医者がつぶやく病気と病院

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アイスクリーム頭痛とは？

アイスクリームやかき氷などの氷菓を摂取した時に、
多くの人が日常的に経験する一過性の頭痛で、
病的な頭痛とは認識されることは少ない。

鼻根、眼窩やこめかみへ拡がる疼痛で、冷たさの程度や、
飲み込む速度という要素以外にも、
気温が高く湿度が高いほど出現しやすい。

主な機序として、(1)感覚器終末への過度の刺激と
(2)血管性の要素が考えられている。

(1)については口腔、咽頭と、その近傍に分布する三叉神経や
舌咽神経末梢枝による関連痛が、
(2)については寒冷刺激に対する血管運動の反応に
基づく疼痛が考えられている。

(2)は片頭痛の機序としての血管説に似ているが、
氷菓の摂取自体はチーズやチョコレートのように
片頭痛の誘発要因とはならない。

この頭痛が片頭痛患者に多いか否かはまだ不明であるが、
寒冷刺激頭痛の一型ではある。