1時間で新人の頃の気持ちを思い出す方法: はじめての人材育成

2014年04月05日

1時間で新人の頃の気持ちを思い出す方法

新年度、入学、入社、新○○がたくさん誕生します。
指導する機会の方が多くなってくると、
どうしても「(部下や後輩の気持ちを)考える」のが難しい場面に直面します。

それは、「新人の頃の自分の感情や気持ち」を忘れてしまっていることが一因だと私は考えています。
社会人経験や、その道の経験を積んでくるとどうしても「初心」を忘れてしまう。
そもそもとして『自分は自然と出来ていた』と錯覚してしまっていることも多いはず。

「初心忘れるべからず」、新人指導の際に必ず伝える言葉の一つです。

今回は、3年の経験、5年の経験、10年の経験を積んでいても、
マインドマップを利用して「新人の頃の自分の気持ちを思い出す方法」を紹介します。

まず、「過去を思い出す」方法を考えてみると、
以下のような方法が一般的に考えられると思います。

・日記を読む
・入社直後のメモを引っ張り出す
・業務経歴書を見直す
・同期や先輩に聞いてみる
・初心メモを読み返す

資料や他者の記憶をトリガーにして、記憶を呼び起こす方法ですね。

私は、なにがきっかけかを覚えていないですが、
『その時の経験は二度とできない（新人としての1年目の感情は宝）』と考えていて
初心メモを残していました。

シンプルに、「自分がぶつかった問題」や「伝えられ方」への考察など、
感じたままに「解決した方法」や、「自分ならこのようにする」と言った内容を想像したり
書き記したメモでしたが、後輩に教えられない恐怖に、常に怯えている結果かと思っていたりします。

上述した資料がない、
転職をしてしまって、新人時代の自分を知る人とコンタクトがすぐには取れない、
このような場合は、マインドマップによる「記憶の呼び起こし」が非常に効果を発揮します。

たとえば

　・入社直後の目標
　・入社直後の不安
　・新人の頃に嬉しかったこと
　・新人の頃に嫌だったこと
　・新人の頃に辛かったこと
　・最初の仕事
　・最初の上司
　・同期のこと
　・最初のタスク
　・etc....

このような項目を眺めて、浮かんできた言葉をどんどん書き出してみましょう。
もっと細かくても、もっと荒くても構いません。
「本当はこの会社に入社したくなかった...」というような内容でも、貴重な財産と思い書き出しましょう。

新人の中に、同じような感情を持っている人が居る可能性は高いですし、
なによりも、第一志望として入社した同僚には持ちえない悩みです。

日記やメモ、マインドマップのように、
その日感じたことや考えたことを記録に残しておくことは非常に有用なことです。
読み返すことで振り返り、その記録した時点に立ち戻ることで、まだ同じことを未経験の後輩や同期の気持ちを考えることができるようになります。

記録を残すことは、将来の自分が過去の自分と対話をする機会を作ることだと考えることができます。
たとえば、業界が限られる例ですが、
「自分の書いたプログラムでも、3日後に読み返せばそれは他人のプログラム」というようなことにも通じます。

ただ、毎日記録を付けることは難しいですし、時間も必要になります。
マインドマップは記憶を想起することができる有用なツールです。

中長期のスパンでも、自身の印象に残ったことをマインドマップで描きだし、
定期的に読み返すことを楽しめるようになると、より自分を理解するきっかけになると思います。

初心を思い出すためのマインドマップ、ぜひ活用してみてください！