そんなわけで、琵琶湖もいちばん南の大津らへんは、1970年代に湖岸を埋め立て、計画的に作られた街並みや遊歩道が琵琶湖ぞいに続くんで、京都より都会的で明るい雰囲気だったりする、
そもそも琵琶湖があるだけで、観光地のような華やいだ雰囲気がただよいますし、
浜大津港といえば遊覧船やライトアップ付きの噴水で有名やし、すぐ隣にもヨットハーバーがあったり、港周辺もええ感じの公園になってるし・・・ああ行きたなってきた、
けど、これは琵琶湖でも例外的な景観というか、
そう、関西エリアで滋賀県っていうと、三重県とならんで、マイナスイメージでいう『田舎(いなか)』というくくりで雑に扱われることが多く・・・じっさいは両県とも、けっこうな都会で、豊かな自然が広がるぶん、かえって自転車旅には最適だったりするんやけど、
じっさい、走ってみてどうすか、
京都に住みながら10年間、滋賀県の細部までつぶさに見てきて思うんやけど、おとなりさんが京都ってことで、その影響が滋賀県のすみずみまで影響を与えていて、結果、田舎のような地域でも、例外的なほど都会的で洗練されてる、
そういえば、東海道や中山道(なかせんどう)など、歴史ある街道を最大限に活用した近江商人も、地域の閉鎖性とは真逆の、非常に開放的で洗練されたビジネスモデルですね、
歴史の深い街道にそって田畑があるから、そこで暮らす村民も、旅人に対して開かれているというか、付き合い方をわきまえているというか、商売もふくめた、受け入れ体制が自然と出来上がってて、いわゆる保守的で閉鎖的な田舎臭さが感じられない、
近江平野という広い田園地帯をかかえながら、同時に都会的でもあるという不思議なエリアですね、
なもんで、ふつう田舎の村に入ってくときは、自分がよそ者あつかいされるような緊張感があるもんやけど、琵琶湖周辺の村々の場合は、久しぶりに帰ってきたような安心感すらあって、くつろいだ気分になれるんや、
しかし、なんでわざわざ、道も細く入り組んだ村の中へ入って行くんすか、
なんでもそうやけど、ずっと同じペースで走るよりも、ときおり緩急(かんきゅう)をつけたほうが、楽しさもより深くなるというか、
そもそも最初から、「より速く、より遠く」という体育会系の走りじゃなく、ときにカメラを構えて立ち止まったりしながら、良い景色のなかにたたずみながらのんびり走る旅であると、
干拓されて湖面の延長のように広々した近江平野の田園地帯を走り抜ける気持ちよさ、とくに夏場はまだ青い稲穂が、吹き抜ける風にサラサラと涼しげな音を立てて波のようになびいて、炎天下でも意外なほど涼しく、ただシンプルに自転車で流すだけで幸せになれるんやけど、そんな湖のような田園の中に、小島のように点在する村々がまた走りのアクセントになってて、その中に入ると、またぜんぜん違った魅力、たとえば、神社の森だったり、集会所に張られた子供の絵だったり、夏祭りの気配だったり、歴史的な寺社建築だったり、白壁に咲き誇る夏の花々だったり、小道にそって走る清潔感あふれる水路だったり、
つまりの粗密(そみつ)の対比というか、田園の開放的な風景と、村のこまやかな風景を、交互に味わうことで、より楽しい旅になってくと、
決して観光名所にならないようなありふれた村の中に、国宝級のお屋敷やら、城跡やら、文人の生家やら、ランダムに点在して、まあぜいたくな気分になれるもんで、
そうなってくると、湖岸ぞいの道路が、だんだんと大味に感じられてきますね、
それはそれで、自転車道も水辺の公園も整備されてええねんけど、やっぱり、田園の充実した静けさを知ってしまうと、クルマの騒音がかなり気になるんで、先を急がず、湖岸道路からほんの少しわき道へそれていくことを強くオススメしたい、
そういう意味では、コーダブルームさんが提案する、景色を楽しみながらゆっくり走る文科系自転車『KESIKI』とか、琵琶湖のんびりサイクリングに最適ちゃうかなあ・・・
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