そんなこんなで、紫式部が『源氏物語』をつづり、松尾芭蕉も深く愛した大津の町ですけど、なんでまた、地元住民しか知らんような茶臼山(ちゃうすやま)公園が、印象深いんすか、
自転車で走る広々したエリアをデスクトップパソコンにたとえると、過密エリアは、そのせまさや凝縮(ぎょうしゅく)感が楽しいノートパソコンみたいなもんで、それぞれに異なった魅力・持ち味があって、大津の町も、琵琶湖よりの広々デスクトップエリアのあらましはほぼ分かってきたころ、こんどはより過密な内陸部はどうなってるか気になりはじめ、迷いそうな住宅街の一角に、そこだけ時間が止まったような、芭蕉ゆかりの幻住庵(げんじゅうあん)を筆頭に、東名高速の深い谷にかかる連絡橋を右往左往しながら坂の多い過密エリアを探索しはじめた、そんなおり、ふと立ち寄ったんが、茶臼山(ちゃうすやま)という小高い丘にある運動公園・・・その坂の途中に1ヵ所だけ、映画のようなベストアングルで琵琶湖方面を見渡せる絶景ポイントがあり、それがとても印象的だったもんで、
坂の多い大津の内陸部ですけど、意外にも見晴らせるポイントは、ごく限られてると、
この茶臼山公園も、スポーツメインの公園というか、見晴らしよりもサッカー場の確保が優先されてるようで、近江大橋から近江富士を見晴らす坂の1カ所以外はイマイチ、
琵琶湖の見晴らしといえば、「古池や 蛙(かわず)飛びこむ 水の音」で有名な岩間寺へむかう山道途中に、文句なしの絶景ポイントがありますけど、
確かにそうやけど、アスリートでもない中年のおいらが自転車でむかえば、岩間寺までの行って帰りだけでその日が終わるような感じになって、しかも、自転車競技用の練習には最適でも、味わいが優先する旅の道としては、面白みを欠いたクルマ用の道なんで、だったら、それよりも、琵琶湖沿岸から気軽にすぐ立ち寄れる茶臼山公園のほうが、ちょうど手ごろなええ感じで・・・しかも観光地でないぶん、そこに暮らす地元住民の暮らしぶりもしっかり感じ取れるし、
しかし、これだけ過密な住宅街にあって、ここだけよく、丘のまま森のまま残ったもんすね、
戦前から古墳の発掘で知られた史跡公園なんで、戦後の宅地開発から守られたんちゃうか、
それにしても、自転車っていう乗り物は、エンジンというパワーユニットがない代わりに、広いところも狭いところも自由自在すね、
アスリートとして乗るぶんには、ひたすらバイク並みの距離とスピードが要求されてくるような厳しい世界やけど、文科系というか、楽しみや味わいや情緒を求めて乗るばあいは、押し歩きから輪行まで、他の乗り物では得られない、ひろい振り幅・柔軟性があって、この世界に慣れてくると、もうこれで十分すぎるくらい楽しい、
好きな場所で立ち止まれるのも大きいすね、
自転車なら橋の途中で立ち止まって展望台のようにカメラ構えてたたずめるし、歩きよりも比較にならんほど距離はかせげるし、エンジン付きよりも、とにかく身軽で経済的やし、きめ細やかな旅道具としては最適ちゃうかなあ・・・あと、誰も指摘せえへんけど、これ以上ないほど静かな乗り物なんで、静寂が楽しいというか、蛙(かわず)飛びこむ水の音すら聞き取れるという、
輪行時の車輪はずしや、微妙な調整のしやすさを考えると、ディスクブレーキ全盛の今も、リムブレーキモデルを強くオススメしたい!さらに、国産メーカーの技術力や信頼性を思うと、中小企業でありながら、台湾が世界に誇る大企業ジャイアントのクロスバイクの上を行くこのモデルなどがオススメかと・・・
PENTAX K-5 II s + HD PENTAX-DA 20-40mm F2.8-4 ED Limited DC WR(JPEG撮って出し)