2011年02月08日
ぶり・鰤のうんちく-春旬魚-まぐろぐ
ぶり・鰤のうんちく-春旬魚-まぐろぐ
ぶり・鰤・寒ぶり-歳取り魚-出世魚
= ぶり・鰤の極め術 =
●本稿ではぶりのレシピの紹介。
●加えて「ぶり起こし」の漁模様を紹介し、
定置網漁(以下建網漁)のぶりとの関わり
-その社会性を述べます。
== ぶりレシピ =
●[寒ぶり]と云えば氷見の寒鰤。
●「ぶり大根」代表的な[レシピ]
カマや中骨と大根を煮たぶり大根には、
成魚のぶりを使いましょう。
養殖のハマチは醤油とミリンのタレに、
1時間ほど漬けてから照り焼きにすると美味。
脂がのっていると、ときにくどいこともある。
この場合やや薄めに切り、
昆布だしのなかでしゃぶしゃぶにする。
刺身よりも食べやすい。
ぶりと旬の大根を合わせた、
煮込み料理が「ぶり大根」。
骨が柔らかくなるほどに煮ても、あっさり煮てもうまい。
このあたりは好みだ。
大根との相性が非常によく、総菜として、酒の肴としてうまい。
●食材の種類
旬は産卵期前で脂が乗る冬とされており、
日本ではこの時期のブリを特に「寒ブリ」と呼ぶ。
寒ブリは同属種のカンパチやヒラマサよりも脂肪が多く、
独特の風味がある。但し産卵後の春には脂肪量が減少する。
●料理法
料理法は幅広く、
西京焼き
刺身、たたき、寿司、しゃぶしゃぶ、味噌漬け、
焼き魚(照り焼き、塩焼き)、煮魚等で食べられる。
出世魚で縁起が良いこともあり、
西日本では御節料理に欠かせない食材とされている。
東日本ではおもにサケを使用する。
また、特に富山県や石川県では、
「かぶら寿司」の食材として使用される。
== 鰤起こし(建網漁)とその社会性 ==
鰤起こし
大漁の鰤をたもで汲む
●寒ぶりの名所氷見では、
霜月は末にもなると半年ぶりの、
あの「露スケ」のシベリア大陸の冬将軍が、
北西の風と共に「したげ」-雪を付けて襲来する=吹雪。
●この時化を喜んで・この風をもらって、
富山湾に群来(くき)る。
この湾は日本海沿岸に近づくにつれて、
水深が深いものだから、
ぶりは警戒することなく接岸する。
●ぶりは元来賢く臆病でまなこが効くので、
「鰤は網の目を拾う」といいます。
定置網の「道網・垣網」の補修には、
よくよく吟味しなければなりません。
この時点で網の目を拾われると、
折角誘導したぶりに逃げられてしまう。
●また群れにはリーダーとなる魚が、
どんな種類の魚にも共通する鉄則がありますから、
ましてやぶりですもの、
金庫・第2箱網(魚捕部)などでおいておやです。
ぶり漁は「一起こし千両、いや万両」- 北の漁師。
●折からの北西の風たるや、
さらに太平洋沿岸を低気圧が東進すれば、
吹いてくる風、引っ張り込む風とあいまって、
吹けば吹くほどぶりが群来る。
鮭はこの反対で北西に風に向かって、
接岸する-付けてくる。
どの地方でも漁師は命がけ。
== 建網漁・ぶりとの関わり-その社会性 ==
●日本の建網。
アメリカの旋網。
イギリスのトロール(底曵)。
と戦前は盛んな漁業でした。
=== 現況と問題点 ===
●ぶりとの関わり
・一本釣り-飼い付け漁
対馬の海区で仲間の船に交替で乗り組んで、
自前の船を出すよりエコで効率よく。
集約された方法。
ずいぶん前より始まってます。
・ぶり旋網漁
・ぶり曳縄漁
●ぶり漁と問題点
・作り育てる漁業-養殖漁業との兼ね合い。
「もじゃこ」- ぶりの稚魚を、
養殖のために採捕-これがため、
ぶりの絶対数が減少し、
ぶり漁業そのものが衰退したと、
指摘する向きもある。
・わけても太平洋側のぶり漁に影響があった。
・以下はあまり書きたくないのですがあえて、
ある地方では、もじゃこ採捕のそれが、
「日帰り100マイル」。
故にも商売にするため、「大馬力のエンジン」を搭載。
当然のこととして、「船舶検査」の受検ができない。
じゃどうするか、
「受検用のエンジン」をプールしておく。
こうして受検後エンジン換装。
優勝劣敗の下、
あたかも合法の如く大流行した。
お上の掛け声も加わり時勢の波に乗ってしまった。
これが養殖漁業の初期の現実でした。
以上うんちくでした。シリーズ続けます。
★私の母港
さわら・鰆のうんちく-春旬魚-まぐろぐ
定係港
さわら・鰆のうんちく-春旬魚-まぐろぐ
定係港
ぶり・鰤のうんちく-春旬魚-まぐろぐ
H23 2011-02-08T17:00
まぐろぐ
ぶり・鰤・寒ぶり-歳取り魚-出世魚
= ぶり・鰤の極め術 =
●本稿ではぶりのレシピの紹介。
●加えて「ぶり起こし」の漁模様を紹介し、
定置網漁(以下建網漁)のぶりとの関わり
-その社会性を述べます。
== ぶりレシピ =
●[寒ぶり]と云えば氷見の寒鰤。
●「ぶり大根」代表的な[レシピ]
カマや中骨と大根を煮たぶり大根には、
成魚のぶりを使いましょう。
養殖のハマチは醤油とミリンのタレに、
1時間ほど漬けてから照り焼きにすると美味。
脂がのっていると、ときにくどいこともある。
この場合やや薄めに切り、
昆布だしのなかでしゃぶしゃぶにする。
刺身よりも食べやすい。
ぶりと旬の大根を合わせた、
煮込み料理が「ぶり大根」。
骨が柔らかくなるほどに煮ても、あっさり煮てもうまい。
このあたりは好みだ。
大根との相性が非常によく、総菜として、酒の肴としてうまい。
●食材の種類
旬は産卵期前で脂が乗る冬とされており、
日本ではこの時期のブリを特に「寒ブリ」と呼ぶ。
寒ブリは同属種のカンパチやヒラマサよりも脂肪が多く、
独特の風味がある。但し産卵後の春には脂肪量が減少する。
●料理法
料理法は幅広く、
西京焼き
刺身、たたき、寿司、しゃぶしゃぶ、味噌漬け、
焼き魚(照り焼き、塩焼き)、煮魚等で食べられる。
出世魚で縁起が良いこともあり、
西日本では御節料理に欠かせない食材とされている。
東日本ではおもにサケを使用する。
また、特に富山県や石川県では、
「かぶら寿司」の食材として使用される。
== 鰤起こし(建網漁)とその社会性 ==
鰤起こし
大漁の鰤をたもで汲む
●寒ぶりの名所氷見では、
霜月は末にもなると半年ぶりの、
あの「露スケ」のシベリア大陸の冬将軍が、
北西の風と共に「したげ」-雪を付けて襲来する=吹雪。
●この時化を喜んで・この風をもらって、
富山湾に群来(くき)る。
この湾は日本海沿岸に近づくにつれて、
水深が深いものだから、
ぶりは警戒することなく接岸する。
●ぶりは元来賢く臆病でまなこが効くので、
「鰤は網の目を拾う」といいます。
定置網の「道網・垣網」の補修には、
よくよく吟味しなければなりません。
この時点で網の目を拾われると、
折角誘導したぶりに逃げられてしまう。
●また群れにはリーダーとなる魚が、
どんな種類の魚にも共通する鉄則がありますから、
ましてやぶりですもの、
金庫・第2箱網(魚捕部)などでおいておやです。
ぶり漁は「一起こし千両、いや万両」- 北の漁師。
●折からの北西の風たるや、
さらに太平洋沿岸を低気圧が東進すれば、
吹いてくる風、引っ張り込む風とあいまって、
吹けば吹くほどぶりが群来る。
鮭はこの反対で北西に風に向かって、
接岸する-付けてくる。
どの地方でも漁師は命がけ。
== 建網漁・ぶりとの関わり-その社会性 ==
●日本の建網。
アメリカの旋網。
イギリスのトロール(底曵)。
と戦前は盛んな漁業でした。
=== 現況と問題点 ===
●ぶりとの関わり
・一本釣り-飼い付け漁
対馬の海区で仲間の船に交替で乗り組んで、
自前の船を出すよりエコで効率よく。
集約された方法。
ずいぶん前より始まってます。
・ぶり旋網漁
・ぶり曳縄漁
●ぶり漁と問題点
・作り育てる漁業-養殖漁業との兼ね合い。
「もじゃこ」- ぶりの稚魚を、
養殖のために採捕-これがため、
ぶりの絶対数が減少し、
ぶり漁業そのものが衰退したと、
指摘する向きもある。
・わけても太平洋側のぶり漁に影響があった。
・以下はあまり書きたくないのですがあえて、
ある地方では、もじゃこ採捕のそれが、
「日帰り100マイル」。
故にも商売にするため、「大馬力のエンジン」を搭載。
当然のこととして、「船舶検査」の受検ができない。
じゃどうするか、
「受検用のエンジン」をプールしておく。
こうして受検後エンジン換装。
優勝劣敗の下、
あたかも合法の如く大流行した。
お上の掛け声も加わり時勢の波に乗ってしまった。
これが養殖漁業の初期の現実でした。
以上うんちくでした。シリーズ続けます。
★私の母港
さわら・鰆のうんちく-春旬魚-まぐろぐ
定係港
さわら・鰆のうんちく-春旬魚-まぐろぐ
定係港
ぶり・鰤のうんちく-春旬魚-まぐろぐ
H23 2011-02-08T17:00
まぐろぐ