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2015年05月27日

さよならも言わずに。

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昔、もうずいぶん前のこと。



突然、学校に来なくなったクラスメイトがいました。



引越しをしてしまった後に、先生から、転校したと聞きました。



その子の所在は、今もわかりません。






ただ、まだ、家にいるのではないかと。。。




ひとり、その子の家まで自転車を走らせた記憶があります。




この時期。


夕方近くになると、ひときわ甘い香りを放つジャスミン。


その香りを嗅ぐと、ふと後ろを振り向きたくなるんです。






仲がよかった。







そう記憶しています。



彼女のお母さんがもっている『あさきゆめみし』という



マンガを見せてあげると言われたことが、はじまりでした。



彼女の暮らす環境に憧れ、マンガにも惹かれて毎日のように



彼女の家に行っていたように思います。



覚えてはいませんが、マンガも何巻もあったのだと思います。



特別なことをするでもなく。
何か、おしゃべりするでもなく。



ただ、ひたすらにマンガを読んでいました。





彼女のベッドから見上げると星空が見えて。



外国の物語にでてくるような



素敵な洋館に、住んでいました。



きっと、お金持ちだったんだと思います。


もしかしたら、それが突然、いなくなってしまった原因だったのかもしれません。

大人たちの何か、こう、
秘密を話す時、特有のしぐさや
囁きが、聞こえなかったわけではありませんが、聞かないようにしていたのだと思います。







遊びに行った帰り、門をぬけるといつもジャスミンの香りがしたんです。



その香りが、ジャスミンだということは、大人になってから知ったのですが、




ジャスミンの香りを抜けて夕日の中を風に吹かれながら自転車を走らせる。



充実していたんですね。



とても気分がよかった。







ただ、そんなわけはないのだけれど。


私が、『あさきゆめみし』を全巻読み終えるのを待ってくれていたかのように、


その日を最後に彼女を見なくなりました。


最後の一冊を読み終えた日が彼女との最後の日でした。


知っていたのか、知らずにいたのか、


いつものように、私の反対側に椅子を置いて本を読み、


いつものように、見送ってくれました。



何か、サインはなかったのだろうか、最後の日、一緒に過ごした時間を



何度も巻き戻して考えてみたり。




別れのあいさつもできず…



だからこそ、かなりの時間考えたと思います。




衝撃が、大きかった。



だから、なんとなく わかるんです。



にぃに の 気持ち。




五月のはじめの日曜日。



近所の人から聞いたんです。

ずいぶん遠くで自転車に乗る息子を見たと。

しかも、ひとりで。






こどもは、こどもなりの世界があるんです。

だから、心配でしたが、

時間にかえってくれば、何も聞かない。





きっと、彼も、私と同じように、



ひとり自転車で、家まで行ったのだと思います。






今日、話してくれました。







「五月のはじめの日曜日に



10秒だけだったけど、



最後にあってバイバイできたから。



よかったよ」と。


話しをするまで、数週間。


少しは、気持ちが整ったのか。


涙をこらえながら話す息子に



自分の昔の思いを重ねて。
いろいろ、思い出してしまいました。



「浅き夢見し」
なのか
「浅き夢見じ」
なのか。。。


ただ、

「夢だったら、よかった」と

思うことが、これから幾度も

こどもたちにも

あるでしょう。


そんな時は、

そっと応援してあげたい。

そう思います。




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posted by hanako at 19:13 | TrackBack(0) | 【子供の社会】

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