巨匠たちの憂鬱

　
シロップの あまりを使って 山のように 氷を削り出し そこにシロップをふんだんに かける するとそれは 少し崩れて まるで色がかかった エレベストのようになる そこに練乳をかける そこに あんこの汁をかける するとどうでしょう 世界にひとつだけの かき氷山 シロップ漬け の 出来上がり 早く食べないと 溶けてしまう 食べる前に 撮影をして 光の加減を調整して 美しく 見せる 溶ける前に できるだけ早く 一番魅力的に見える 位置と 光の角度を 調整して それによって 緑の山は 氷山のように 美しく 光り輝く 撮影が終わったら さっさと食べる 早く食べてしまわないと ただの水になってしまう 時間制限の厳しい 原価 の ほとんどかからない 昔ながらの 素朴な スイーツ 夏だけの 祭りでよく使われる 定番の 涼菓、 本物の氷は 空気がほとんど入らず 白く 濁らす 透明な 綺麗な 光り輝く 氷である それを 大きな かき氷機に 据え付ける そして 削り出す するとふわふわの わたあめのような 食感の かき氷が 出来上がる 削り方によっても シロップの作り方によっての 味は全然変わってくる 単純で素朴だけど 作り手の情熱によって 味が全く変わってくる 今日のかき氷は 冷蔵庫のカルキ入りの水で作った氷にしては なかなか美味しい 家庭用のかき氷機だから あまりうず高く 氷の山を作れない だから今回は 土台を外して 高さ制限をなくして できるだけ 高さを出して かき氷を作った






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