2017年09月10日
アガサ・クリスティから (149) (ミス・マープルと十三の謎*動機 対 機会【15】)
(ミス・マープルと十三の謎*動機 対 機会【15】)
つまり、白紙と取り換える機会のあったふたりの人物はそうする動機がぜんぜんなくて、動機を持った二人の人物は全くその機会がなかったということだった・・・。
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「われわれがぶつかっているのは、不思議極まる問題だということです。
白紙と取り換える機会のあった二人はそうする動機が全然見当たらず、動機ある二人は白紙を取り変える機会が全くなかったという次第なのです。
ついでながら、女中のエマ・ゴードンですが、これも疑えなかった訳ではありません。
これは若主人兄妹に忠実でして、スプラッグ夫人をひどく憎んでいましたからね。
これがその気になれば、遺言状のすり替え位は簡単にやってのけたことでしょうね。
しかしです、実際に封筒を手にしたけれど、床から拾い上げて私に渡しただけでした。
中身にふれる機会はなかったのです。
また手品のような早わざで(もちろん、そんなことが出来る女ではなかったのですが、)中身をすり替えるということも不可能でした。」
何故・・・不可能だったのか?
弁護士ペザリックが説明した。
・・・何故なら、遺言状を入れた封筒は、ペザリック自身が持って来たもので、そこにいた誰であってもそれと同じ封筒を持っているはずはなかったからだ。
説明をし終わると、ペザリック氏は一座を見渡すと、にこにこした。
「さてこれがわたしのささやかな問題です。はっきりと説明したと思いますが。皆さんのご意見をお伺いしたいものですな。」
(次号に続く)
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