ちなみに、アラヤさんのホームページには、マディフォックス・セカンド・ジェネレーション(Muddy Fox 2nd Generation)ってありますけど、
たしかに、2020年のカタログ(http://araya-rinkai.jp/pdf/araya_2020.pdf)を見てると、ファースト・ジェネレーション(第1世代)らしきモデルが出ていて、今のモデルとはかなりちがったテイストに仕上げてることが分かる、
具体的に、どう違うんすか、
いちばん印象的なんは、マウンテンバイクの顔とも言えるフロントサスペンションが外されて、リジッドフォークになってる点、
しかも、現行モデルよりかなり高額ですね、
ディスクブレーキや変速機を、シマノ製の最新式にすれば、たちまち2(ふた)ケタ行ってまうしな、
じゃあ第1世代は、コストパフォーマンスには、ほとんど気を使っていなかったと、
なもんで、全体に高級感が漂っていて、コスパに優れた現行の第2世代の方がダサく見えるんやけど、
どっちがいいんすか、
どっちもええから困るんや、
これは自転車に限らずすべての商品に言えることかも、
そうやなあ、求めやすい価格帯に抑えると質感はイマイチになるし、各パーツの質感を上げて行くと、サイフに厳しい価格にはね上がっていくし、
ちなみに、フロントサスペンションは、街乗りに必要なんすか、
それは街乗りに何を求めるかで変わるやろ、
といいますと、
街中で常識的に走るだけなら、フロントサスペンションの無い方が、見た目スッキリで軽くなるし不便も感じひんけど、街中やその周辺のオフロード的なエリアにまで、あえて首突っ込むんなら、とたんにフロントサスペンションの出番も多くなるわけで、自分がどういう走り方をするかにかかってるんちゃうか、
しかし、あえてサス無しのリジッドフォーク・マウンテンバイクというのも、なんか無骨(ぶこつ)というか、極めた感じもして憧れますけど、
そこも、やはり自転車に何を求めるかで変わるやろな、
といいますと、
見た目のかっこよさを優先するのか、それとも走ったときの快適さを優先するのか、
なるほどね、ちなみに、現在のMFD(マディフォックスダート)の油圧ディスクブレーキはテクトロ製ですけど、何がそうさせるのか、ネット上では、一方的に悪い評判ばかり、
なんでやろ、ブレーキひと筋のメーカーやし、台湾メーカーなんで、自転車産業については世界的に信頼が置けるはずやし・・・なんかペンタックスの黒死病と同じような匂いがしてあまりええ感じはせんけど、
どういうことすか、
コスパを追求するあまり、電磁絞(しぼ)りのパーツの一部に安価で粗悪な中国製部品が使われた結果、一部の機種に生じたトラブルなんやけど、ペンタックスフォーラムという海外のサイトが、いつごろ作られたどのメーカーのパーツが原因で起こる故障なのか冷静に追求してるのに対して、日本のYouTubeでは、「黒死病」という不安を煽るような言葉ばかりが先行して、ペンタックスつぶしとも思えるような印象操作が行なわれてるようで、イヤな気分になるんや、
まあ、部品の不具合はどのメーカーでも大なり小なりありますしね、『黒死病』という言葉を流行(はや)らすことで、ことさらペンタックスだけが生け贄(にえ)にされてるような印象ですけど、自転車のブレーキ専門メーカーのテクトロさんもネット上では同じような目にあってると、
気の毒であかん、じっさい、自分が20数年愛用したテクトロ製のマウンテンバイク用Vブレーキレバーが、デザイン耐久性とも文句のつけようがない素晴らしい製品だったことを思うとなおさら、
まあ、たしかに、ホンマに問題のある製品なら、世界的に売れないはずですし、いま使ってるテクトロ製の油圧ディスクブレーキも、まったくもって素晴らしい製品ですし・・・ちなみに、第1世代ではシマノ製、第2世代ではテクトロ製というのは、コスパを追求する結果なわけすか、
そう、現行のマディーフォックス第2世代は、明確に各部品のコスパを優先して、価格をひとケタまで下げ、しかも、一見するとダサい印象の『街乗りマウンテンバイク』であることを、みずから主張してるようで、ここが評価の分かれるとこやろなあ、
結果からいうと、これは正常進化であると、
あらためてこの国におけるマウンテンバイクブームをふりかえると、圧倒的にマウンテンで歓迎されないマウンテンバイクという負のスタートがあるわけで、それは文化的に受け入れられなかっただけでなく、高温多湿で樹木と雑草におおわれた里山という地理的気象的な乗りづらさもあるわけで、けっきょく街乗りメインになっていった、
そうなれば、今度はオフロードも視野に入れながら、街乗りでいかに快適であるかも重要視されると、
その快適さは、価格的な求めやすさであったり、サイドスタンドや、舗装路面での中低速の巡航性能だったり、すれ違いに快適なハンドル幅だったり、あるいは、思い切ってクロスバイクやミニベロ(小径(しょうけい)車)へと、完全に姿を変えてしまう試みだったりするわけで、
そもそも自転車は、バイク以上にふだん使いに適した庶民的な乗り物なわけで、そうなると、最新装備の高価なマウンテンバイクを年に数回、全国でも数限られた専用コースまでクルマで運んで楽しむ、という使い方がふつうで無いことは確かですしね、
なもんで、あえての街乗り宣言とも受け取れるアラヤさんの方向性には大賛成なわけで、
あとは売れるかどうかという、
パッと見、海外製の高価なモデルが、欲しくなるわけやけど、じっさい、国内で乗るマウンテンバイクとしては、すべての面においてマディーフォックスが最有力候補であることを、ここで少しでも知ってもらいたい、