大学の日本文学講座で『枕草子』に出会い、すぐさま好きになる。三島由紀夫とも親交が深かったというアイバン モリスの英訳を頼りに読み始める。「ものづくしリスト」に触発され、自分でも思うままに書いてみた。ノンフィクション助成金申請書を手当り次第文化財団に送るが音沙汰がない。
ミア カンキマキさんはデビュー作『清少納言を求めて、フィンランドから京都へ』末延弘子訳 のなかで日本に旅をした一部始終を綴ります。ヘルシンキの出版社を10年勤めましたが、年々嫌気が差して1年間の長期休暇制度をとる決意をします。38歳からの人生生き直しの旅にでるわけです。
そうして、とうとう翌年、処女作執筆のための助成金がフィンランドノンフィクション作家協会から下りたのでした。思い詰めると妄想はいつの日か現実になります。住んでいた家を貸し出して平安京の世界へタイムスリップ。
訳者解説を入れると489頁。手で支えていた本が倒れて、瞼が閉じ、ノンフィクションはいま時代祭の京都を旅しています。気持ちが高揚したまま読了したいと思います。次回の投稿をお楽しみに。
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