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2020年05月05日
免疫力アップに効くキノコ_腸内の善玉菌を増やす水溶性食物繊維が豊富
免疫力アップに効くキノコ
_腸内の善玉菌を増やす水溶性食物繊維が豊富
_腸内の善玉菌を増やす水溶性食物繊維が豊富
キノコ類は、腸内の善玉菌を増やす水溶性食物繊維が豊富で、免疫力アップに役立つ。
しかも手頃な価格で手に入る食材だ。
ここにきて、新型コロナウイルス感染予防に有効との観点から、
食生活を取り扱うブログなどで従来以上に、キノコ料理が取りあげられる機会が多い。
情報に敏感な消費者が食指を動かし、全国的に異例の品薄状態。
3月は前年同月と比べて1割ぐらいの売り上げ増だったキノコ類が、
4月はさらに伸びて2〜3割と売れ行きは絶好調。
免疫力を高めるとの思いが反映されているようだ。
きのこは、どの種類も100gで20kcal前後と、非常に低カロリー。
そのうえ食物繊維たっぷりで食べごたえがあるため、ダイエット中にもうれしい食材ですね。
それだけではなく、きのこには栄養も豊富に含まれています。
どの成分にどのような健康効果があるのかまとめてみました。
ビタミンB1・・・疲労回復のビタミン。糖質の代謝を行い、脳や神経系の働きを維持する。
ビタミンB2・・・美容のビタミン。皮膚や粘膜を健やかに保つ。
ビタミンD・・・カルシウムの吸収を促進する。骨を丈夫にするのに必要な栄養素。
エルゴステロールを保有するきのこを2〜3時間天日干しにして紫外線を吸収すると、
ビタミンDが生成される
ミネラル・・・骨や体を作り、体の調子を整える。
食物繊維・・・きのこには不溶性の食物繊維が豊富。腸のぜん動運動を促し便秘を解消する。
β-グルカン・・・細菌やウイルスに対する抵抗力を高め、大腸がんの予防も期待できる。
◉「しいたけ」で老化防止
◎脳の老化防止に効果的
しいたけに含まれる「グルタミン酸」は、脳の栄養素として欠かせない成分で、
脳の老化防止に効果があります。
◎生活習慣病の予防
しいたけに含まれる「エリタデニン」は、コレステロール値を下げる作用があり、
動脈硬化の予防が期待できます。
また、しいたけに含まれる「レンチオニン」と「グアニル酸」には、
血小板が集まって塊になるのを抑える作用があり、血液をサラサラにする効果が期待できます。
◎がんの予防に効果的
「レンチナン」という成分が、がん細胞の増殖を抑制する作用があり、
抗がん作用が期待され、味の素が進行胃癌に対する免疫賦活剤として製剤化しました。
◎骨粗しょう症予防
しいたけには、紫外線を浴びるとビタミンDに変化する「エルゴステロール」が含まれています。
食べる前に日光に当てるとビタミンDが倍増するのでおすすめ。
ビタミンDはカルシウムの吸収を促すため、
カルシウムを含む食品とともに摂取することで骨粗しょう症の予防になります。
◉「まいたけ」で美容・免疫力アップ
◎肌荒れを防ぐ
肌荒れを防ぐ「ビタミンB2」と「ナイアシン」、
お肌の潤いを保つ「トレハロース」、シミやそばかすの原因となる「メラニン」の活性化を抑える「チロシナーゼ阻害物質」が含まれています。これらにより、美白効果や、ストレスが原因で起こる肌荒れを予防・改善する働きがあります。
◎免疫力アップ
まいたけは、免疫の活性力を高め、
細菌やウイルスに対する抵抗力を高める効果がある「β-グルカン」の含有量が、
きのこの中でもトップクラス。
インフルエンザ予防にも期待ができるといわれています。
◉「エリンギ」で便秘・むくみ解消
◎便秘・むくみ解消
エリンギはきのこの中でも食物繊維が豊富なので、便秘解消に効果的です。
また、体内の不要な塩分を排出し、
むくみを解消する役割を担う「カリウム」も豊富に含まれています。
◎ダイエットにも効果的
中性脂肪の吸収を抑える働きがあるので、ダイエット効果にも期待ができます。
食事で摂取した中性脂肪は小腸で「リパーゼ」という酵素によって分解され、体内に吸収されますが、
エリンギにはこのリパーゼの働きを弱める効果があります。
◉「ぶなしめじ」で二日酔い・肌トラブル改善
◎二日酔いに効果的
ぶなしめじには、二日酔いの原因となる「アセトアルデヒド」を分解する
のを助ける「オルニチン」が豊富に含まれています。
オルニチンを多く含むことで有名なものは、しじみ。
ぶなしめじには、このオルニチンがなんと、しじみの5〜7倍含まれているのです。
アルコールの分解を助ける働きがあるので、二日酔いのときや、お酒の席で食べるのもおすすめです。
◎肌トラブルにも
オルニチンには、アルコールの分解を助ける働きがあるだけでなく、
肌のターンオーバーを促進する効果もあります。
肌が乾燥したり、くすんだりなどの、あらゆる肌トラブルに効果があるといわれています。
◉「えのき」で疲労回復・ストレス対策
◎疲労回復
えのきは、きのこの中でも「ビタミンB1」が豊富です。
そのため、他のきのこよりも疲労回復に効果的です。
◎ストレス対策
えのきには、神経の高ぶりを抑制する神経伝達物質「GABA」が含まれているため、
ストレスをやわらげる効果が期待できます。
また、体をリラックスさせる働きにより、安眠を促進します。
◉「ヤマブシタケ」で認知症予防
◎記憶力アップで認知症予防にも
ヤマブシタケに含まれている「ヘリセノン」という成分が、
記憶力向上やアルツハイマー型認知症の予防に効果が期待できます。
なんとこのヘリセノン、食品ではヤマブシタケにしか含まれていない成分なのです。
ヘリセノンのサプリメントは、通販などで販売されています。
エリンギ、ブナピー、ブナシメジの主力3品は1パック100グラム入り98円(税抜き、以下同)と、
100円を切る値段で4月18日まで売られていました。
ところが、21日は1パック128円と、30円も価格が跳ね上がった。
ちなみにマイタケは、TVの情報番組で取りあげられる機会が多い人気商品。
生産現場ではハイテク化と手作業を両立
生育中のエリンギ、主力3品の一角を占める。
生産現場の供給体制に新型コロナの影響は波及していないか、懸念されるが、
コンテナに菌床を敷き詰めてライン生産をするなどハイテク化されてり、支障はなさそうだ。
ロボット導入によって出荷に向かないキノコを間引きする芽摘み作業も大幅に省力化された。
それでもエリンギはトレーに並べる手作業が残る。
1日4回検温とマスク消毒を徹底するなど、ライン休止とならないよう対策を講じている。
生鮮食料品のキノコ類は特定保健用食品ではない。
パッケージや店頭POPで健康増進を直接訴求するメッセージは打ち出せない。
それでも新型コロナウイルスに感染しないよう、
栄養豊富な食材選びをする消費者は、
ネットやTVの関連情報を熱心に探り出す。
今まさにキノコ類は、
ヨーグルトや納豆、バナナやイチゴなどの果物と同じく、
免疫力を高める食材として認知されている。
本来なら不需要期の5月から8月にかけても、
新型コロナの感染防止に加え、夏バテに効くという観点も加わる。
消費者からの旺盛な需要は、例年を上回る勢いで推移しており、当分収まりそうにない。
一部参照:「菌活」で免疫力アップ!キノコが異例の品薄
コロナで需要増えスーパーでは引っ張りだこ
古庄 英一 : 東洋経済 記者2020年05月04日