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小児科医師の中原氏の過労にによる自殺死の後日談とは？

2007年3月の行政訴訟では小児科医師の中原氏の過労にによる自殺死が労災であると認定されました。

これに対し、10月の東京高裁の民事訴訟の判決では、
自殺の原因となった”うつ病”は過酷な業務によると認められました。

しかし、使用者である病院の安全配慮義務違反および注意義務違反は否定され、
損害賠償請求は却下されました。

上告の理由は、下記の通りです。

中原医師遺族の代理人、川人博弁護士は、
次のようにコメントしています。

「過労死については、
2000年3月24日の最高裁判決が先例となる。

一般論としては最高裁で覆すのは難しいが、
今回の高裁判決はこの最高裁判決に照らすと、
不条理な点が多々ある。

最高裁にはしっかりと本件の記録を読み、大切さを理解して、
高裁判決を改めてもらいたい。

「世論が、この裁判を注目すれば、判断が変わる可能性はあると考えている」

「ご遺族にとっては、中原氏の自殺死から9年が経ち、
上告で10年以上かかることは避けられなくなった。

しかし、事の重大性を踏まえ、ご遺族は決意された」例えば、
下記の「２」の関連で、2000年の最高裁判決では、
「過労や心理的な負荷が過度に蓄積すると、
労働者の心身の健康を損なう危険があるのは周知の事実である」と
規定して、病院の管理者の責任を論じています。

この最高裁では「心と体の健康」を一体的に論じているのに対し、
今回の高裁判決は「精神の異変を予見できたかどうか」に
限定している点を川人氏は問題視、
「予見可能性のハードルを高くしている」と川人氏は説明しています。

なお、今回の上告受理申立について意見を求めたところ、
2008年11月3日の1日間だけで、40人以上の全国の医療者から、
支援の声が集まりました。

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