2012年02月15日
BUMP「ユグドラシル」〜沈黙の宇宙樹〜
BUMPメジャー後2枚目(通算としては4枚目)のアルバムの名前です。
ユグドラシルは、北欧神話に出てくる大きな木。どれくらい大きいかと言うと、世界を支えるくらいに大きな木です。
世界といっても、1つだけじゃないのです。9つの世界を内包するというバカでかさ。
このアルバムジャケットは、藤原さんが描かれたらしいのですが、草原の中に大きな木が1本立っています。
まるで何かの目印のようにそびえ立つ木。
厳かですねえ。
で、実際にアルバムを買ってジャケット見てびっくり。
草原かと思ってたところ、森だった!(笑)
他の木々が草に見えてしまうくらい、でかい木として描かれていました(笑)。
世界を支える木なので、ユグドラシルの別名は「世界樹」。「宇宙樹」と呼ばれることもあるそうですが、個人的にはそっちのが好きです。
いつだったかに見た宇宙のイメージが、まるで木のようだったので、「そっか、ユグドラシルは宇宙樹だったんだ」と何だか納得してしまったのです。
幹として「実在世界そのもの」があって、それをいわゆる「あの世」みたいな世界が支えていて、幹から伸びる枝はそれぞれの「大宇宙」。そこからブラックホールやワームホールでつながれて、私たちが普段「宇宙」と呼んでいる銀河団が葉のように連なっている。
うん、私の偏見ですが(笑)。
別名「宇宙樹」とも呼ばれるユグドラシルをアルバムタイトルに持ってくるなんて、BUMPはやっぱり宇宙好きなんだな〜(それも科学的に、というよりは、『私たち』というミクロ宇宙と、マクロ宇宙を融合させて考えてる気がする)、と一人で勝手に嬉しくなってにやけておりましたら、雑誌のインタビューで、
特に深い意味はなく、響きが良かったから。濁音がふたつもあって何か得した感じするから。
みたいなことが書かれてました…。
まあ、確かに音はいいですよ、「ユグドラシル」。
「ユグ」あたりで、なんか早速厳かな感じ。この言葉をとても声が響き渡る人が威厳たっぷりに放ったならば、ひざまづいて頭を垂れなきゃならん気がしてきますよ。
その後に「ドラ」とくるわけですが、「どーん!」って感じですよね。しかも「グ」という濁音の後に濁音が連なるもんだから、「どどどーん!」って感じですよね。
でもって、最後に「シル」ですよ。
美しいものが天の彼方に去っていくような、後に美しい静寂が残されたような、なんかもー侵してはならん領域のような、そんな響きですよ。
絶対の存在、降臨。人間一同「ははははー」とひざまづく
↓
絶対の存在、何やら仰る。どどどーん!
↓
絶対の存在、去る。後はしんとした静寂と、人の自身の中にある信念のようなものが残るのみ。
なんか、こんな感じですよ!
「ユグドラシル」の言葉だけで何か物語つくれそうですよ!
と、すみません、思わず興奮してしまいました。ふう。
北欧神話の主神(神々の王)は「オーディン」なのですが、巷によると、「ユグドラシル」とは、「オーディンの馬」と解釈されているそうです。
何故なら「ユグ」とは「恐るべき者」の意味で、オーディンのことを指す。で、「ドラシル」は「〜の馬」という意味を持つからだそうです。
このオーディン、8本脚という、蜘蛛みたいな馬「スレイプニル」に乗り、手にする武器は「グングニル」。
BUMPの「グングニル」でも
「死に際の騎士 その手にグングニル
狙ったモノは 必ず貫く」
とあるように、槍でございます。
北欧神話は、音楽やゲームや小説ネタによく使われます。
他にも「ヴァルキリー(ワルキューレ)」「ラグナロク」「ノルン(ウルズ、ベルダンディ、スクルドの三人の運命の女神)」「フェンリル」などなど。
占いなどで見かける(かもしれない)ルーン文字も、北欧神話からきていまして、ルーン文字の秘密を会得するために、オーディンはユグドラシルに九日間逆さ吊りになったそうです。
逆さ吊りになんかなったら、むしろ頭に血が上って秘密の会得もクソもないんじゃ…と思ってしまいますが、そこは神様のすることなので、人間には理解できないものなのかもしれません。
で、ちょっと気になって調べたら、ウィキペディアには「逆さ吊り」とは明記されてなかったです…。
「オーディンはルーン文字の秘密を得るために、ユグドラシルの木で首を吊り、グングニルに突き刺されたまま、九日九夜、自分を最高神オーディンに捧げたという(つまり自分自身に捧げた)。この時は縄が切れて助かった。」
とあります。さすが神様、やることが違いますね。最高神たる自分が、最高神たる自分に捧げることが出来る、最も極上なものは「最高神たる自分」しかなかったという。
でも、縄が切れて助かった、って、なんて人間らしいかっこ悪いというか、運良くてよかったねというかなオチ…もとい、運を味方につけるという快進撃!
まあ、その後に
「なお、タロットカードの大アルカナ XII 「吊された男」は、このときのオーディンを描いたものだという解釈がある。」
とあるので、当たらずとも遠からずかもしれませんが。
ユグドラシルの頂には鷲が、根っこには蛇がいて、根っこをがじがじ齧っているそうです。
枝をあちこち行き来して、各世界に情報を伝えているのがリス。
3本の根本近くには泉があって、1つには運命の女神がいて、せっせとユグドラシルが枯れないように水を与えています。もう1つには賢い巨人であるミーミルがいて、その泉の水を飲むと頭が良くなるそうです。ただ、まあ、神様の世界での「頭が良くなる」なので、人間が飲んだらロクなことにはならないよーな気がします。
さて、ホントはもっと語りたかったのですが(ラグナロクとか)、BUMPの話とはずれてしまうし、何より字数制限にひっかかってしまうのでこのへんで。
↑DVDです。
お持ちでない方はさりげにおススメです。まあ、PVだし、ネット上では動画が転がっていますけどね、ちゃんとした画質と画面で見たいじゃありませんか。ということで、PV集も欠かさず買っているわたくしでございます。
あ、「スノースマイル」のPV撮影でBUMPが我が県に来ていたらしいのですよ!
駅から出て、建物の低さに感激(?)していたそうな…。そりゃあ、だって、ねえ…?
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