2013年01月08日
パラオ一人旅 2
9月1日
まだ太陽は昇っていない午前5時。
キャリーバッグを持つ人の群れを抜けて空港を出る。
ひとまず一服しようとタバコに火をつけると、インド人風の男に話しかけられた。
彼の名前はイマム。
予約していたホテルの送迎スタッフだった。
“Welcome”
イマムと車に向かう間、僕はニヤニヤしていたに違いない。
外国にやってきた。
当時の自分にとって、これほど嬉しい事はなかった。
どこの国でもよかった訳ではなく、日本と歴史が深いパラオに来たことに意味があると思っている。
第一次世界大戦で日本軍はパラオでドイツ軍に勝利し、統治を始めた事によって日本の歴史が残っている。
うんと昔の日本車のバンに乗ってすぐに、イマムは笑顔で話してくる。
しかし僕は英語が全く話せない。
イマムは日本語が話せない。
会話しようとしてもYESしか思いつかない。
するとイマムは“You like marijuana?"とゆっくり言ってきたので、なぜかと聞くとパラオに来る日本人はマリファナを吸いに来る、というような事を言っていた。
日本では何と呼ぶのか?という簡単な英語で盛り上がり、ホテルまではアッという間に到着した。
![](/mydreamfirststep/file/3/cGhvdG8rMjIwX2NvbnZlcnRfMjAxMzAxMDgwOTQwNDR1EQ.jpg)
“West plaza downtown"
ここが僕の泊まるホテルの名前だ。
イマムはキャリーバッグを持ってくれながら、眠そうに入口に繋がる階段を登る。
![](/mydreamfirststep/file/3/cGhvdG8rMjIyX2NvbnZlcnRfMjAxMzAxMDgwOTQzNDd9TQ.jpg)
入口を入ると正面にソファーが並んであり、右手にはパラオ人女性のヴァネッサがカウンターに座っている。
チェックインはすぐに済むというので、さっそくソファーに座ってみた。
イマムも隣に座ってきたので“Thank you”と1ドルのチップを手渡す。
するとマリファナが欲しくなったら電話しろ、とヴァネッサに紙とペンを借りて番号を書いている。
僕は日本人なのでこんな堂々と言っていいのか、とヴァネッサの顔を恐る恐る見てみると、何事もないようにチェックインの作業をしていた。
パラオでは、多くの人がマリファナを愛煙しており、違法ではあるが日本のように絶対に手を出してはいけないという考え方ではないようだった。
チェックインが終わり、次は明日の予定は何か聞かれる。
一瞬とても戸惑ったが、クラゲと一緒に泳げる湖、“jelly fish lake"と伝え、あたふたする自分の英語力のなさを痛感した。
部屋に案内され荷物を置くと、すぐにiPhoneを持ってWiFiの繋がるロビーに戻る。
英単語アプリで使えそうな単語をピックアップしていく。
2時間ほど経っておかわり自由のコーヒーを作っていると、ヴァネッサが話しかけてきた。
ずっとiPhoneに釘ずけの様子が珍しかったようだ。
年齢や仕事などの質問をされ、アプリで勉強した単語を使ってみる。
すると意外にも伝わるもので、それから1時間ほど会話を楽しむことが出来た。
ヴァネッサに別れを告げ、階段を登りパラオらしい木彫りの飾りが迎えてくれる。
通路を歩き、3つだけの部屋の真ん中が僕の部屋だ。
ドアには服を5.6月のカレンダーが貼ってあり、外国らしい出迎え方だな、と一人で笑ってしまう。
服を着たままベッドに飛び乗り、大の字になって天井を見上げてみる。
飛行機や緊張で疲れていたのか、まだ昼過ぎだったがすぐにまぶたは重くなる。
そして僕はパラオで最初の夢を見る事になった。
![](/mydreamfirststep/file/3/SU1HUDE1NzlfY29udmVydF8yMDEzMDEwODA5NTQxM48J.jpg)
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まだ太陽は昇っていない午前5時。
キャリーバッグを持つ人の群れを抜けて空港を出る。
ひとまず一服しようとタバコに火をつけると、インド人風の男に話しかけられた。
彼の名前はイマム。
予約していたホテルの送迎スタッフだった。
“Welcome”
イマムと車に向かう間、僕はニヤニヤしていたに違いない。
外国にやってきた。
当時の自分にとって、これほど嬉しい事はなかった。
どこの国でもよかった訳ではなく、日本と歴史が深いパラオに来たことに意味があると思っている。
第一次世界大戦で日本軍はパラオでドイツ軍に勝利し、統治を始めた事によって日本の歴史が残っている。
うんと昔の日本車のバンに乗ってすぐに、イマムは笑顔で話してくる。
しかし僕は英語が全く話せない。
イマムは日本語が話せない。
会話しようとしてもYESしか思いつかない。
するとイマムは“You like marijuana?"とゆっくり言ってきたので、なぜかと聞くとパラオに来る日本人はマリファナを吸いに来る、というような事を言っていた。
日本では何と呼ぶのか?という簡単な英語で盛り上がり、ホテルまではアッという間に到着した。
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ここが僕の泊まるホテルの名前だ。
イマムはキャリーバッグを持ってくれながら、眠そうに入口に繋がる階段を登る。
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入口を入ると正面にソファーが並んであり、右手にはパラオ人女性のヴァネッサがカウンターに座っている。
チェックインはすぐに済むというので、さっそくソファーに座ってみた。
イマムも隣に座ってきたので“Thank you”と1ドルのチップを手渡す。
するとマリファナが欲しくなったら電話しろ、とヴァネッサに紙とペンを借りて番号を書いている。
僕は日本人なのでこんな堂々と言っていいのか、とヴァネッサの顔を恐る恐る見てみると、何事もないようにチェックインの作業をしていた。
パラオでは、多くの人がマリファナを愛煙しており、違法ではあるが日本のように絶対に手を出してはいけないという考え方ではないようだった。
チェックインが終わり、次は明日の予定は何か聞かれる。
一瞬とても戸惑ったが、クラゲと一緒に泳げる湖、“jelly fish lake"と伝え、あたふたする自分の英語力のなさを痛感した。
部屋に案内され荷物を置くと、すぐにiPhoneを持ってWiFiの繋がるロビーに戻る。
英単語アプリで使えそうな単語をピックアップしていく。
2時間ほど経っておかわり自由のコーヒーを作っていると、ヴァネッサが話しかけてきた。
ずっとiPhoneに釘ずけの様子が珍しかったようだ。
年齢や仕事などの質問をされ、アプリで勉強した単語を使ってみる。
すると意外にも伝わるもので、それから1時間ほど会話を楽しむことが出来た。
ヴァネッサに別れを告げ、階段を登りパラオらしい木彫りの飾りが迎えてくれる。
通路を歩き、3つだけの部屋の真ん中が僕の部屋だ。
ドアには服を5.6月のカレンダーが貼ってあり、外国らしい出迎え方だな、と一人で笑ってしまう。
服を着たままベッドに飛び乗り、大の字になって天井を見上げてみる。
飛行機や緊張で疲れていたのか、まだ昼過ぎだったがすぐにまぶたは重くなる。
そして僕はパラオで最初の夢を見る事になった。
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