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2018年12月21日

「遺体お預かり」広がる

「遺体お預かり」広がる
...葬儀しない「直葬」増え、火葬場不足で〔読売新聞〕
2018年11月03日 06:00

 高齢化に伴って年間130万人以上が亡くなる
「多死社会」を迎える中、
火葬前の遺体を預かる「遺体安置ビジネス」が都市部を中心に広がっている

葬儀をせず火葬のみを行う「 直葬(ちょくそう)」の増加や火葬場不足が背景にある。福岡県内では、直葬を行う業者が増え始めている。

 福岡市博多区にある「福岡直葬センター」は、
遺体を保管する冷蔵設備がある直葬の専用施設だ。

冠婚葬祭業の「ラック」(福岡市)が運営。
猪膝(いのひざ)武弘マネジャー(62)は「ご遺体をここで安置し、火葬場へ搬送します」と説明する。

 直葬は、通夜や告別式をせず、
火葬のみで済ませる葬儀形態。

墓地埋葬法では、火葬は死後24時間を経過しなければ行えず、
従来は自宅や葬儀場などに安置するケースが多かった。

 福岡直葬センターはひつぎを収納することができる冷蔵設備を12体分そろえている。
祭壇が置かれた個室もあり、遺族は時間を気にすることなく対面できる。
遺体の保管料は24時間で1万2000円(税別、延長は同1万円)。
火葬場への搬送を含めた費用は約18万円(税、火葬代別)だ。

 2011年10月にオープン。
経済的な理由や、離婚で家族と別離しているなどの事情で、
希望する人が多い
という。
12年度は169件だったが、昨年度は452件と利用者は年々増加している。

 葬儀情報サイトを運営する「鎌倉新書」(東京)
の昨年のアンケートでは、直葬を行った人の割合は全体の5%。

猪膝マネジャーは「最近は、ご本人が『葬儀で家族にお金をかけさせたくない』と生前に相談に来られるケースも増えている」と話す。

 東京都や横浜市、大阪市など、関東や関西の人口密集地では、老朽化などによる統廃合で火葬場が不足する事態も遺体安置ビジネスのニーズを高めている

厚生労働省の集計では、16年度の全国の火葬場数は4181か所で、1996年度の8481か所から半減。

横浜市では市営の火葬場は4か所のみで、平均4日程度待つという。

 葬儀場で告別式などを行わない場合、
火葬を待つ間は自宅に遺体を安置することになる。

ひつぎをエレベーターなどに運び込めないマンション世帯が増えているほか、
弔問客への応対を負担に感じる喪主も多い。

JR新横浜駅近くで、遺体を一時的に預かる「遺体ホテル」を運営する葬祭場「ラステル新横浜」の担当者は「高齢化で需要は今後さらに伸びる」と見込む。

 国立歴史民俗博物館の山田慎也准教授(民俗学)は、
「少子高齢化や単身世帯の増加で家族構造が変わり、
戦後から続いてきた告別式を中心とした葬儀のかたちが変わってきている」

と指摘している。(2018年11月2日 読売新聞)

2018年06月13日

英国の研究 アルコールを提供する容器のサイズを25%小さくすると,アルコール関連死を5-10%削減と予想 日本では10-20%削減の効果か?

英国の研究 アルコールを提供する容器のサイズを25%小さくすると,アルコール関連死を5-10%削減と予想 日本では10-20%削減の効果か?

アルコール摂取量削減のためのサービングサイズ変更効果
提供元:ケアネット
公開日:2018/06/08

 英国・リバプール大学のInge Kersbergen氏らは、
アルコール飲料の標準サービングサイズを減らすことで、自発的なアルコール摂取量が減少するかについて、実験室内(研究1)およびリアルワールド環境下(研究2)にて調査を行った。

さらに、英国でアルコール飲料の標準サービングサイズを減らすことによる公衆衛生上のメリットについてモデル化を行った。Addiction誌オンライン版2018年5月14日号の報告。

 研究1および研究2は、クラスター無作為化試験として実施された。

追加調査として、英国でアルコール飲料の標準サービングサイズを減らす政策が導入された場合、年間の死亡数と入院数がどの程度減少するかを、Sheffield Alcohol Policy Modelを用いて推定した。

 研究1では、学生および大学スタッフ114例(平均年齢:24.8歳、女性の割合:74.6%)を対象に、半自然的(semi-naturalistic)実験室で実施した。

対象者は、標準サービングサイズまたは25%減らしたサービングサイズによる飲酒セッションにランダムに割り付けられた。

 研究2では、地域住民164例(平均年齢:34.9歳、女性の割合:57.3%)を対象に、英国・リバプールのバーで実施した。対象者は、標準サービングサイズまたは28.6〜33.3%減らしたサービングサイズで、飲酒提供を受けた。

 アウトカムの測定値は、1時間以内(研究1)および3時間以内(研究2)のアルコール摂取量とした。主な予測因子は、サービングサイズ条件とした。

 主な結果は以下のとおり。

・研究1では、サービングサイズが25%減ると、アルコール摂取量が20.7〜22.3%減少した。

・研究2では、サービングサイズが28.6〜33.3%減ると、アルコール摂取量が32.4〜39.6%減少した。

・モデリング結果によると、一般的なアルコール飲料のサービングサイズを25%減少させると、

年間アルコール関連入院数を4.4〜10.5%、

年間アルコール関連死亡数を5.6〜13.2%減少させる

可能性があることが示唆された。

 著者らは「英国において、アルコール飲料のサービングサイズを減らすことは、1回の酒席でのアルコール摂取量の減少につながる可能性がある」としている。

(鷹野 敦夫)

原著論文はこちら

Kersbergen I, et al. Addiction. 2018 May 14. [Epub ahead of print]

2018年05月31日

作り笑いでも、健康に効果あり

作り笑いでも、健康に効果あり

臨床ニュース:「笑えない人」にもある、お勧めの方法【時流◆笑い処方のススメ】
福島医大・大平哲也氏の「笑い」に関する真面目な話−Vol. 5

時流2017年8月22日 (火)配信 一般内科疾患循環器疾患内分泌・代謝疾患
 
 先行研究で明らかになった「笑い」の健康へのポジティブな影響を踏まえ、研究者たちが次に目指すのは「笑い」の介入効果の確立。

ここで十分な効果が確認できれば、簡単かつ安価な方法として「笑い」普及への期待が一気に高まるところだが、福島県立医科大学疫学講座教授の大平哲也氏は研究にまつわる「笑えない」失敗談があると話す。

ちなみに、そこから得られた「教訓」は、より多くの人が「笑い」の効果を享受できる手法の探索にも生かされているようだ。(取材・まとめ:m3.com編集部・坂口恵)

笑いの効果検証する研究の「笑えない話」

 大平氏らが63人の健康ボランティアを対象に「健康漫才道場」による各種ストレス指標の変化を評価する検討を実施。

この際「研究費の関係で、出演費がまだ高騰していない若手の漫才師に協力を仰いだ」ところ、試験後に複数の参加者から「面白いと感じない」との意見が寄せられた。

解析の結果、主観的ストレスが「解消した」と答えた割合は40%を下回り、唾液中コルチゾール値にいたっては漫才により「減少」した人が28人に対し、「増加」した人は32人との結果だった(ストレス緩和ホルモンが逆に上昇=笑えない結果。

 「“笑い”の研究で参加者に笑ってもらえないという、笑えない結果となってしまった」と大平氏。

ただし「漫才師の方の名誉のために断っておくと、年齢別の解析では、50歳未満ではコルチゾール値が減少していた人の割合は半数を超えていた。

しかし、ある一定以上の年齢になると、若い漫才師の話のスピードについて行けない。

つまり“笑い”による健康効果を得るには、自分に合った笑いを探すことも大事ということがこの検討で得られた知見」と振り返る。

「笑いヨガ」「作り笑い」でもOK!

 「漫才や落語やテレビ番組で笑えない場合は、どうしたら良いのか」という相談を受けることもあると話す大平氏。

その後、出合ったのが「笑いヨガ(laughter yoga)」だ。

「笑いヨガ」は面白さにかかわらず、「はははは」と笑う際の身体動作と発声を再現すれば、脳(認知機能)以外の身体指標への良い影響が期待できるのではないかというコンセプトで開発された。

 手をたたきながら「ほ、ほ、ははは」とはっきり発声するなど、「笑う」際の動作を再現することで「笑い」と同様の健康増進効果が期待できると大平氏。

福島県立医科大学や大阪大学で「笑って健康教室」の一環として「笑いヨガ」を導入しており、
標準治療中の糖尿病患者に笑いヨガを追加することで、HbA1cが有意に改善したとの検討結果も得られているそうだ。

薬にはない「笑い」の副次作用

 「笑いヨガを体験することで、もともとあまり笑わなかった人も楽しくなるケースは多い。

要は形から入っても“笑い”の動作を実践することで、どんどん面白い気分が増すということ」と大平氏。

さらに、心から笑えなくても「作り笑い」や「笑顔」でも末梢の血流が増加するとの検討結果もあるそうだ。

「作り笑いをすることで、身体から精神の緊張を解きほぐすことができる。それだけではない、笑いは伝染する。

例えば、自分が胃薬を飲んで隣の人の胃の症状が治ることはないが、笑顔や笑いは周りに伝わる。

自分で意識して笑える機会を増やすことが周囲の健康や幸せな環境作りにもつながると思う」と話した。

2018年05月30日

排尿時間、男と女どっちがどれだけ長いか? 男で21秒以上は前立腺肥大?

排尿時間、男と女どっちがどれだけ長いか? 男で21秒以上は前立腺肥大?
提供元:ケアネット
公開日:2018/05/30
排尿時間、男と女どっちがどれだけ長いか?のイメージ

 「あなたは自分が何秒間おしっこしているか知っていますか?」

 男女別の排尿時間という、これまで泌尿器科、婦人科の世界できちんと検証されてこなかったシンプルな疑問を明らかにしたのは、旭川医科大学病院臨床研究支援センターの松本 成史氏。

5月25日〜27日に大阪で開催された日本抗加齢医学会のシンポジウム中でその研究成果を発表した。

 ヒトの排尿に関する数値としては、1回20〜30秒、1回200〜400mL、1日1,000〜1,500mL、1日5〜7回などが標準とされている。

しかし、「ヒトの本当の1回の排尿時間を実際に測定して分析した研究報告はこれまでなかった」(松本氏)。

一方で、すべての哺乳類の平均排尿時間は、体の大きさに関係なく、21±13秒と結論付けられており、この研究論文は2015年のイグ・ノーベル賞を受賞している(Yang PJ, et al. Proc Natl Acad Sci U S A. 2014;111:11932-11937.)。

 松本氏は、これらを日本人で実証すべく、本研究を行った。

 調査対象は、NHKの番組企画に協力してくれた20歳以上の3,719人(男性2,373人、女性1,336人)。

「通常の尿意」の際の排尿時間(尿が実際に出始め、出終わるまでの時間)を自己計測し、高血圧、糖尿病、腎機能障害の有無、過活動膀胱症状スコア、国際前立腺症状スコアとQOLスコア(男性のみ)などとともに自己申告で記載してもらった。

 その結果、平均排尿時間は、男性(平均63.36±11.72歳)で29.00±20.62秒、
女性(平均52.63±13.05歳)で18.05±12.48秒と、

男性のほうが10秒以上上回った。

排尿時間は、尿道が長い男性のほうが女性より長いと一般的に考えられており、それを裏付ける結果となった。

 年齢との関係を見ると、男女とも排尿時間は加齢とともに有意に延長。

自己申告に基づく高血圧、腎機能障害等の有病者と健常者の比較では、有病者グループのほうが男女とも有意に長かった。

 哺乳類標準である「21秒」との乖離について松本氏は、

「(排尿時間を延長させる)前立腺肥大の影響がないと考えられる

20〜50歳に限ると、男性の平均は21.98±17.87秒である」とし、先行研究と矛盾しない結果だと説明する。

それも踏まえ、「排尿時間は自己測定が容易であり、アンチエイジング、疾病早期発見の1つの指標になりえる。とくに男性については、[21秒]はわかりやすい数値だ」と話している。

(ケアネット 風間 浩)

2018年05月21日

カリウムは血圧を下げる天然薬

カリウムには余分な塩分を尿と一緒にだらだの外に出す作用があります。
食事からの塩分選手を控えるとともに、
積極的にカリウムをとることで血圧を下げることができます。
カリウムは野菜や芋類、果物に多く含まれています。
ほうれん草、小松菜、ジャガイモ、アボガド、バナナなど

2018年05月16日

スタチン(高脂血症・脂質異常症改善薬)は認知症を促進させない,むしろ予防してくれるー真逆な結果!

スタチンと認知症・軽度認知障害リスクに関するメタ解析
提供元:ケアネット
公開日:2018/05/16

 すべての認知症、アルツハイマー型認知症、血管性認知症や軽度認知障害のリスクとスタチン使用との関連について、台湾・Kaohsiung Veterans General HospitalのChe-Sheng Chu氏らが、システマティックレビュー、メタ解析を実施した。Scientific reports誌2018年4月11日号の報告。

 2017年12月27日までの、成人におけるスタチンの使用と認知機能低下に関する研究を、主要な電子データベースより検索を行った。各研究の効果量を統合するため、相対リスク(RR)を算出するランダム効果メタ解析を実施した。

 主な結果は以下のとおり。

・適格基準を満たしていた研究は、25報であった。
・スタチン使用と認知症リスクとの関連は以下のとおり。
 ●すべての認知症リスクの有意な低下と関連(16報、調整RR:0.849、95%CI:0.787〜0.916、p=0.000)
 ●アルツハイマー型認知症リスクの有意な低下と関連(14報、調整RR:0.719、95%CI:0.576〜0.899、p=0.004)
 ●軽度認知障害リスクの有意な低下と関連(6報、調整RR:0.737、95%CI:0.556〜0.976、p=0.033)
 ●血管性認知症と有意な関連は認められなかった(3報、調整RR:1.012、95%CI:0.620〜1.652、p=0.961)
・サブグループ解析では、水溶性スタチンは、すべての認知症リスク低下と関連が認められ(調整RR:0.877、95%CI:0.818〜0.940、p=0.000)、アルツハイマー型認知症リスクが低くなる可能性が示唆された(調整RR:0.619、95%CI:0.383〜1.000、p=0.050)。
・脂溶性スタチンは、アルツハイマー型認知症リスク低下と関連が認められたが(調整RR:0.639、95%CI:0.449〜0.908、p=0.013)、すべての認知症との関連は認められなかった(調整RR:0.738、95%CI:0.475〜1.146、p=0.176)。

 著者らは「本メタ解析では、スタチンの使用は、すべての認知症、アルツハイマー型認知症、軽度認知障害のリスク低下と関連が認められたが、血管性認知症リスク低下との関連は認められなかった」としている。

■関連記事
スタチン使用で認知症入院リスク減少
認知症にスタチンは有用か
アルツハイマーの予防にスタチン!?

(鷹野 敦夫)

原著論文はこちら

Chu CS, et al. Sci Rep. 2018;8:5804.
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田中松平
元消化器外科医で,頭からつま先まで診れる総合診療科医です. 医学博士 元日本外科学会認定指導医・専門医, 元日本消化器外科学会認定指導医・専門医, 元日本消化器内視鏡学会専門医, 日本医師会認定産業医, 日本病理学会認定剖検医,
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