2009年05月19日
サプリに効能はあるか?コラーゲンの巻!
サプリに効能はあるか?コラーゲンの巻!
コラーゲンはタンパク質の一種で、骨や軟骨、
腱、皮膚などの組織に豊富に存在する。
結合組織の主要成分であることから、コラーゲンが骨、
関節、皮膚に対する機能性食品として販売されている。
これまでの研究では、コラーゲンによる骨代謝改善作用、
関節炎、骨そしょう症の改善作用が示唆されているが、
ヒトでの臨床治験で有効性を証明したものはない。
また、皮膚に対する作用を検証した予備的試験では、皮膚の水分維持、
柔軟性や粘弾性の増加、肌荒れの改善といった作用が報告されている。
しかし、医薬品として認可されたものは、
現時点では全くないので、高価な割りには効果の保証はない。
例えば手元にあるコラーゲンサプリは
180粒(30日分)で、ナント1,600円もする。
このコラーゲンサプリの袋には
「ビューティサプリ:美しさ・はずむ」と、
書いているが、袋の下をよく見ると、「美容補助食品」と
小さな文字で書いてある。
つまり、コラーゲンサプリは、
医薬品ではなく、高価なサプリだ。
サプリメントとしてのコラーゲンの
原材料は、牛、豚、魚等に由来するのもが多い。
コラーゲンサプリの形状として、
ドリンク剤、粉末タイプ、錠剤などがある。
一般に、適応となる病態に対して適切な品質の製品を用法と、
用量を守って使用する場合には、過剰摂取の心配はない考えられる。
ただし、ヒトによりコラーゲンの成分に対して、
発疹や胃腸症状等のアレルギー症状や過敏症が現れることがある。
これらのアレルギー反応は、イカ、エビ、タコでもみられるが、
先週来院した患者さんの中には、
「アワビアレルギー」がいたので驚いた。
なお、ゼラチンはコラーゲンの加水分解物に
由来する精製タンパク質で、
米国FDAも食品としては安全性を認めている。
結論として、コラーゲンサプリの内服は、
効果は不明であるが害はなささそうである。
ただし、医師の処方する医薬品との併用の可否は不明な点が多い。
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