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2019年01月17日

やっぱり薬は効果がある! 

やっぱり薬は効果がある! 
骨減少症の高齢女性におけるゾレドロン酸による骨折予防
Fracture Prevention with Zoledronate in Older Women with Osteopenia
I.R. Reid and Others

背 景
ビスホスホネート製剤は骨粗鬆症患者の骨折を予防するが,
骨減少症の女性における有効性は不明である.
閉経後女性における骨折の大部分は骨減少症の女性で起こるため,そのような女性に有効な治療法が必要とされている.

方 法
骨減少症(股関節全体または左右いずれかの大腿骨頸部の T スコアが −1.0〜−2.5 と定義)を認める 65 歳以上の女性 2,000 例を対象に,6 年間の二重盲検試験を行った.

参加者を,ゾレドロン酸 5 mg 群(ゾレドロン酸群)と,
生理食塩水群(プラセボ群)に無作為に割り付け,
18 ヵ月間隔で 4 回静注した.

食餌性カルシウムを 1 g/日摂取するよう助言したが,カルシウムサプリメントは提供しなかった.
ビタミン D サプリメントを摂取していなかった参加者には,コレカルシフェロールを試験開始前(2.5 mg 単回投与)と試験期間中(1.25 mg/月)に投与した.
主要評価項目は,脊椎以外または脊椎の脆弱性骨折の初回発生までの期間とした.

結 果
ベースラインでは,平均(±SD)年齢は 71±5 歳,大腿骨頸部の T スコアは −1.6±0.5,股関節骨折の 10 年リスクの中央値は 2.3%であった.

脆弱性骨折は,プラセボ群の 190 例とゾレドロン酸群の 122 例に発生した(ゾレドロン酸群のハザード比 0.63,95%信頼区間 [CI] 0.50〜0.79,P<0.001).

1 人の骨折の発生を予防するための治療必要数は 15 であった.

プラセボ群と比較して,ゾレドロン酸群の女性では,
脊椎以外の脆弱性骨折(ハザード比 0.66,P=0.001)
症候性骨折(ハザード比 0.73,P=0.003),
脊椎骨折(オッズ比 0.45,P=0.002)
身長低下(P<0.001)のリスクが低かった.

結 論
脊椎以外または脊椎の脆弱性骨折のリスクは,
ゾレドロン酸の投与を受けた骨減少症の女性のほうが,
プラセボの投与を受けた女性よりも有意に低かった

(ニュージーランド保健研究評議会から研究助成を受けた.
Australian New Zealand Clinical Trials Registry 番号 ACTRN12609000593235)
英文アブストラクト ( N Engl J Med 2018; 379 : 2407 - 16. )
Copyright コピーライトマーク Massachusetts Medical Society
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田中松平
元消化器外科医で,頭からつま先まで診れる総合診療科医です. 医学博士 元日本外科学会認定指導医・専門医, 元日本消化器外科学会認定指導医・専門医, 元日本消化器内視鏡学会専門医, 日本医師会認定産業医, 日本病理学会認定剖検医,
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