1.はじめに
陽差しがだんだんポカポカ陽気になってきたが,つられて仕事などでポカしないように気をつけよう,今日は南半球出身の魅力的な花木グレビレアを紹介したい
2.グレビレアの性状
グレビレアの仲間は340種類ほどが知られており,そのほとんどがオーストラリアや周辺諸島の原産である,グレビレアの呼び名は世界で最も権威ある園芸団体である英国王立園芸協会(RHS:Royal Horticultural Society)の創立者チャールズ・グレビルに由来している
グレビルの友人のジョン・ウエッジウッドもRHS創立に関係したのだが,ジョンは陶磁器で有名なウェッジウッド社を起こしたジョサイア・ウエッジウッドの息子であった関係で,同社の製品に細密な植物画が描かれることになった由縁である
3.グレビレアの魅力
グレビレアの花には花びらがなく,そのかわり萼(がく)や,めしべの部分が赤,ピンク,オレンジ,黄色などに色づき,華やかさを演出している,めしべは初めガクのなかにくるりと小さく丸まっているが成長すると外に長く飛び出し独特の針金細工のような穂になる,穂の形はクモの巣状,ハブラシ状,円筒状など種類ごとに異なり,まるで,それぞれ個性や細工技術を誇っているようである
成長した穂は逆さまにすると,ポタポタ落ちるほど蜜が豊富で,この蜜は昆虫や鳥はもちろん,オーストラリア特有の有袋類ハニーポッサムなど小動物の餌にもなっている,穂をコップに浸してじゃぶじゃぶ洗うと手軽に甘い飲み物ができる
4.グレビレアの育て方
大型のグレビレアは原産地では数十メートルも生長するが,日本では台風等の影響もあるため,大きく成長するのは難しい,家庭用に販売されているのは低木性のものがメインである,多少の寒さは大丈夫なので地植えすることも可能だが根の張りはとても貧弱で強風で倒れてしまう可能性がある,地植えの場合,高さを抑えて小振りに仕立てた方が無難だろう,植物園で高さ5mくらいに育ったグレビレアが強風で,根こそぎひっくり返ってるのを見たことがある
室内で管理する場合はできるだけ光がよく当たる場所に置く,また,乾燥地帯の植物なので,土が過湿にならないように乾燥気味に管理する,特に冬は過湿にならないように注意する,鉢物を屋外管理してる場合は,梅雨期は軒下に移した方がよい,植え替える場合の用土はホームセンター等で販売されている園芸用土にボラ土の中粒を3分の1くら混ぜて使用した方がいい,肥料は3〜4ヶ月に1回,玉状の置き肥を5〜6粒あげる,なお,前述したように花が咲くと密がしたたり落ちるので鉢物を室内に置いている場合は気をつけよう
5.おわりに
グレビレアは花が無い時でも,フローリングに置いてるだけで,細かく切れ込みの入った葉がエレガントな空間を提供してくれる,グレビレアの花言葉は「あなたを待っています」である,お花屋さんなどでグレビレアが目にとまったら是非購入しよう,そう,そのグレビレアこそがあなたを待っていた,あなたのグレビレアなのだから
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