャンセリングのイヤホンはかなり抵抗があると、

もっといえば、このセミ時雨などの生活騒音も受け入れたうえで、手の平サイズスピーカーを鳴らしたいような、

どういうことすか、

暮らしの騒音もある程度受け入れて鳴らすお気軽スピーカーというか、暮らしなかに溶け込んでいくふだん使いのオーディオというか、

ジャンルは特に何でもええと、

ジャンルは選ばんけど、手の平サイズなんで手の平にのせて聴くと、スピーカー全体が低音で震える感触が伝わって、より生々しい低音が実感できるし、高音がきつ過ぎたら、音の出る面を横や後ろに向けたり、耳に近づけたり遠ざけたりすれば瞬時に繊細な音量調節もできると、

モノラルスピーカーなんで、モノラル音源ならさらに相性が良いような、

そのとおり、ちゃんとしたシステムで向き合うと、むしろアラが目立って聴くのがつらい、1950年代までのジャズやオーケストラの名盤を鳴らす時こそ、このスピーカーが最高に光り輝く時で、これでないと聴く気にならないほどまとまりある高音質を実感できる、

なるほど、生活に溶け込みように使うも良し、音質に難ありの古いモノラル音源の再生では、さらなる実力を発揮すると、

おもに戦前に活躍した大指揮者、フルトヴェングラーやクナッパーツブッシュやトスカニーニなどの歴史的名演は、気難しい高級オーディオよりも、手の平スピーカーのほうが、即座に最適解とも思えるバランス良好な音を出してくれるんで、これやないと聴く気にならんほど、

しかも、YouTubeならかなりな名演が無料で聴けますし、

どうしようもないほど音質の悪い録音もあるにはあるけど、そんな中、大きな出会いがあったら最後、一生モンの手ごたえある音楽が人生を潤(うるお)し続けてくれるわけで、

まずはこの夏、セミしぐれと共に、JBLの手の平スピーカーで、手当たりしだい、古(いにしえ)のモノラル音源を鳴らしてみるのも、アリかもしれませんね、

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